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2005.08.11
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カテゴリ: 洋書
バトルスター ギャラクティカ-サイロンの攻撃- ◆20%OFF!

 1970年代のSFブームの煽りで制作されたテレビシリーズのパイロットエピソードをノベライズしたもの。著者の一人とされるラーソンはその番組のプロデューサーで、実際に執筆したのはサーストンだったと思われる。日本では「宇宙空母ギャラクティカ」として放映されたらしい。


粗筋

ある銀河の一角で、人類は十二の惑星にコロニーを築いていて、サイロンという異星人と千年にもわたって戦争を続けていた。
 そんな頃、サイロンが和平案を提示する。戦争で疲弊し切っていた人類は、その和平案を受け入れることにした。十二惑星コロニーの政府首脳は、兵力の大半と共に和平条約を締結する宙域へと向かった。その中には歴戦を生き抜いてきた宇宙空母「ギャラクティカ」も含まれていた。
「ギャラクティカ」の戦闘編隊パイロット・アポロと弟のザックは、一帯をパトロール中、サイロンの戦闘編隊が待機していることを知った。このことを母艦に伝えることにするが、サイロンが攻撃を仕掛け、ザックは撃墜されてしまう。アポロは命辛々母艦に帰還し、報告する。
 アポロの父親で、「ギャラクティカ」の司令官であるアダマは、直ちに反撃に移るべきだと主張するが、政府首脳は信じない。何かの間違えだろうと。サイロンが自分らから提示してきた和平案を自ら破棄する訳がない、と。
 残念ながら、和平条約は罠だった。政府首脳を護衛する大艦隊は、サイロンの戦闘編隊による総攻撃を受けてしまう。不意打ちだった為、艦隊は大混乱に陥る。
 アダマは、サイロンがなぜ戦闘機編隊で攻撃しているのかと不思議に思う。敵艦隊はどうしたのかと。悪い予感がしたアダマは、「ギャラクティカ」を戦闘から離脱させ、母星へと戻る。
 案の定、艦隊への攻撃は、十二惑星コロニーの兵力を無関係の宙域に留まらせる為の作戦に過ぎなかった。サイロンの主力部隊は、手が薄くなった十二惑星コロニーを構成する十二の惑星を攻撃していたのだ。
「ギャラクティカ」は母星に到着するが、既に遅く、サイロンの手によって壊滅状態にあった。その直後、報告が入る。味方の艦隊は、政府首脳諸ともに殲滅されたと。
 唯一残った宇宙空母の司令官で、軍部の最高責任者となったアダマは、十二惑星コロニーは崩壊したと悟った。十二の惑星から生存者をかき集め、この宙域を離れるべきだと判断する。サイロンは生き残りを狩りに戻ってくるだろうと。
 アダマは、惑星コロニーは実は十二ではなく十三ある、という伝説があることを知っていた。「地球」という十三番目のコロニーは、あまりにも辺境にある為その存在さえ忘れられてしまい、正確な位置は不明で、実在するのかも分からない。が、今となっては、そこへ向かうしかない、と主張した。
「ギャラクティカ」を中心とした船団は、地球へ向かうことになった。
 が、銀河を渡って地球まで行くには、燃料が少な過ぎる。そこで、惑星キャリロンへ向かうこととなった。燃料が豊富にあるとされながら、開発するには交通の便が悪く不経済過ぎる、として見捨てられた惑星である。
「ギャラクティカ」は惑星キャリロンに到着した。そこはカジノあり、食料が無限にあり、という歓楽街になっていた。
 アダマの政治的なライバル・ウリは、ここで暫く休息を取るべきだと主張する。アダマは、政治的権力が限られている為、強硬に反対できない。サイロンによる攻撃や、長期間に渡る宇宙航行に疲れていた人々は、次々と惑星キャリロンに降り立ち、歓楽街が提供する娯楽を満喫する。
 が、キャリロンは、惑星そのものがサイロンの罠となっていた。サイロンは、ここに人類の生き残りを集め、殲滅する計画を立てていたのだ。
 キャリロンに降り立った人々はそんなことも知らなかった。ウリは武力放棄して、サイロンと再度和平交渉するべきだと主張し始める。異常を察したアダマは、サイロンとの戦闘を準備し始める。
 サイロンは、「ギャラクティカ」には乗組員が殆ど残っていないと判断し、総攻撃を始める。
 しかし、「ギャラクティカ」はアダマの機転により、万全な戦闘体勢で待ちかまえていた。サイロンを撃破し、惑星キャリロンから脱出する。
「ギャラクティカ」を中心とした船団は、地球に向けての航行を再開した。



解説

……このノベライズのベースとなったテレビシリーズは、スタートレックやスターウォーズがきっかけとなって始まったSFブームの三番煎じ(四番煎じだったけ?)として制作された。
 スタートレックは、オリジナルのテレビシリーズが映画シリーズへと移行し、新たなテレビシリーズがいくつも制作された。コミックも出版されたし、小説にいたってはテレビではとっくに終了しているシリーズが未だ出版され続けている。雑誌も新たに創刊されるほど。
 スターウォーズは、また新たな映画シリーズが公開されているし、小説やコミックや雑誌も出版されている。
 バトルスター・ギャラクティカはどうかというと……。小説もあったし、コミックもあって、当時はかなり派手に展開していたにも拘わらず、現在はほとんど忘れ去られている。一部では再評価されているというが……。
 最近のアメリカのテレビは地味なのが多いので、こういうのをまた製作してほしいとこちらは思うが、無駄だろう。
 本編のストーリーは、めちゃめちゃというしかない。
 和平条約を餌に敵の主力艦隊を一ヶ所に集め、手薄になった敵側の本拠地に対し総攻撃する……。
 サイロンのこの幼稚な罠に易々と引っかかってしまう人類は相当馬鹿。サイロンと千年にもわたって戦争してきた、というのが信じられない。相手が和平案を提示したからといって、本拠地をがら空きにして全艦隊を別の宙域に集結させるのは馬鹿過ぎる。
 また、不意打ちを食らったとはいえ、艦隊が戦闘編隊ごときで「ギャラクティカ」を除いて全滅する、というのもおかしい。その程度で壊滅されてしまうのだったら、千年も戦い続けるのは無理だっただろう。
 そもそも、兵力を一ヶ所に集結させる、というのは、「敵兵力を分断し、大軍を持って各個撃破すべし」という戦術上の基本を、サイロンが無視していたことになる。集結させたことで一気に殲滅できたから、結果的には正しかったのかも知れないが、この程度を殲滅するのに千年も戦わなければならなかったサイロンも相当戦略・戦術に長けていなかったようである。
 決死の脱出をした人類(大半は民間人)が、キャリロンに到着した途端に、「もうどうでもいいや」という態度になってしまうのはおかしい。たとえ食料に麻薬が混入され、影響されていたといっても。ウリなんて到着以前に「もうどうでもいいや」という態度だったのだ。こんな楽観的な馬鹿ばかりだったからサイロンの罠にまんまとはまってしまい、総攻撃に手も足も出せなかったのか。こんな奴がよく破壊された惑星を脱出できたと思う。
 見方によっては、サイロンに殲滅されても文句を言えない連中である。
 では、「ギャラクティカ」の乗組員である軍人らは緊張感を維持しているのかというとそうでなく、三角関係があったり、ガキの世話をしたりと軍人らしからぬ活動が延々と描かれている。
 ……お前ら、故郷が破壊されたんだぞ。親類や友人や知人を大勢亡くしたんだぞ
。どうとも思わないのか。
 そもそも、十二の惑星コロニーが破壊されたのは確かだが、住めない環境に変わってしまった訳ではない。なぜアダマは故郷を捨て、その存在さえあやふやになっている地球へ向かおうと決断したのか。普通だったら残った兵力をかき集めて惑星を一つでも奪還し、残りも奪還すべく力を蓄えて準備を進めると思うのだが。現に、「ギャラクティカ」の母星には下りられたのだから、そこを拠点とすることが出来ない訳ではなかった筈。
 ギャラクティカの司令官アダマと、パイロットのアポロと亡きザック、艦橋の女性クルーのアシーナは、親子関係にある。勤務場所である筈の艦橋でアシーナがアダマのことを「父」と呼ぶなど、軍とはかけ離れた雰囲気。通常の軍隊なら親子が同じ艦船で勤務しないよう配属されると思うのだが。
 他にも、惑星コロニー軍はよく分からないところがある。「ギャラクティカ」は二百年前に建造されたとなっている。アダマの前の司令官は、アダマの父親だった。艦船の司令官は代々引き継がれるようになっているのか。これも通常の軍隊ではあり得なさそうだが……。
 映画の方は、洋泉社の「底抜け超大作」でも駄作として取り上げられている。
 ノベライズを読んだ限りでは、それも無理ない。
 プロデューサーのラーソンは後に人気テレビ番組「ナイトライダー」も手がけている。SF、またはSFタッチのものを好むらしい。



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Last updated  2015.10.03 19:26:06
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