ぎっちょの『ひとりたわむれ』

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November 4, 2012
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(2008年11月4日付本稿の再掲)

以前、キムタクさん主演でカーレースを題材としたテレビドラマが放送されたことがあった。ワタシは全編に渡って見ていなかったので本当にそんな結末だったのならお詫びしなければならないが、もしその最終回が…

『最終戦最終周の最終コーナーでキムタクさんがライバルをパスして、1ポイント差でチャンプになる』

なんてストーリーだったら、あまりにクサすぎてキムコをいくつ用意しても足りないくらいだと思うのだが、今年のF-1ではそういうことが現実に起こってしまった!!

2008F-1ブラジルGP。最終戦までもつれこんだチャンプ争いは、昨年わずか1ポイント差に泣いたマクラーレンのルイス・ハミルトンがフェラーリのフェリペ・マッサを7ポイントリードする形となっていた。このレースでマッサが優勝(10ポイント)しても、ハミルトンが5位(4ポイント)以内に入れば自力で王座を勝ち取れる。少々クセのあるドライビングで物議を醸すことも多いハミルトンだが、実力から言っても5位というのは決して難しい結果ではなく、悲願達成はほぼ間違いないようにも思えたが、何が起こるかわからないのもまたF-1。今にして考えると、フォーメーションラップ直前になってホームストレート周辺に降り出した豪雨は、大混乱のエンディングに向けての序章にすぎなかったのかもしれない。

10分ディレイの後、各車雨用タイヤを装着してスタートしたレースは、今回がラストランとなるデビッド・クルサード(レッドブル)が1コーナーでいきなりリタイヤという幕開け。純白の特別仕様のマシンで、一周々々噛み締めながら走りたいとレース前語っていたというクルサード無念。さらば、F-1のDCブランド。マシン撤去のためにセーフティカーが入ったのと、終盤連勝を記録するなどして上り調子の元チャンプ、フェルナンド・アロンソ(ルノー)がじわじわ順位を上げてきた以外は淡々とレースは進み、ポールからトップをひた走るマッサに対してハミルトンはしっかり4位につけ、そのまま走りきってハミルトン悲願の世界王者…

とスンナリいかないのがF-1!(笑)

残り周回もわずかというところで、ブラジルはインテルラゴスのイタズラ好きな空は、サーキットに再び雨をもたらす。ドライタイヤから慌ただしく雨用タイヤに履き替える上位マシンが続出する中、ドライのまま走り切るというギャンブルに出たトヨタのティモ・グロックにかわされて、ハミルトンはチャンプとなるリミットギリギリの5位に後退。さらに運の悪いことに、すぐ後ろを走っていたのが雨のレースに滅法強いトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルときて、レインコンディションがあまり得意でないハミルトンは煽られっぱなし。懸命のブロックも空しく、残り3周となった69周目にベッテルの先行を許したハミルトン絶体絶命。今のポジションのままゴールすれば、ポイントでは同点ながら年間優勝回数で上回るマッサにチャンプの座が逃げてしまう。ベッテルを追い詰めようにも、一向にその差は縮まらないまま迎えたファイナルラップ。

「うっはぁ~…今年もこの展開かよぉ…(:D)| ̄|_」



話が逸れた間に、マッサが1位で歓喜のチェッカー。ハミルトン後退を知っていたフェラーリのパドックはお祭り騒ぎ。
「まだ早い!まだ早い!!」
何か予感があったのか、それを戒めるような解説の今宮さんの声のあと、映像は後続のハミルトンへ。失意の最終コーナー。スローダウンしているグロックをかわして…


ん?グロックぅ~?


実況アナもまったく意外な展開にサラッとスルーしてしまい、大騒ぎする川井ちゃんにたしなめられてようやく状況を把握。ドライのまま走り切るギャンブルに出たトヨタだったが、雨量がドライで走れる限度を超えていたためにスローダウン、労せずハミルトンがひとつ順位を上げてチェッカー!!この間わずか数秒。こんな劇的なエンディング、台本があったって書けるもんじゃない!!!

表彰台に鳴り響く勝者マッサの母国ブラジルと、フェラーリの地元イタリアの国歌。明るい旋律の両国歌は、ワタシも好きでよく口ずさむ曲なのだが、今回ほどこれらが切なく聞こえたことはない。表彰台のてっぺんにいるマッサは、勝者であって勝者でないという無情。母国グランプリでの優勝という晴れがましさと、世界王者を逃した悔しさが入り交じったマッサの表情が、その切なさを増幅させた。

史上最年少王者となったハミルトン、おめでとう!そして、母国優勝を成し遂げたマッサ、おめでとう!今年のF-1には、間違いなく二人の勝者が存在した!!!



ぎっちょ





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Last updated  December 20, 2012 11:41:16 AM
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