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先週は2日間ほとんど寝ないで深夜の運転だったが、熟睡で疲れも取れ元気で新しい週を迎えている。昨日は久しぶりに富雄キリスト教会で説教。雨の朝だったが生駒駅まで歩き、富雄駅から教会までも歩きで7000歩。家内が雨の日くらいは自動車にしたらと親切に言うが、まあ、自分で決めた1万歩以上だからと、今朝も歩き続けている。
今日はチャペル説教と2講義。昼から東大阪エリム内装の件で業者と売り合わせ。夕方にはアメリカより3名の来客で夕食接待・・・・。毎日いろいろですが主の恵みと皆様の祈りに支えられて元気に祝されています。ハレルヤ!感謝します。
「天の虫けら」(10)・・・母との別れ

私が「ばあ」にこんなにこだわるのには理由がある。私は「ばあ」を誤解し、憎んでいたからだ。まだ幼かったし、知識がなかったせいとはいえ、彼女が生きているうちに、そのことに気がつけばよかった。しかし悔やんでも、もう遅い。せめてここに書くことにより、「ばあ」への思いを伝えたい。そして、すべてを理解し、私を引き取り、わが子として育ててくれた愛に感謝を表わしたい。
私が父の家に引き取られたのは、小学校三年生の時だった。ある日学校から帰ると、母が「義之、大事な話があるから座りなさい」と正座した。「おっかん(お母さん)、何の話かい?」と、私も神妙に座った。「今日から、お父さんの家に行きなさい。ここはもうお前の家ではないから、お前はお父さんの所に行くんだよ」。母は涙を見せないように、きっぱりと言う。「どうして?俺にはお父さんはいないよ。おっかんだけじゃないか」と答えながら、私は一年生のころを思い出していた。字が読めるようになっていた私は、一学期の通信簿をもらい、自分の名前は榮義之なのに、母の名字が違うのに気がついたのである。「どうして名字が違うの?おっかんと同じにしてなあ」とせがむと、母は困り果て、とても悲しそうな顔をした。私は聞いてはいけないことを聞いたと思い、そのまま沈黙した。きっとあの時のことだと思うと、それ以上何も言えなかった。
母はしっかりと抱きしめてくれた。まるで二度と会えないかのようだった。それからわずかの荷物と勉強道具を、風呂敷に包んでくれた。動きたくなかった。行きたくなかった。自分を母から引き離す父はひどいと思った。
約二キロの夕方の道を涙をこらえて、私は一人歩いた。「おっかん」と、母の住む方角を何べんも振り返りつつ、父と言われた人の家に向かった。父の家は知っていた。「榮おじい」と「ばあ」と呼ばれている夫婦が住む家だった。運命を呪うということばはまだ知らなかったが、知っていたらきっとそう思い、人を呪い、神を呪ったであろう。
父の家はランプの光も明るかった。「ばあ」はごちそうを用意して待っていてくれた。「さあ、早くお上がり。遠慮しないでね。義之ちゃんの家はここなんだから」。優しく何くれとなく世話をしてくれる白髪の「ばあ」を見た時、私はこの「ばあ」が母をいじめ、自分を引き離したんだと思ってしまった。父はほとんど無口のままだ。「今日からお前のお父さんだよ」と言われ、「今日からここが義之ちゃんの家ですよ」と優しく言われても、それが八歳の子にどう理解できよう。新しい机、柔らかい布団、おいしそうな食事、全部が母から引き離す策略にしか見えなかった。もう何も言わない、返事だけしようと心に決めた。「今夜は早くお休み。疲れただろうから」と寝床を敷いてもらうと、もぐり込んで、声を出さずに泣いた。母が慕われ、ぬくもりが恋しい。
いつの間にか朝になっていた。様子がすっかり変わり、戸惑うことばかりだ。小学校だけはすごく近いので、急いで学校へ逃げ出した。小さな村で、もうみんなが知っていた。だれにも新しい家には来てほしくなかった。同じ方角の友達もいたが、母の所にまっすぐ帰った。そしてじゃれつく子犬のように母から離れなかった。「おっかん、ばんめし食べていい?」と聞いた。「だめです。向こうで用意してあるからね」。母はきっぱりと宣言するように言った。
弾むように母の所に帰り、後ろ髪を引かれるように父の家に帰る日が続いた。どうしても「榮おじい」にも「ばあ」にもなじむことができなかったが、言うことを聞かなければ母が悲しむ。
そのうちに、母の身体が思わしくなくなってきた。若い時の火傷が化膿したのだ。村には医者はいないし、町まで見てもらいに行く手段もお金もない。私は少しでも手伝いたくて、一〇〇メートルほど下の泉から水を瓶一杯に汲むのが日課になった。薪も拾ってこなくてはと、自分なりに頑張った。母は苦しい顔を見せなかった。だがその痛み苦しみは、どれほどにか辛かったに違いない。
詩篇
27:7 聞いてください。【主】よ。私の呼ぶこの声を。
27:8 あなたに代わって、私の心は申します。
「わたしの顔を、慕い求めよ」と。
【主】よ。あなたの御顔を私は慕い求めます。
27:9 どうか、御顔を私に隠さないでください。
あなたのしもべを、
怒って、押しのけないでください。
あなたは私の助けです。
私を見放さないでください。見捨てないでください。
私の救いの神。
27:10 私の父、私の母が、私を見捨てるときは、
【主】が私を取り上げてくださる。
27:11 【主】よ。あなたの道を私に教えてください。
私を待ち伏せている者どもがおりますから、
私を平らな小道に導いてください。
27:12 私を、私の仇の意のままに、させないでください。
偽りの証人どもが私に立ち向かい、
暴言を吐いているのです。
27:13 ああ、私に、
生ける者の地で【主】のいつくしみを見ることが
信じられなかったなら──
27:14 待ち望め。【主】を。
雄々しくあれ。心を強くせよ。
待ち望め。【主】を。