-告白-  詩 近代詩 現代詩 詩歌 ブログ

Sep 7, 2009
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カテゴリ: books
夜の9時には息子と一緒にお布団へ入り
寝付けるつもりがうかつにも
自分の方が寝かされてしまって
あれ?っと起きたのが夜中の2時。
参ったなあ、40歳を過ぎると
3時間以内に必ず一度目が覚めちゃう毎日です。笑

夜中に目が覚めると
必ずすることは やっぱり読書。
茨木のり子さんの「獏さんがゆく」
を読みました。

二人ともじんとくる詩人さんで
教えられることもたくさんで
まったく尊敬しています。

獏さんがゆく
・・・の「獏さん」は
山之口 獏さんのこと。
カテゴリー「Poet」の中で
何度か紹介していますが
ほんと、いい詩を書く獏さんです。

獏さんの沖縄出身の生い立ちから
当時の東京での就職差別
どんなに貧乏でも
人望に厚く魅力的だった獏さんの日常が
茨木さんのやわらかい文章で
愛嬌たっぷりに書かれています。

詩人という
まるで社会的地位の与えられない人が
お互いのアイディンディディを尊重しながら
人情深く世を渡る様子は
感動せずにはいられませんでした。

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この本の中から
また一つの詩を紹介。

一つの詩に
原稿用紙 100枚も 200枚も
推敲に推敲を重ねる・・・
推敲の鬼だった獏さんを
茨木さんが語る場面で
紹介されていた詩です。

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ひそかな対決

ぱあではないかとぼくのことを
こともあろうに精神科の
著名なある医学博士が言ったとか
たった一篇ぐらいの詩をつくるのに
100枚200枚だのと
原稿用紙を屑にして積み重ねる詩人なのでは
ぱあではないかと言ったとか
ある日ある所でその博士に
はじめてぼくがお目にかかったところ
お名前はかねがね
存じ上げていましたとかで
このごろどうです
詩はいかがですかと来たのだ
いかにもとぼけたことを言うもので
ぱあにしてはどこか
正気にでも見える詩人なのか
お目にかかったついでにひとつ
博士の診断を受けてみるかと
ぼくはおもわぬのでもなかったのだが
お邪魔しましたと腰をあげたのだ
*
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Last updated  Sep 7, 2009 12:06:09 PM
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