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2007年04月20日
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公務員の天下り規制の問題は日本だけの話ではない。よその国ではどうなっているのか。

 ここでドイツの例を出してみよう。どこの国でも公務員はだいたい30代後半になると権限を持つようになる。 そこでドイツでは42歳を過ぎたら、権限の効く関連業界には一切再就職できなくなるのだ。「もし公務員を辞めたいというのであれば、42歳になる前に再就職しなさい。それだったら、どういう職業に移ってもいいよ。ただし、42歳を過ぎたら、所属していた官庁に関係の深い業界への再就職は絶対駄目だよ」という仕組みだ。実に明解である。
 「権限が強くなる30代後半になったら、関連業界への再就職を禁じてしまえばよい」と考えるのは当然だと思う。権限が弱いうちならどんな業界に移っても、天下りの問題は起こらない。権限が強くなってから再就職するから、所属官庁と天下り先の癒着に結び付き、談合などの問題を引き起こすのだ。

 こういう話を聞くと誰でも「日本でそういうルールは作れないのか」と思うだろう。ところが、日本ではこれをやろうとすると「基本的人権の侵害になる。就職の自由を奪うことになる」と反対の声が起こるのだ。確かに職業選択の自由は保証されるべきだ。天下りも、談合などに結びつかない健全な状態で行われるのであれば、認められていい。だが、「再就職にあたってお金が動く」という、今のような悪い慣習が許されないのは、当たり前だろう。




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日本の国が、いまのように疲弊したにはさまざまな理由があると思うのだけれど中央官庁のキャリア公務員の業界癒着はひとつの致命的なまでの無為、怠慢として戦後の巨大な禍根として後世数え上げられるのではないだろうか。

天下りにより国富を私物化することの自由を、「職業選択の自由」の中にまんまと折り込みするという特権的な階層が最上層のキャリア官僚というヤカラだという認識でさほど間違っていないのだろう。大前研一ですら、これが洒落にならない域だと認識しているらしい。


しかし、大前と符合する自分の認識はむしろ「地方」へ流れ込む天下り隠しの手口についてだと思う。


退職4、5年前に地方自治体に出向する人が殺到するだろう。

 財務省や日銀の幹部であれば自治体の出納長(新しい名前では財務担当の副知事とか副市長)に簡単になれる。そこで、首尾よく行けば知事や市長に立候補する、という道がある。つまり、これで定年はなくなるのである。また自治体傘下の組織が山のようにあるので、そこに天下ることができる。今回の中央省庁の新人材バンクは地方自治体の人材の移動まで規制していないからだ。

 地方分権と言いながら、実は今合意されている仕掛けでは中央の役人が人生の後半になって規制のゆるい地方自治体に一斉に転籍してしまう、という構図である。 自治体も人材不足であり、また「中央とのパイプ」を欲しがっているところが多いので、この流れは加速するだろう。




実は、この気配は滋賀などにいると予兆がみえる。



特殊行政法人とか、ナンチャラ財団、なんとか協会で出しているハローワークの公募内容がデタラメに高給優遇なのだ。平素、滋賀では40、50で25万円以上だすような募集案件は滅多にハローワークの検索でかかってこない。大阪、京都にくらべても中年、壮年の給与水準は低いとみる。ところが、抜きん出て好待遇、好条件、高給優遇の提示があらわれる事があるという。そのほとんどは、科学技術庁の外郭団体や、厚生労働省の周縁的な組織、そうでなければ教育委員会など、予想できる天下り先指定ポストの組織や法人ばかりである。


ある会合で、地元のハローワーク関係者や派遣労働者の手配をする会社社長などと歓談した。


彼らの言うには、そんな組織はまともに公募などしているわけではない。つまり出来レースで、採用する人はあらかじめ決まっているのだという。それをはた迷惑もかえりみずハローワークに垂れ流ししているのは、公明正大に選びましたというジェスチャーなのである。そこには、大抵大手民間企業関係者やら、地元自治体の公聴会で「お利口さん」をやらかしている企業の出向だったりする。当然、それら民間の真似事をしている特殊行政法人の実務部分を背負う目的で、送り込まれてきている。


このあいだ、被差別部落を売り物にしてまともに出勤もせずに給与を長年貰いつけていた公務員が大勢発覚した県が近畿にある。あの県で、なんと教育委員会が民間から公募して教頭を3人ほど選んだという。官報によると、民間大手企業出身者や陸上自衛隊の職員などが選ばれたようだ。まあ、いかにも出来レースとわかりやすい事例だ。言ってみれば業界との癒着が、どれほど酷いかを垂鉛させる。ふつうにハローワークに通って端末を叩いている人たちは、何も知らずに応募しているらしいので、泣ける。


このように招きよせられた「民間」が、中央官庁から地方へ天下り隠ししながら降臨してくださるキャリア公務員の高所作業足場になるのは透けてみえる。





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最終更新日  2007年04月23日 05時31分40秒
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