2006.03.28
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カテゴリ: 絲綢之路
夕食の後、有志で飲みに出かける。カラクリ湖ですばらしい景色を堪能し、バザールでたくさん土産を買いこんで、すっかり気が大きくなった俺は、酒も飲めないのに飲み会に参加することにした。メンバーは、オオハシ教授、シノダさん、俺、あとご夫人3名ほど。

行き先は、カシュガルでも有名なシシカバブ屋台。初めは、ツアー一行だけで楽しく飲んでいた。カシュガルでは、飲むというとアルコール度が40~60もある「白酒」という酒だ。ビールならグラスに1/3、サワーなら半分でひっくり返る特技の持ち主としてはありえない酒だ。

オオハシ教授も、シノダさんも、そんな酒をショットグラスでグイグイあおる。俺はグラスビールをチロチロと舐めながら、ひたすらシシカバブを食い散らかす。酒を酌み交わしながら、このツアーを振り返った。オオハシ教授は、交通事故に始まり、遺跡見学の交渉など、ツアーの裏話に花を咲かせていた。

すると、隣のテーブルからおごりが入った。見るとウイグル人のテーブルだ。酒が入ってテンションがあがっている俺達は、すぐにウイグル人の客と楽しく飲み始める。シノダさん一人、通訳に忙しかったが、オオハシ教授を初め全員が、言葉を超えて楽しく盛り上がる。ウイグル人の一人がアコーディオンを持ってくると、全員で大合唱だ。俺達は、曲も歌詞も知らないその曲に合わせて、ただ大声を出すだけだが、それがものすごく楽しい。

やかましい大合唱が終わると、一人のウイグル人がショットグラスに白酒を注ぎ、全員に配る。俺は、渡されるままショットグラスを受け取ってしまった。
「カンペイ!!」
アコーディオンのウイグル人が声を張り上げると、みんな一斉にショットグラスをあおる。俺も?俺も?とうろたえたが、場の雰囲気に飲まれ、白酒をのどに一気に流し込む。のどが焼け、全身の産毛が逆立つような感じに襲われる。心臓がこめかみ辺りに這い上がってきた感じだ。

アコーディオンのウイグル人アコーディオンのウイグル人

「カンペイ」コールに誘われたか、他のウイグル人グループも輪に加わる。酔った眼をしっかり開いてよく見ると、新たに加わったウイグル人は、化粧をしている。眉毛をそり、安っちいアイシャドウを塗り、わかりやすい付けまつげ、ピンクの頬紅、それに口紅だ。しかもだ、彼らは一様に口ひげを蓄えている。変だ。こんな、陸の孤島のような場所で、おかまさんに出会うとは思っても見なかった。


しかし、テンションのあがりきった群集は、全員が飲むことを前提にしている。飲まなければ場の空気を悪くすること間違いなしだ。
オカマのウイグル人が甲高い声を張り上げる。
「カンペーイ」
俺は目をつぶり、再び白酒というアルコールを喉に流し込んだ。





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Last updated  2006.03.29 00:12:51
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