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2018.09.14
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カテゴリ: 洋画

 トム・クルーズ主演のミッション・インポッシブル・シリーズ第6弾。
 第1弾が1996年公開で、20年も続いているので、今となっては、元々テレビシリーズだった事を知らない者もいると思われる。
 内容的には、前作のローグ・ネーションの続編といえ、前作の敵役ソロモン・レーンが再登場する。
 また、クルーズ以外で全作に出演しているヴィング・レイムスと、準レギュラーになりつつあるサイモン・ペッグも、同じ役で登場。
 第3弾で主人公の妻を演じたミシェル・モナハンも、同じ役で再登場しており、総集編的な1作になっている。
 原題は「Mission: Impossible - Fallout」。


粗筋

 米国諜報局CIAに属する特殊任務部隊IMFの工作員イーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるチームは、盗まれた3つのプルトニウムを回収する作戦を実行していた。作戦は問題無く完了するかに見えたが、突然現れた第三者によりプルトニウムを奪われてしまい、失敗に終わる。
 イーサンは、プルトニウムを再び奪い返し、複数の都市の同時核爆発を未然に防ぐという、新たなミッションを受ける。
 この事件の裏側には、以前壊滅に追い込んだ筈のテロ組織シンジケート(ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション)の残党が結成した新テロ組織アポストルが関連していた。
 アポストルに関する情報は少なく、アポストルに属するジョン・ラークという正体不明の人物が、ホワイト・ウィドウという女性とフランスで接触してプルトニウムを購入する予定、という断片的なものしか得られない。
 イーサンは、直ちにフランスへ飛ぼうするが、横槍が入る。
 CIA長官エリカ・スローン(アンジェラ・バセット)が、IMFは作戦を失敗し続けていて信用に置けない、と判断し、監視役として長官の肝いりの工作員オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を同行させないと、IMFを外し、CIAが自らミッションを敢行する、と言い出したのだ。
 イーサンは反発しつつも、身内で争っている時間的余裕は無いと考え、ウォーカーの同行を認める。二人はパリに飛んだ。
 イーサンとウォーカーは、ジョン・ラークと思われる人物と対面するが、予想以上の抵抗に遭う。イギリス情報局の工作員イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)も参入して、3人掛かりでジョン・ラークを倒すが、殺す羽目になってしまう。
 イーサンは、ジョン・ラークに成りすまし、ホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)と接触。ホワイト・ウィドウは、イーサンが偽物だと即座に気付いたが、受け入れる。
 ホワイト・ウィドウは、イーサンに対し、プルトニウムを手に入れたいなら、自分の信用を勝ち取れ、と条件を出す。
 その条件とは、シンジケートのトップで、イーサンが確保に貢献したソロモン・レーン(ショーン・ハリス)を脱獄させる、というものだった。
 レーンは、イーサンがCIAに引き渡した後、世界各国の諜報機関から尋問を受けていて、厳重警備の中、国から国へと移動していた。ただ、これはイギリス情報局にとっては好ましい状況ではなかった。何故なら、レーンはイギリス情報局との関わりが深く、無暗に証言されるとイギリスの沽券に関わるのだ。そこで、イギリス情報局はレーンを奪還もしくは殺害しようとしていた。イルサが今回参入したのも、レーンを殺せという使命が与えられていたからだった。
 レーンは、近々フランスにやって来るので、その際に脱獄させろ、とイーサンはホワイト・ウィドウに命じられる。
 レーンを脱獄させるのは危険だと理解していたが、プルトニウムを手に入れるには止むを得ないと考え、イーサンらはレーンを脱獄させる。
 一方、ウォーカーは、上司のスローンに報告する。スローンに偽の証拠を渡し、パリで殺す羽目になった人物はジョン・ラークではなく、ただの代理人で、イーサンこそジョン・ラークだ、嘘を吐く。イーサンはIMFやCIAにずっと裏切られてきたので、遂に見切ったのだ、と。
 スローンは、イーサンやIMFに対し、秘かに包囲網を敷き始める。
 イーサンは、レーンを秘密の場所に連れて行き、ホワイト・ウィドウに引き渡す準備を始める。無論、レーンを逃すつもりは無く、プルトニウムが手に入ったらまた確保する予定だった。
 が、そこにイーサンの上司で、IMF長官であるハンリー(アレック・ボールドウィン)が現れる。ハンリーは、CIAがイーサンこそジョン・ラークだと信じて疑っていない、と告げる。イーサンは反発するが、拘束されるしかなかった。
 ウォーカーは、イーサンのミッションを引き継ぐと宣言。レーンと二人切りになる。その時点で、ウォーカーは本性を現す。彼こそジョン・ラークだった。レーンと共謀して、プルトニウムを手に入れる計画だったのだ。
 全て自白した時点で、拘束された筈のイーサンが、ハンリーと共に現れる。
 ハンリーがイーサンを拘束するというのは、ウォーカーに仕掛けた罠だったのだ。ウォーカーの裏切りは、スローンにまで知れ渡る。
 これにより、イーサンとハンリーはスローンを納得させられたので、ミッションを続行するつもりだった。
 が、スローンには別の考えがあった。敵味方が分からなくなってしまったので、全員を拘束する、と。CIA直属の特殊部隊を投入し、イーサンとウォーカーらを拘束しようとする。
 しかし、この特殊部隊はウォーカーの息が掛かっていた。ウォーカーとレーンを解放し、イーサンらを殺そうとする。
 イーサンらは特殊部隊を倒すが、その過程でハンリーが殺されてしまう。
 イーサンは、逃亡したウォーカーを追うが、最後の最後で捕まえられなかった。
 イーサンは、ウォーカーとレーンが爆弾に搭載されたプルトニウムと共に向かった先を割り出す。
 カシミール地方だった。そこはパキスタン・インド・中国の水源となっていて、核爆発を起こせば世界人口の1/3が水不足に陥り、世界が混乱する。
 レーンとウォーカーを阻止する為、イーサンは自身のチームを引き連れてカシミールへ飛ぶ。
 カシミールに到着したイーサンは、「IMF工作員でいる限り守り切れない」という理由で止むを得ず別れた元妻ジュリアと再会。彼女は国際医療団体に属していて、仕事でカシミールに来ていたのだった。
 その時点で、イーサンはレーンの計画の全貌を知る。レーンは、世界を混乱に陥れるだけでなく、イーサン個人への復讐として、カシミールを選んだのだ、と。
 イーサンは、世界を危機から救うのと同時に、元妻も救う事を迫られる。
 イーサン率いるチームは、核爆弾を発見するが、無害化するには起爆装置が必要だと知る。
 その起爆装置は、ウォーカーが持っていた。彼は核爆弾を起動した後、起爆装置を持って現場を離れる。
 イーサンは、起爆装置を奪うべく、ウォーカーを追う。
 イーサンは、ウォーカーを格闘の末に倒し、起爆装置を手に入れる。
 核爆弾は爆発寸前に解除された。
 レーンは再び確保され、ホワイト・ウィドウを通じてイギリスに引き渡される。これにより、イルサはイギリス情報局の信頼を回復した事になった。
 イーサンも、今回の危機を防ぎ、裏切り者を暴いた事で、スローンの信頼を勝ち取った。



感想

 スパイ映画の本家といえる007シリーズが小粒になっていく一方で、本シリーズはますます派手になっていく感じ。
 トム・クルーズ自らが大半をこなすとされるスタントも、前作と超える派手さ。スタントの撮影で足を骨折した事もあったとか。還暦にも手が届く年齢だという事を全く意識させない。
 最初から最後までノンストップのアクションとなっている。

 ただ、映画そのものを細かく観てしまうと、今回の「世界的危機」は、前作できちんと対処していれば、避けられていたのでは、と思ってしまう。
 イーサンは、仲間を大切にし、敵もなるべく殺さず生かして捕える事を信条とする。
 映画で「善」の側に付く者として、当然といえば当然だが、その信条が結局不要な問題を引き起こしていて、善人というより、単なるお人好しとしか映らない。
 前作で、イーサンは、苦労の末に非情なテロリストのレーンを生かして確保し、めでたしめでたしで終わった。
 が、本作では、実際にはめでたしめでたしで終わっておらず、再びレーンを命懸けで追う羽目に。
 前作で容赦無く殺していれば、また命懸けで追う必要は無かったのに。
 その教訓を踏まえ、本作ではレーンを始末する(もしくは始末せざる得ない場面に持ち込まれる)と思いきや、今回も生かして捕え、イギリス情報局に引き渡している。
 何も学んでいない。
 そもそもテロリストを「重要な情報が得られる」という理由でいつまでも生かしておく根拠は無い。
 レーンの様な凶暴なテロリストは、毎日の様に新たに誕生している筈だから、それらを一人一人「何か重要な情報を持っているだろう」と言って生かしていたら、確保していないテロリストを追う一方で、確保したテロリストを厳重に収監する必要に迫られる。漫画じゃあるまいし、一度倒した敵はさっさと始末しておかないと、命がいくらあっても足りないだろうに、と言いたくなる。
 テロリストも凶暴化していくので、過去に捕えた極悪非道のテロリストが、現在の基準では「大人しい」となってしまい、情報源としても、精神分析で活用するにも不充分になってしまっている可能性もある。
 その意味でも、テロリストは容赦無く始末する必要が。
 実際、現実には、2001年に発生した911同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディンに関しては、米政府は殺害作戦を決行。生け捕りは、作戦の計画段階で放棄されたと考えられる。
 現実のテロ戦争で当たり前の様にやっている事を、フィクションの世界で躊躇するのはおかしい。

 イーサンは、お人好しでありながらも優秀だが、他はとにかく無能なキャラが多い。
 単に無能ならまだいいが、イーサンの前に立ちはだかり、本来の敵以上に邪魔な存在になっている。
 最大の無能者が、CIAの女長官スローンだろう。
 彼女はIMFを無能呼ばわりし、CIAが自ら今回のミッションを引き継ぐ、と豪語。IMF長官ハンリーが反発した為、代わりにCIAの敏腕工作員とされるウォーカーを監視役に据えろと要求。
 このウォーカーこそ、正体不明のテロリストのジョン・ラークだった。
 IMFが無能なら、裏切り者を敏腕扱いするお前は何なんだ、と問いただしたくなる。
 イーサンとハンリーがウォーカーが裏切り者である事を暴き、ここで事態は収拾するのかと思いきや、スローンは特殊部隊を突入させ、全員を拘束するよう命じてしまう。
 このスローンお気に入りの特殊部隊も、ウォーカーの息が掛かっていて、裏切る。その結果、ハンリーは殺され、ウォーカーは逃走。
 スローンは自身の周りを裏切り者でしか固められないらしい。
 もしスローンがもう少し自分が思っている程優秀な人物だったら、今回の危機はそもそも発生していなかったと思われる(映画が無くなってしまうが)。
 最後になってしれっと登場し、瀕死のイーサンを救助して、まるで自分が物凄い善人で、全ての失態を挽回したみたいな面をした時は、呆れるしかなかった。何故イーサンはこいつを張り倒さなかったのか。

 本作でイーサンと敵対するのは、レーンと、新キャラのウォーカー。
 ウォーカーは、ジャスティス・リーグでスーパーマンを演じるヘンリー・カビルが演じている。
 カビルはどちらかというと悪人面なので、善の塊の筈のスーパーマンより(カビルが演じているスーパーマンは、どう観ても善の塊ではなく、従来のスーパーマンのイメージからかけ離れている)、この役の方が納得が行く。
 本作であっさりと死んでしまうのは、ちょっと残念。
 また、カビルは背が高く、がっしりした体格で、並んで立つとトム・クルーズがいかに小柄なのかが分かってしまう。
 ウォーカーこそアポストルに属するテロリストのジョン・ラークである事が判明するが……。
 CIAの敏腕工作員として仕事をしているのに、どうやってアポストルに属する事が出来たのか、そもそも何故テロ組織に加担する事になったのか、それらの説明がなされない。無暗にあちこち動いていたら、たちまちばれてしまうだろうに。CIAがそこまで無能とは思えない。CIAはウォーカーの正体を知りつつも、泳がせていた、という読み方も出来ないが、そうだとすると作中でのスローンの言動は間抜け過ぎ。

 テロリストの仲介役ホワイト・ウィドウも、ストーリーを無駄に複雑する為だけに登場している感じ。
 省いてもストーリーは成立していたと思われる。
 ホワイト・ウィドウは実はCIAの工作員だった、という真相も、ストーリー全体を分かり辛くしている(何故CIA工作員が、フランス警察を殺してまでレーンを脱獄させ、最終的にイギリス当局に引き渡さなければならないのか、何故CIAが回収しようとしていたプルトニウムを、テロ組織に流そうとしていたのか、等々)。

 無駄な部分や、説明不足の部分があるものの、おおむね楽しめる一作には仕上がっている。
 トム・クルーズはまた続編を制作するのかね。
 もしそうなったら、映画シリーズで一人のスパイを演じ続けた俳優としては、007を演じたロジャー・ムーアを超える事になる。







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Last updated  2018.09.14 12:37:52
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