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2023.04.23
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カテゴリ: 洋画

 2023年に公開されたスーパーヒーロー映画。
「DCエクステンデッド・ユニバース」の第12作目で、2019年に公開された『シャザム!』の続編。
 ザッカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、ジャイモン・フンスー、レイチェル・ゼグラーが前作に続き出演。
 悪役として、ヘレン・ミレン、ルーシー・リューらが出演している。
 原題は「Shazam! Fury of the Gods」。


粗筋

 魔術師から神々の力を授けられたビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル/ザッカリー・リーヴァイ)と義兄弟達のフレディ、ユジーン、ペドロ、メアリー、ダーラ。
 2年が過ぎた。
 彼らはスーパーヒーローとしてフィラデルフィア市内で発生する様々な事件を解決し、平和を守っていた。
 が、変身時の見た目は大人でも中身は子供なので、言動に幼稚さや詰めの甘さが露呈。人命をいくら救っても世間から評価されず、逆に事件解決の度に無駄な破壊を繰り広げるので「フィラデルフィアの惨事」と酷評されていた。

 ビリーは、あと数カ月で18歳になる時期を迎えていた。
 18歳になれば成人するので、里親の家を追われるのでは、と悩むようになる。
 数々の里親にたらい回しにされ、漸く「自分の家族」と呼べるものを手に入れたビリーにとって、それは恐怖でしかなかった。家族を失いたくない一心で義兄弟達を拘束してしまい、意に反して浮いた存在になってしまい、孤独感に苛まされる様に。

 場所は変わってギリシャのある博物館では、新たな展示物がお披露目される。
 館内スタッフは、展示物はギリシャの神が作り上げたという杖だった、2つに折れてしまっているが非常に貴重なもので、フィラデルフィアのごみ回収場で偶然発見された、と説明する。何故ギリシャから遠く離れたフィラデルフィアなんかにあったのかは不明だ、と。
 そんな中、2人の女性が現れる。
 魔力を取り戻したアトラスの娘へスペラ(ヘレン・ミレン)とカリプソ(ルーシー・リュー)だった。2人は杖を奪い、その場を去り、神々の神殿に戻る。
 そこには、魔術師(ジャイモン・フンスー)がいた。ビリーを勇者に選定し力を与えた後に灰となり消滅したと思われたが、実はへスペラらによって神々の神殿に幽閉されていたのだ。
 へスペラは、折れた杖を修復する様、要求。
 魔術師は拒否し、抵抗するが、カリプソにより精神を操られ、杖を修復してしまう。
 強大な魔力を持つ杖を手に入れたへスペラとカリプソは、自分らの野望を達成する為の行動に移る。

 ビリーは、睡眠中、夢の中で魔術師と再会し、お前の下にアトラスの娘らがやって来る、と警告される。
 目覚めたビリーは、警告がただの夢なのか、事実なのかを確かめる事に。
 義兄弟達と一緒に秘密基地「永遠の岩」にある資料を調べた結果、事実である事が判明。
 アトラスには3人の娘がいたが、人間との闘争に敗れ、力を失って幽閉されていたが、それがどうやら復活してしまったらしい、と。
 3姉妹が完全復活するには、神々の杖が必要だという。
 その時点で、ビリーは、2年前にサディアスとの戦いで養兄弟にスーパーヒーローの力を与えた後二つに折って破壊した魔術師の杖が、フィラデルフィアのごみ収集場で回収され、ギリシャの博物館で展示され、そしてつい先日何者かに奪われたものこそ問題の杖だ、と気付く。
 その場にいないフレディに危機が迫っている事に気付いたビリーらは、フレディの下へと急ぐ。

 フレディは、通っている高校でアンという女子学生と出会う。
 アンに好意を寄せるフレディは、スーパーヒーローに変身し、アンの前に登場。
 が、それは罠だった。
 アンは、アトラスの3人目の娘アンテアだったのだ。
 彼の目の前にへスペラとカリプソが現れる。2人は杖の力を使ってフレディのスーパーヒーローの力を奪ってしまう。
 ビリーらがその場に到着。格闘の末杖を奪う事に成功するが、へスペラはフィラデルフィアのど真ん中に破壊不可能なドームを登場させてビリーらを封じ込める。
 ヘスペラとカリプソは、フレディをさらって神々の神殿に戻る。
 フレディは神々の神殿で魔術師と同じ房に放り込まれた。

 ビリーらは、フレディを奪還する為の計画を練る。
 手紙を書き、杖と引き換えにフレディを返してくれと交渉すればいい、の結論に至り、ビリーらは手紙を書き、神々の神殿に送り付ける。
 ヘスペラはそれに応じてビリーと会い、話し合うが、決裂し、再度戦い合う羽目に。
 戦いの末、杖はカリプソに奪われた。
 一方、ビリーらはヘスペラを圧倒し、「永遠の岩」の独房に幽閉するが、それはヘスペラの策略だった。
 ヘスペラは難無く脱出すると、「永遠の岩」を探索。魔術師が隠した黄金のリンゴを見付け出し、神々の神殿に戻る。
 杖も黄金のリンゴも手に入れ、自分等の計画を実行に移すのに必要なものを全て揃えられた3姉妹だが、仲たがいが起こる。
 ヘスペラとアンテアは黄金のリンゴで神々の世界を復活させたいと考えていたが、カリプソは自分等に歯向かった人間に報復すべきだと主張した。
 姉妹らが口論してい間に、アンテアの手助けにより自由になっていたフレディと魔術師は黄金のリンゴを奪う。
 それに気付いたヘスペラとカリプソがフレディに襲い掛かるが、同時にビリーらがその場に現れる。
 ビリーらは、フレディのスーパーヒーローの能力を回復させ、黄金のリンゴと共にその場から逃げる。
 自分等の世界に戻ったビリーらは、里親の前に現れざるを得なくなり、自分らが「フィラデルフィアの惨事」と呼ばれるスーパーヒーローである事を明かし、一緒に逃げる様、促す。
 里親は、躊躇いながらも応じるしかなかった。
 カリプソが、ビリーらを追って、人間界に再び現れる。
 ビリーらはカリプソから逃れようとするが、杖の力を自在に操るカリプソにより、ビリー以外は次々スーパーヒーローの力を失ってしまう。
 カリプソは黄金のリンゴを奪還すると、自身の計画通り、人間界に植え付ける。黄金のリンゴは欲に塗れた人間界で根を張った事から、破滅への樹木へと成長し、様々な怪物を生み出し、ドームに閉じ込められた市民に襲い掛かった。
 ヘスペラとアンテアはカリプソの行動に抗議するが、カリプソには最早姉と妹が裏切り者としか映らなかった。ヘスペラに致命傷を与え、アンテアからは力を奪って人間にしてしまう。
 ビリーは、町が大混乱に陥っている姿を見て、完全に意気消沈。自分は何をやっても駄目だ、と。魔術師に対し、自分はスーパーヒーローとして相応しくないから返上する、誰かより相応しい者にスーパーヒーローの力を与えてやってくれ、と言い出す。
 魔術師は、俺の目は間違っていない、お前はスーパーヒーローとして相応しい、と説得。
 里親も、成人したビリーを家から追い出すつもりは全く無い、家族の一員なのだから、と伝える。
 魔術師のお墨付きを得た上、里親と養兄弟らと今後も一緒にいられると知ったビリーは自信を回復し、カリプソを阻止する為の行動に出る。息絶え絶えのヘスペラの下へ向かい、カリプソの阻止に協力してほしい、と頼む。ヘスペラは、それに同意する。
 ビリーは、カリプソを樹木の下へおびき寄せる。
 ヘスペラは、約束通りドームを縮小させ、ビリーとカリプソだけがドームに残る形となった。
 ビリーは稲妻を発生して杖をオーバーロードさせ、破壊。それによって生じた爆発により樹木もカリプソも倒す事に成功したが、自身も命を落としてしまう。
 それを見届けたヘスペラは、ビリーこそ復活した神である事実を認め、土となって消滅する。

 アンテアと共に、ビリーの遺族はビリーの遺体を神々の神殿に埋葬する。
 そこにダイアナ・プリンスことワンダーウーマンが現れる。神の末裔である彼女は、杖の力を使ってビリーを蘇らせる。
 蘇ったビリーは、杖を使って義兄弟らに再度スーパーヒーローの力を与える。
 人間界に戻ったビリーらは、里親の家を建て直す。



感想

 DCEUシリーズ作品の一つであり、シャザムの続編。
 シャザム第1作は、主人公が「見た目は大人だが中身は子供」という設定の為、それまでひたすらダークな雰囲気のDCEUシリーズとは異なり、軽いノリの映画に仕上がっていた。
 その為かどうかは不明だが、DCEUの中では例外的にヒット。
 よって、今回の続編が制作された。
 ただ、第1弾からCOVID騒ぎにより制作が遅れ、4年が経過してしまった。
 その間にDCEUや、ライバルのマーベルも含むスーパーヒーローものを巡る環境も変わってしまい、旬を逃してしまった感がある。

 ストーリーも、続編の制作を上層部が決定したので下々の者は何とか捻り出さざるを得なかった、といったやっつけ仕事的な内容で、イマイチ新鮮味に乏しい。
 アトラスの娘である3姉妹という強大な敵が現れてビリーらに襲い掛かるものの、1人(アンテア)は早々と離脱してビリーらの仲間に加わり、別の1人(へスペラ)は最終的にはビリーらに協力し、残った1人(カリプソ)が敵のままだがビリーと元敵の共同作戦で比較的簡単に倒される、という流れになっている。
 敵が勝手に仲たがいして自滅するので、主人公が少々頼りなくても何とか解決に至ってしまっていた。
 3姉妹という設定になっているものの、演じている俳優は年齢が離れていて、人種も異なっていた。ギリシャの女神なのに、カリプソ役に何故東洋人のルーシー・リューが採用されたのか不明。ポリコレの一環なのかも知れないが、設定を崩してまで起用する人種を振り分ける必要は無いだろうに、と思ってしまった。

 第1弾では新鮮で生き生きとしている様に映った登場人物らも、本作では殆ど変わっていないにも拘わらず新鮮でなく、生き生きとしている様に映らない。
 時系列では、本作は第1弾から2年経った後の話、となっている。
 ビリーと義兄弟らは未成年なので、2年も過ぎていればかなり成長している筈だが、演じている俳優らが年を取っているだけで登場人物そのものには成長が全く見られないので、イライラさせられる。
 顕著なのが主人公ビリーだろう。2年が過ぎ、成人年齢に近付いており、里親から家を追われると恐れている割にはノリが小学生レベルで、第1弾のまま。スーパーヒーロー一団のリーダーとして義兄弟らを統率しようとするものの、思う様に纏まってくれない事を嘆いているが、本人は未だにスーパーヒーローに変身して手から稲妻を放って的当てして遊んでいるのだから、そりゃ義兄弟らが彼の下で纏まろうと思う訳が無い。寧ろビリーより義兄弟らの方が僅かながらも成長していて、しっかりとしている。
 里親の家を追われる準備をしつつも家族を失う事を恐れている、というビリーの真面目な姿が描かれていたらもう少しまともな展開になっていただろうに。
 超能力を持ってしまったヒーローながらも正体は未成年、という設定は、MCUのスパイダーマンに通じる。が、スパイダーマンことピーター・パーカーは未成年なら誰でも抱える悩みを持ち、未成年ならありがちな過ちを犯すものの、根が真面目なので、言動に呆れる事は無く、共感し易い。ビリーをピーターと瓜二つにする必要な無いが、もう少しピーター寄りに出来なかったのか。
 ビリーは義兄弟は5人。原作のコミックスではそれぞれが深く掘り下げて取り上げられ、個性を出しているのだろうが、2時間程度の映画では、性別と人種と体形が異なるという程度しか掘り下げられず、個性が埋没。よって、キャラが被ってしまっていて、登場人物が無駄に多いだけになっている。原作を無視する形になってしまうが、3人くらいに絞って整理した方が良かったのでは、と思う。
 変身前・変身後のビリーとその義兄弟らを演じる俳優は、第1弾と同じらしい。例外はメアリーで、第1弾で変身前のメアリーを演じていた俳優が、変身後のスーパーヒーローも演じている。第1弾で変身後のメアリーを演じていた女優が第2弾への出演を辞退したかららしい。流石に4年も開いてしまうと、スケジュールを調整出来なくなってしまったり、続編に出演する心境の変化が起こったりするらしい。

 第1弾ではラストでスーパーマンが登場する(顔は見せないので、これまでDCEUシリーズでスーパーマンを演じていたヘンリー・カヴィルではなかったらしい)。
 本作では、ガル・ガドット演じるワンダーウーマンが堂々と登場。
 ジャスティスリーグと同じ世界を舞台にしているんだな、と改めて実感。
 演出としては良かったが、ガル・ガドットも40代に差し掛かっているので、流石に年齢的にワンダーウーマンはきつくなっているのでは、と思ってしまう。
 スーパーマンを演じていたヘンリー・カヴィルはDCEUから降板させられ、バットマンを演じていたベン・アフレックもDCEUを離れる事を宣言。
 バットマンは既に別の俳優を起用してリブートした作品(ザ・バットマン)が公開されている(何度目のリブートなのか最早分からない)。
 DCEUシリーズの制作を取り仕切る責任者が交代した事もあり、DCEUはキャストを刷新して再始動する可能性が高くなったので、ガル・ガドットが演じるワンダーウーマンが観られるのは本作が最後となるかも。「ワンダーウーマンはリンダ・カーターが演じたのしか認めてもらえない」という定説を覆してくれたのに勿体無い気がするが、仕方ないか。

 多少の犠牲者を出すものの全体的にはハッピーエンドで終わり、終始軽いノリ。
 期待を上回る出来ではないが、下回る出来でもなく、安心して観ていられるのが何より。
 ポストクレジットシーンは、一応次回作の繋ぎとなっているが、続編が制作されるのかは不明。本作の興行収入が鍵となるだろう。母国アメリカでは評価がイマイチで、日本でもプロモーションが殆どなされていないので、可能性はかなり低くなってしまっているが。
 次回作もこのノリのままでは少々気が思いやられる気がする一方、ダークな雰囲気に転じてしまうとこれまでのは何だったのだ、となってしまうだろうから、複雑である。

 本作が楽しみで観に行ったというより、DCEUが今後どうなるか確認する為に観に行った感が無くも無い。







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Last updated  2023.06.30 21:22:39
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