非常に適当な本と映画のページ

非常に適当な本と映画のページ

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Category

カテゴリ未分類

(340)

洋画

(279)

邦画

(85)

邦書

(140)

洋書

(57)

ニュース

(735)

DVD

(8785)

Comments

Favorite Blog

まだ登録されていません
2008.05.03
XML
カテゴリ: 邦画

 モンキー・パンチ原作の漫画「ルパン三世」の長編アニメ第2段。
 本作の監督は、後に「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」などのヒットを飛ばすことになる宮崎駿。


粗筋

 ヨーロッパの小国カリオストロ公国。
 偽札作りの巣窟だ、という噂が絶えないこの国へ、ルパンがやって来た。到着早々、ルパンは悪漢に追われる少女クラリスを助ける。が、彼女は再び連れ去られてしまう。クラリスは、実はカリオストロ公国・大公家の一人娘だった。彼女は、強引に結婚を迫るカリオストロ伯爵によって城に幽閉されていたのだ。
 ルパンは、既に城内に潜入していた不二子の手引きで城に潜入し、クラリスを救出すると共に、カリオストロの謎を暴こうとするのだが……。


楽天ブックス(large)

感想

今となっては、巨匠宮崎駿の原点ともされる作品だが、公開当時は「女の子を助ける為に奔走するなんてルパンじゃない」と酷評されたらしい。
 確かに、原作のルパンは意外にも冷酷な悪党だから、本作品のようにひたすら善人のルパンには違和感があっただろう。

 ルパン三世の長編アニメシリーズは、荒唐無稽でハチャメチャな展開のストーリー、おおよそ現実的でない登場人物、というイメージがある。
 が、本作を見る限りでは、少なくとも初期の段階ではそうでなかった、というのが分かる。
 カリオストロの城の「秘密」というのは結局世界各国の贋金を作る工房だった、という平凡なもの。
 悪玉カリオストロ伯爵の真の姿も、「贋金作り工房の最高責任者」。後のシリーズ作の悪玉と比べると小粒である。
 舞台もカリオストロ公国内に留まる。
 定番となっているカーチェースシーンも、部分的にはアニメっぽいところが見受けられるが、後のシリーズ作と比較するとリアルである。むしろ実写の007シリーズのカーチェースシーンの方がアニメっぽく感じてしまう。
 最近のルパン三世シリーズは「アニメでないと絶対表現できない代物」となってしまっているが、本作品は何となくそのまま実写化できそうなものとなっている。
 あまりにもまともなので、最近のシリーズ作を見慣れている者からすると、「地味過ぎ」「スケール感に乏しい」と感じるかも知れない。
 別の視点から見れば、「これくらいまともな脚本を書ける者が今の映画界にいればいいのに」ということにもなる。

 本作は、日本映画にありがちな、「とにかく感動シーンを押し込んでおけ」という展開になっていないのもありがたい。
 最近はアニメ映画でもその傾向があるので、「アニメ映画だから」ということでもなさそうだ。
 最後まで安心して、白けることなく観ていられる。

 ルパンを追い続ける銭型警部の描かれ方が、他のシリーズ作と違うのも最大の特徴。
 他のシリーズ作では、銭型警部は駄目警部として描かれているが、本作ではそれなりに優秀(原作でも銭型警部はかなり優秀な警部として描かれている)。ルパンと協力して、贋金作りの摘発に及び腰だったICPOを無理矢理摘発に乗り出すようにさせるなど、警察官らしい行動もしている。

 公開は1979年だから、30年も前の作品。
 しかし、アニメとあって古さを感じさせないし、ストーリーがしっかりしているので何度見ても飽きない。
 宮崎駿の絶頂期の作品といえる。
 この後、宮崎駿は日本のアニメの巨匠となっていくのだが、世間の評価は高くても内容的には「???」の作品を制作していく。


人気blogランキングへ


関連商品








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.06.10 18:03:03
コメント(0) | コメントを書く
[邦画] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: