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2021.07.27
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カテゴリ: 洋画

「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」シリーズの第24作目。
 S.H.I.E.L.D.の工作員ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの過去を描く。
 ナターシャを演じるのは、これまで通りスカーレット・ヨハンソン。
 原題は「Black Widow」。


粗筋

 1995年。
 アレクセイ(デヴィッド・ハーバー)とメリーナ(レイチェル・ワイズ)は、スパイとしてアメリカに潜入していた。
 ナターシャとエレーナの娘二人を持つごく普通の夫婦を装いながら、S.H.I.E.L.D.の情報を盗んでいた。
 盗める情報を全て盗んだ二人は、ナターシャとエレーナを連れてロシアに逃亡。
 上官であるドレイコフに迎えられる。
 ドレイコフは、ナターシャとエレーナを暗殺者養成学校のレッドルーム行きとし、用済みのアレクセイを監獄送りにする。メリーナは逃亡の際に負傷してしまい、生死不明となった。
 時は流れ、ナターシャはドレイコフとその娘を爆殺してS.H.I.E.L.D.に亡命し、アベンジャーズの一員として活動するようになっていた。

 2016年。
 アベンジャーズは内部分裂し[キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー]、ナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)はノルウェーへの逃亡を余儀なくされる。
 一方、エレーナ(フローレンス・ピュー)は、レッドルームの暗殺部隊「ウィドウ」の一員として、裏切り者の元同僚を殺害。その過程で、彼女は元同僚が持ち逃げしたガスを吸い込む。ガスは、レッドルームによるマインドコントロールの解毒剤だった。正気を取り戻したエレーナは、残りの解毒剤を「姉」のナターシャに送り付ける。アベンジャーズの一員であるナターシャなら、何とかしてくれるだろう、と期待して。
 解毒剤を何か知らずに受け取ったナターシャは、いきなりレッドルーム最強の暗殺者タスクマスターに襲撃される。
 何とかタスクマスターから逃れたナターシャは、解毒剤がエレーナから送り付けられたものだと知り、エレーナの住まいがあるブタペストに向かう。
 ブタペストで、ナターシャは「妹」のエレーナと再会。その直後に「ウィドウ」に襲撃される。二人は命辛々その場から逃げた。
 エレーナの証言により、ナターシャは爆殺したと思っていたドレイコフがまだ生きていて、レッドルームも彼の元で活動中である事を知る。
 ナターシャは、ドレイコフを探し出して今度こそ始末しなければならない、と悟る。ただ、エレーナの期待に反して、アベンジャーズは内部分裂しているので、支援は得られない。二人でドレイコフを始末しなければならなかった。
 問題は、ナターシャは勿論、ほんの数日前までドレイコフの支配下にあったエレーナですらドレイコフの居所を知らない事だった。
 ナターシャは、「父親」のアレクセイなら知っていると考え、アレクセイが収監されている監獄へ向かう。
 二人は、アレクセイを脱獄させ、ドレイコフの居所を教えろと迫る。
 アレクセイは、自分は知らないが、メリーナなら知っているだろう、と答える。
 ナターシャとエレーナは、「母親」のメリーナは負傷が原因でロシアへの逃亡直後に死亡したと思っていたので、驚く。
 ナターシャ、エレーナ、アレクセイの3人は、メリーナの住まいへと向かう。
 20数年振りに、血の繋がりの無い4人は「家族」として再開。
 ナターシャは、メリーナに対し、レッドルームがどこにあるのか教えろと迫る。
 メリーナは、彼女に対し、自分が通報したので、探しに行く必要は無い、と答える。
 その時点で「ウィドウ」が強襲し、ナターシャらを倒し、レッドルームへと連れて行く。
 レッドルームは、空中に浮かぶ基地にあった。だからこそドレイコフの居所は誰も掴めなかったのである。
 ただ、メリーナはドレイコフに反旗を翻していた。
 ナターシャらが捕まる直前に、フェイスマスクによってナターシャとメリーナは互いに入れ替わっていた。
 メリーナに成りすましたナターシャは、ドレイコフと対面する。
 が、ドレイコフも、ナターシャの変装を見抜いていた。彼はナターシャに対し、レッドルームがいかにして世界を裏から支配してきた事を説明すると、タスクマスターを差し向ける。
 タスクマスターの正体は、ドレイコフの娘アントニア(オルガ・キュリレンコ)だった。ナターシャは、ドレイコフを爆殺した際、アントニアも巻き込んでしまい、それについて苦悩していたが、アントニアは生きていた。ただ、脳へのダメージが大きく、ドレイコフはマイクロチップを脳に埋め込む事を強いられた。更に、ドレイコフは無情にも実の娘に改造を施し、最強の戦士に仕立て上げて手足の様に使っていたのだった。
 ドレイコフは、ナターシャの始末を娘に任せると、その場を離れた。
 一方、ナターシャに成りすましていたメリーナと、エレーナと、アレクセイは、囚われの身から脱すると、レッドルームの破壊工作を実施。
 レッドルームはエンジンが破壊され、落下し始める。
 ドレイコフの影響下にあった「ウィドウ」のメンバーらは、エレーナが解毒剤を散布した事で正気を取り戻し、脱出する。
 ドレイコフも脱出を試みるが、エレーナにより航空機もろとも爆死する。
 ナターシャは、再びタスクマスターと対峙し、解毒剤でタスクマスターの正気を戻す。
 ナターシャ、エレーナ、メリーナ、アレクセイは、再び再開。生還を喜ぶ。
 しかし、そこへS.H.I.E.L.D.がやって来る。本来ならナターシャにとって味方の筈だが、今はそうでない。
 ナターシャは、「家族」の3人と、脱出した「ウィドウ」らとタスクマスターに、この場から去るよう促す。S.H.I.E.L.D.は自分が食い止めておく、と。

 2週間後。
 ナターシャは、拘束されているアベンジャーズを救う為に飛んでいく。

 ポストクレジットで、サノスとの戦い[アベンジャーズ/エンドゲーム]で命を落としたナターシャの墓を、エレーナが訪れる。
 そこで、エレーナは、ナターシャを死なせたホークアイを始末する依頼を受ける。



感想

 制作・公開時期はアベンジャーズ/エンドゲーム(MCU第22作目)の後だが、時系列的にはキャプテン・アメリカ/シビル・ウォー(MCU第13作目)とアベンジャーズ/インフィニティウォー(MCU第19作)の間の出来事、という事になっている。
 ナターシャはアベンジャーズ/エンドゲームで死に、演じていたスカーレット・ヨハンソンもそれを機にマーベル・シネマティック・ユニバースから降板したと思ってばかりいたので、意外な展開だった。
 既に最期が分かっているキャラが大活躍する姿を観るのは、ある意味空しい。
 MCUの事だから、要望があれば何らかの形で生還させそうだが。というか、流石に生還させてシリーズ本流に戻すと混乱が生じるので、死んでしまったが人気のあるキャラは、今回の様にこれまでのシリーズ作の「空白期間」を埋める作品で登場させるのかも知れない。

 ナターシャは、レッドルームにより訓練された事もあり、身体能力は常人をはるかに上回るが、キャプテンアメリカやブラックパンサーとは異なり、超人ではなく、不死身でもない。
 そんな事もあり、ナターシャが単独で立ち向かう敵となると、超人だと釣り合わなくなるので、本作の様に普通の人間にするしかない。
 アベンジャーズの一員として活躍している時は宇宙からやって来た征服者と対峙するので、本作の敵であるドレイコフはシリーズ全体を観ている者からすると雑魚としか映らないのは残念。
 これが007シリーズだったら、ドレイコフも主人公の手に余る強敵に成り得ただろうに。

 当然だが、突っ込みどころも多い。
 アベンジャーズ加入前のナターシャによって、レッドルームは壊滅状態に追い込まれたと思われていたが、実際にはドレイコフは生きていて、裏から世界を支配していた、という事になっているが、レッドルームという組織は本作で初めてその存在が知らされ、これまでのMCUシリーズ作ではその片鱗すら見せていない。
 レッドルームも、流石に超人揃いのアベンジャーズと直接対決する訳にはいかなかったので、目立たぬ様、裏で活動していた、という事だが、空中基地を持つ程の規模に成長したにも拘らず、その存在が本作までナターシャにも、情報収集能力がある筈のアベンジャーズにも知られていなかった、というシリーズ上の矛盾が生じてしまっている。
 制作者側も、レッドルームを何度も登場させる訳にもいかないと判断したらしく、本作のラストで呆気無く瓦解。本作の為だけに急遽こしらえられた「凶悪な超巨大悪徳組織」となってしまった。
 MCUシリーズの1作という考えで観るからこの矛盾が気になってしまうが、MCUシリーズを殆ど観ておらず、独立した1本のアクション映画として観ていれば、違和感は抱かないのかも。MCUシリーズの他のキャラをほぼ登場させていないのも、そういう思惑があったからか。

 MCUシリーズの例に漏れず、最新の特撮技術を使った派手な作品に仕上がっている。
 劇場を出た後に思い返してみるとかなり非現実的なアクションシーンだらけだった、という事に気付くが、観ている最中はそれを意識する事は無かった。
 ハリウッド映画は、そういう部分に長けている、と改めて感じる。

 スカーレット・ヨハンソンは、これまで通りナターシャ・ロマノフことブラック・ウィドウを演じていた。
 MCUシリーズではお馴染みのキャラなだが、単独作品は今回が初。
 超人揃いのMCUだと、そうでないキャラは単独作品を作り辛いらしい。
 本作では、ナターシャの過去がテーマになっているが、幼少期が明らかにされるだけで、レッドルーム時代の活動や、S.H.I.E.L.D.に亡命する経緯は殆ど触れておらず、結局ナターシャは謎の人物のまま。
 掘り下げ方が浅い。
 1作で全てを描くのは無理なので、初めからそうしない事にしたらしい。
 彼女を中心としたアクションシーンが満載されているが、非現実感があり、普通だったら即死だろう、というシーンでも観ていて緊張はしない。あくまでも「ブラック・ウィドウが格好良く動くのを観てね」というアクション。
 作中でも、エレーナがナターシャに対し「どうして格好付けて登場するの?」と指摘するシーンがあったが、まさにそんな感じ。後にエレーナがナターシャを真似してみて「気持ち悪い」と後悔するが、アクションシーンそのものがギャグというか、マンガになってしまっている。
 少し前に見たシャーリーズ・セロン主演のアトミックブロンドのアクションシーン方が「痛そう」でリアルだった。そちらも結局「格好付けたシーン」満載の作品だが。

 ナターシャの「妹」として、エレーナが登場。
 フローレンス・ピューが演じている。
 MCUシリーズ作としては初登場だが、今後MCUを土台としたテレビシリーズ「ホークアイ」でレギュラーキャラとして登場するらしい。
 そんな事もあり、ポストクレジットが挿入され、「ホークアイ」の導入部になっている。
 本作は単独でも楽しめるが、あくまでもMCUシリーズである、という事を表している。
 エレーナも様々なアクションを見せるが、ナターシャのと同様、マンガっぽい。

 ナターシャとエレーナの「母親」としてメリーナが登場。
 演じているのはレイチェル・ワイズ。
 これまで数々のハリウッド大作に出演してきたが、スーパーヒーロー系は本作が初らしい。
 それにしては、堂々と、違和感無く演じている。
 50代でこの手の映画に出演しても違和感が無いのは、ハリウッドならでは。50代の日本人女優だったら、違和感しかなかっただろう。

 タスクマスターを演じていたのは、オルガ・キュリレンコ(顔を見せていたシーンは僅かなので、実際にはスーツアクターが演じていたのだろうが)。
 オルガ・キュリレンコは007シリーズ、ジョニー・イングリッシュ・シリーズでヒロインを演じていたので、マイナーな役でほんの僅か顔を見せる程度の出演を何故快諾したのか、不思議に思う。
 タスクマスターというキャラで、今後MCUで出演し続けたい、という思惑か。

 MCUは、アベンジャーズ/エンドゲームで一段落していて、今後どう展開させるか、制作者側も色々模索している様子。
 本作は、アベンジャーズ/エンドゲーム後のMCUの先鞭を付ける作品というより、アベンジャーズ/エンドゲームまでに制作し切れなかった作品を、漸く手掛けられた、といったもので、やり方によってはアベンジャーズ/エンドゲーム前に公開されていても不自然ではなかった。
 観ていてもMCUの展望が分からず、今後が少々不安になった。







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Last updated  2021.09.02 21:26:21
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