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2007年11月11日
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「林羅山の亡霊」                 杉山巡

 徳川幕府が出来て、徳川家が活躍したという「ごますり・よいしょ」脚色の
甫庵本がベストセラーになりました。

 そのお先棒が 林羅山で彼の朱子学が徳川家を支配し、その残存が今の
東京大学法学部に受け継がれています。

 耄碌した秀吉を担いで官僚元祖・石田三成が立案した朝鮮出兵、現場
武将達の反発で関が原。これを利用した家康の天下取り。

 その後、仕官のためのごますり集団に重宝された『甫庵信長記』、この
400年前のデタラメを未だに総括出来ないで居るのが、現在の日本のインテリの実態です。

 藤本さんがこのことを発表したのは昭和57年(1982)、今から25年前の事です。

 この藤本さんの説がなかなか日本の社会に馴染まないのは、 朱子学がデタラメ
・ごますり学だという真実が暴露されるのを恐がっているからでしょう。
しかし、この事実から啓蒙していかないと日本の国は滅びます。

 だから、私は秀吉が朝鮮出兵した祟りではないかと思っているわけです。




いつも学ばして貰っている杉山巡氏のブログの問答だけれども、ここの所日本近代史の背骨にあたる厳しい業病とでもいうべきあたり、宿痾中の宿痾、最大の患部に触れているような気がしてならない。

朱子学=「ごますり学」=日本の官学 というような図式 を言っているのではない。たしかに図式としても面白いのであるけれど、むしろ一層熱い思いで注視するのは壮絶に巨大な歴史俯瞰である。一読すればただの大法螺のように響くかもしれないが、これはただの法螺ではないという思いがよぎるからだ。

すなわち江戸官許の朱子学の体系を貫徹している「ごますり」の動機というのか、戦略が石田三成という官僚肌の戦国武将の虚妄に近い領土拡大策の失敗が大津波のように明治以後にも塁を及ぼしたというちょっと凡庸なSFもひっこみかねない時系列推量である。ただ、こういう試みは、たとえ反証でガタガタになっても、われわれ近代人の尊厳をかけて実行される価値がある。


実は、60年代から江戸時代の「ごますりよいしょ」の伝統は解読されていたと思う。


たとえば、日本の立川文庫などで戦前以来おなじみの猿飛佐助。忍者(ニンジャ、NINJA)ブームという映像化され増殖し、世界伝播しているあの黒装束の起源は、江戸期の「ごますり学」の歴史捏造の都合で生じたキャンペーンが各種の講談本に流れ込んだ流儀にあるとする。それらの説者は、次第に豊臣政権と、対峙した江戸幕府の中下位幕臣らの待遇改善諸要求提起のたびに飛び出す怪文書が講談本に化体した軌跡を跡づけている。たとえば山田宗睦である。古書店でも払底している可能性が高いが、足立巻一らとの共同研究もあった筈だ。

踏み込んで、さらに仇役の石田三成をテコにして家督の資産価値をあげようという蠢動は相当なものだと推量が利く。つまり妥当な流れなのだといわざるを得ない。その典型的な人物は、さっこんお茶の間にも馴染みのある大久保彦左衛門だ。山本周五郎の短編にも登場するこの人格は、五代目鶴屋南北の弟子河北黙阿弥の手を介して、明治期には歌舞伎にまで姿をあらわしている。フィクションである一心太助の躍動感ある活躍とともに大久保彦左衛門は、戦前戦後のシネマに頻出するキャラクターであるのみならず今日の劇画、漫画の定石的な登場人物の骨格を提供したといってよいだろう。

要するに、大久保彦左衛門などに象徴される江戸戯作文化の背景には江戸幕臣中下位グループの思惑と謀略的なまでの言ってみれば「政官界工作」に絡んでいた歴史粉飾の膨大な厚みが水源にあることは知っておいて損は無いということである。









◆司馬遼太郎『播磨灘物語(一)』p10に

幕府は諸大名に家系図を提出させて、官立の編纂機関で『寛永諸家系図伝』を編纂。

これをやったのが林羅山、その子・鷲峰、門人・堀杏庵。

「ほとんどが創作、うそ」(司馬遼太郎)

『寛永諸家系図伝』を整備補充した『寛政重修諸家譜』に黒田官兵衛の先祖のことが書かれている。

その近江の先祖の村に司馬さんが行き、村の人に質問すると「そうなっとんねや」と味のある返答。






いまに至る、格差社会とは?


なるほど創作とうそでもって平然と一族郎党の待遇向上を画策する麗しい伝統に支えられてますます隆盛の一途だと思われる。











「天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ人ノ下ニ人ヲ造ラズト云へリ サレドモ今広クコノ人間世界ヲ見渡スニ,カシコキ人アリ,オロカナル人アリ,貧シキモアリ,富メルモアリ,貴人モアリ,下人モアリテ,ソノ有様雲ト泥トノ相違アルニ似タルハ何ゾヤ」 (福沢諭吉「学問のススメ」)







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最終更新日  2007年11月11日 11時54分45秒
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