宇宙は本の箱

     宇宙は本の箱

六次元講義(41) 2008年9月連休


幾重にも折りかさなったその夢の最後に時刻を報せる時計の針があった。
夕べの続き、あの子の悩み、今この部屋にいること、
4層にも5層にも重なった次元のどこかに接点を置く、
交差する場所の話だ。

位山道

足を引きずりながら登る山道は心で思うほどには進まず、
まだ頂上に行きつかない間に・・・出会った。


そこで声が割れた。

声が割れる?
輪唱現象は何回も経験したが、声が二つに裂かれた?
それが霊媒師の力。
それが私の中を行く霊。
後姿を見送りながら考える。
考える・・・。



頂上でそれがめぐり合わせというものか、
天の岩戸で交差しながら遅れた者を待ってくれていたかのように、
どこから来たのかもまったく知らぬ四人が三角点をあけてくれた。
彼等に予感があったという。
私はとうとうと尋ねられたこと以上のことを喋り、
いきいきと喋り、まったく私はそういう時には澱みなく語り、
話は尽きなかった。
あとで知ってみれば、その人達は藤平さんの所の人達だった。


声が割れた。

岩が割れた。

天の岩戸。


一等最初、先生がソクラテスなら私はプラトンかと思ったのだった。
先生が親鸞なら私は蓮如になれるかと思ったのだった。

充足の時。

時計の針がとまる時。















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