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2007年07月01日
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ペドロ・アルモドバル監督は、自分より少し年上という事もあるのかもしれないが、やや世界観ともつかない、「この世」についての感触が近いと思った。映画は、2歳ぐらいからみている自分である。映画歴がたぶん監督と近いのだから、映画の放つリアリティについても多少近傍にある気がする。監督の幼少期に女性たちに囲まれて育ったということも、もしかすると大きいのかもしれない。



映画の冒頭は、なにか退屈な映画を思わせた。


もともとペネロペ・クルスという女優が好きではない。やけに豊満なバストの持ち主だが、あまりセクシーに感じない。自分が鈍いのかもしれないが、往年のソフィアー・ローレンに性的魅力を感じないのと同じ呼吸である。しかし、観ているうちに次第に、彼女が面白くなってきた。おそらく演じられている役柄に、強い妥当性を感じたからだと思う。実は、個人的に彼女の境遇について深いところで理解できるような体験がある。父親に裏切られた娘の気持ちは、まったく違った方法で裏切られた心的体験を持ち合わせている自分には、同じ暗箱の中を潜ってきたもの同士のよしみのようなものを感じてしまうからだ。そして、そこで反応する映画の役柄の大胆不敵な動きは、自分にも胸襟開いて「是、是、千度も是」と、喝采させるところがある。

この女優、美人だが、本作品ではやることがまるで大阪、河内のおばちゃんなので笑えた。大阪生まれの大阪育ちの自分には、納得しやすい。このフォーカス、もしかすると大阪人には受ける要素の豊富な映画かもしれないと思ったほどだ。


この映画のリアリティを感じ取れない人は、幸いである。生れ落ちてすぐに災悪にまみれて育つ人ならではの感じ方など知らない方がよほど生きていくに快適で、だからこの映画に不満を抱いた人を祝福してあげたい。

一方、この映画にカタルシスを抱く私のような人間に向けて素敵な作品を届けてくれた監督と映画制作者には深い感謝を述べたい。今年、最大の収穫のひとつだという気がした。大変愉しく拝見させて貰えた。心からの感謝を述べたい。映画の予告編を何度みても、この展開は予想もつかないもの。秀作だと思う。







原題 VOLVER
製作年度 2006年
製作 スペイン
上映時間 120分
監督 ペドロ・アルモドバル
製作総指揮 アグスティン・アルモドバル
原作 脚本 ペドロ・アルモドバル

音楽 アルベルト・イグレシアス

出演
ペネロペ・クルス 、カルメン・マウラ 、ロラ・ドゥエニャス 、ブランカ・ポルティージョ 、ヨアンナ・コボ 、チュス・ランプレアベ




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最終更新日  2007年07月02日 03時32分09秒
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