Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2011年09月24日
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カテゴリ: 些末な日常




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~帝国宮廷内~






ドンドン!









「おっと……ようやく我が姫君の登場ですかな?」








ドン!ドンドンドンドン!!










「はいは~い、そんなにノックしなくても開けますよ~。サロンの扉は太鼓の達人ではありませんよ?姫様」





ガチャ!









「良かった……!まだ無事だったのね!いいから早くここから逃げて!」

























「……図られたわ。ここはもうダメよ。私たちのアーティファクト……特にフランのバァルだけは父上に絶対に渡しては……」







コツコツ……







皇帝(ミルファの父)「逃げても無駄だ。もう国内では君たちをクーデターとして手配されている。……さあ、ミルファよ。それをよこすのだ」










「……旦那様!」









皇帝「マギーよ。聡明で冷静な君なら解るだろう? 今、このどう状況で振舞えば良いか」








「…………」






皇帝「なぁに、私の為に働いてくれれば、皆悪い様にはせん」









「いけしゃあしゃあと……!自国を憂うのは国家としては当然!

……けれど!それで不必要にワールシュタットの再現をするのは正義ではないわ!」







皇帝「やはり君は私にとっての癌だったな。その頭角を現したときに粛清しておけば良かったとつくづく後悔しているよ。

どこかの良家に嫁に出す事も考えたが、ソロモン討伐などと余計な事をした上に、あれだけ派手に暴れてくれていると貰い手も見つからなくてね……。



子供は”また産めばいい”……私の娘に次女なんて”いなかった”んだ。衛兵!!」






帝国軍「「「「「ハッ!」」」」」












「陛下……?どうしてこんな……?!クーデターなんて……私、何がなんだか……」









「”やる””やらない”じゃなくて”出来る”存在がいることがいけないってことなの。

そんな驚異がある限り、常に人の恐怖は在り続ける。我々がいる限り”平和”は存在出来ない……父上はそう判断されたのよ。



ここは……私が絶対に食い止めるから……!」














「やっだぴょ~ん。

そもそもワシ、どっちの臣下でもないもん。ただの流れの道化師だから命令なんか聞けんのぅ……。

そもそももう歳だで。足腰弱っとるから逃げた所でフランちゃんの足手まといにしかならん。それならここで追手の数を減らしておいた方がマシじゃろう?

……っつーワケで、と」






シュッ!





ボンッ!







衛兵「な、ななな!ナイフで斬り付けられただけで首が……!首がぁあ!」










「ひょっひょっひょっ!ワスプナイフと言ってなぁ……刺した瞬間に圧縮ガスを送り込んで凍結させる対サメ用に作られたナイフじゃ。苦しませずに一瞬であの世に送ってやれるぞい?

ま、こういう事じゃて。老い先短い年寄りじゃ。死に様くらいは選ばせろい」












「わ、私も……!」











「駄目よ!フラン!アンタがここに残ったら誰がこの状況を仲間に伝えるの?


……だから貴女は逃げなさい。カリン……そしてシャルゥを頼りなさい」










「でも、師は私の事を……」











「いいことフラン?好きの反対は嫌いじゃないわ。無関心よ。

アナタはシャルゥに嫌われているけど、それはそれだけ意識されているって事なのよ。
現に私やアーサちゃんなんて滅多に視界にすら入れてくれないわ。
大丈夫、素直になれないだけで、きっとまた解り合える。性根が悪い子ではないもの。

……貴女は気づいていなかったみたいだけど。あの子、お給金で何をしていたか知っている?

誰もが恐れる人斬りシャルゥ。けど、あの忌み嫌われた地である寒村では慈愛の聖母扱いだったわ。
貴女の妹弟たちが他の貴族のやっかみで誘拐されそうになったとき、それを未然に防いだ事もあったわ。……かなり念入りに黙秘を釘押しされたけどね」












「のぅ、フランちゃん?良い暗殺者の定義って何だと思うかの?」











「決して人に見られず風景に溶け込むこと。存在自体を匂わせないこと。……でしょうか?」








「ふむ。当たりじゃ。では、人類の敵とは何ぞや?」











「百獣の王……ライオンですか?」








「ハズレじゃ。ライオンなぞ人数をそれなりに集めて銃でも撃てば良い。集団で槍を投げても退治出来るのぅ。それに、どんなに大暴れしても3桁の被害者も出ん。

……それでは、人を大量に、それもえげつなく殺す方法は何だと思う?」









「兵糧攻め……」









「さよう。だからこそ穀物を食い荒らし……飢餓により万単位で人を殺す飛蝗は人々に古くから恐れられ、その王は”奈落の支配者アバドン”とまで呼ばれておる」









「じゃあ私からも質問ね。軍にとってシャルゥの様に悪目立ちする幕僚は優秀だと思うかしら?」










「……合理的ではありませんね」







「その通り。でも、それが必要な事だとしたら?

……それが、本来なら一番忌み嫌われるべき能力を持つ虫使いへの誹謗や中傷の目を自分に向けさせるためのスケープゴートだとしたら?」











「……!」











「……そう、あの子の本質は……今もあの頃と変わってはいないわ。ただ、ぶきっちょさんだから謝るきっかけが掴めないだけ。

それは、あの子を一番慕っていたアナタが一番判っている筈でしょう?」











「でも……!でも姫様!私の主は姫様だけです。主従の関係がそれでは逆転してしまいます!」










「私のデカラビアは敵味方見境無く巻き込むタイプのアーティファクトなの。ここで全滅したらそれこそ犬死よ!」











「わかり……ました……!必ず!師を……皆さんを引き連れて帰ってきます!」

(カリンさんも天才を追って……気付いたら今の場所まで上り詰めていた。

……そこまでは私と一緒。

でも、私は現状に甘え、追い縋る事しか考えずに……肩を並べようとはしていなかった。
それが私の弱さの理由であり、私とカリンさんの差……。

舗装されてる道を歩いてたって誰かが行ったところまでしか辿り着けない。

だから……そう。これからは私が私の道を決める。私にはみんなを守れるこの力がある!

もう……何も恐れる必要は無い!……どんな荒野だって!どんな悪路だって!自分の力で切り拓いてみせます!)








タッ!

















「……さて、と。心残りも済んだし、いっちょやりますか。

ホント……為政者はいつ如何なるときでも国家を優先し損得勘定で物事を見なきゃいけないってのに……これじゃあ失格ね」


















「そうかも知れんの。けど、そんな姫様だからこそわし等はついて行こうと思うんじゃて。

それでは長らくお待たせしましたのぅ!皆々様方!


かつての英傑!人並み外れた怪力を持つ!
その殺人鬼は外なる神を名乗り、大地を割った!いくぞい!アガレス!!

これから1と0を司さどる確率の魔術師……その世紀の大魔術をお見せしようぞ!最初で最期の大舞台じゃ!」












「旧き英傑!外なる世界から飛来した金属生命体!人の形を象り、亡者の歌姫を名乗った!
その異形!少年と出会い、恋に落ち、世界を救った!

相見えるは神々の尖兵。忌まわしき猟犬。逃げる術は角の無い世界。……果たして狂わずにいられるかしら?

……行くわよ!デカラビア!」













続く!








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最終更新日  2011年09月24日 18時47分03秒 コメントを書く


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