Dog photography and Essay

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無錫旅情6



「無錫旅情57」

「中国写真ライフ」では、
江蘇省「無錫」の写真を公開しています。

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私は太湖の元頭渚の波止場から船で
35分ほど来た所の仙島へ来ている。

仙島波止場へ着き徒歩で20分ほどで
大覚湾の仏像群が設置してある所で
撮影を続けていた。

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小高い山へ向かう所には小さい洞窟があり
その洞窟の暗がりの中へと入って撮影した。

歩く度に私の靴音が岩盤に反響するのか
誰かが後から迫って来る錯覚まで起こした。

仏像と岩肌に目を凝らし比較してみたところ
以前来た時より4年ほどの歳月で繋ぎ目が
如実に現れているのが分かった。

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「無錫旅情58」

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太湖の元頭渚から船で仙島まで来る間
太湖の湖面を眺めていたが単調な景色に
太湖の広さを感じていたが、話す相手もおらず
ただ無言で仙島へ船が着くのを待つだけだった。

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写真は道教や仏教に関係する石窟であるが
それぞれの石窟の石像がリアルに作られており
暫くの間、仙人洞の菩薩や観音石像を眺めていた。

中国各地の有名な石仏のコピーが観光客のため
設置されていた。明日の更新写真は、左手の
山に建てられた道教の寺の画像をアップしたい。

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「無錫旅情59」

「中国写真ライフ」では、
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仙人洞から石段を上がって行く脇にも
道教にまつわる石像のコピーが置かれ
仙島が仏教由来の島ではないと分かる。

仙島は道教主体の島として、島の至る所に
道教の神仙信仰と関わりあることが分かる。

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道教は中華民族の形成や国情または民情など
色々な秘密が隠されており、また道教には
およそ何百種という神がいる事でも知られる。

三国志の関羽も神に祀り上げられている。
関羽とは劉備と張飛の三人が三顧の礼で
諸葛孔明に会いにいった行った一人である。

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「無錫旅情60」

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道教は古代の自然崇拝や先霊魂崇拝のような
原始宗教のなごりがあり、天を敬い祖先を
崇めた礼教もあり国家により軟禁された
著名人も長きに渡り祭祀されて来ている。

中国は農業大国で神霊体系は天神崇拝が
根本になっており天災におびえ悪鬼が自分を
脅かしていると感じ多くの守護神を作り出した。

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自分に災いが起こるかも知れない恐怖から
色々な神を作り、その神霊に祈った。

中国の皇帝も天神の守護が無くなる事を恐れて
昊天上帝を祭祀した。道教は中華民族の伝統的な
天神崇拝を道教の信仰の下に広めさせた。

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「無錫旅情61」

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13億人以上の人口数の中国には55の
少数民族と漢民族の56民族である。

道教は13億人以上の92%が漢民族で
約12億の人が伝統的な宗教である道教を
信じて来たが、現在では形骸化しつつある。

だが、中国の人々は明日の幸せの為に
太い線香を買い祈りをささげている。

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中国では儒教や仏教と道教の三教が互いに
補い合い共存しているのが道教の思想である。

実際の生活でもイスラム教のように豚肉を
不浄のものとして禁ずる律はなく、何でも
食べる事が許され、長寿の人も沢山いる。

道教の一部分かり易い教えは、人間には富貴と
貧賤の二道があり金持が頂点に達すると貧乏人に
変り、また貧乏が頂点に達すると金持に変る。

一般庶民はこの所を信じ祈っているのかも知れない。

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「無錫旅情62」

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道教の教えの中で、身分や地位が頂点に達すると
身分が低い人に変り、身分の低い人が極点に達すると
高貴な人に変ると説いて信仰心を仰いだ。

道教の「道」とは宇宙と人生の根源的な不滅の
真理を指しており修行する人々が不老不死の
長寿霊薬の丸薬を錬り仙人に成る事が理想である。

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神仙となって長きに渡り命を維持する事は「道」を
会得するチャンスが広がる事で奨励され信じた。

中国の裕福な家庭に行くと道教の大きな祭壇が
置かれ真理を追求するサークル活動もしており
多くは華僑や華人の間で根強く信仰されている。

写真は伝説上の動物で竜が生んだ九人の子の中の
七番目のヤーズで悪霊を避ける獣で中国の架空の
動物であるが、獅子像とはまた違う。

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「無錫旅情63」

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玉皇上帝は道教で崇拜する最高の神である。
また中国民間で一番崇拜している神でもある。

中国では玉皇上帝の部下は仏教や道教といわれ
また其々伝説の中の神すべてを包含している。

玉皇上帝が祀ってある天開宮の中に入り
レンズを玉皇上帝を撮影しようとしたところ
シャッターを押す前に大きな声で制止された。

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玉皇上帝殿の中には5人の道士がいたが
私に撮影はしてはいけないと中国共通語で
説得していたが、道士の中で一番年長の人と
直談判をし撮影許可が出るまでに15分程費やした。

天開宮の入口に2人の道士を立たせ撮影する間
観光客が入って来ないように配慮していた。

だが私が最後の観光客で他の人は最終の船に乗る為
急ぎ下りていたので誰も入っては来なかった。
その意味では貴重な写真になるのかも知れない。

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「無錫旅情64」

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太湖仙島の大覚湾から仙人洞を抜け石段を
上がった所に建てられていた道教寺院で
思いがけず時間を使ってしまった。

ここは小さな仙島で波止場から40分ほど掛け
渡し船で元頭渚の波止場まで行く予定だった。

最終の船が出港するまでに20分程の時間しかなく
かなり慌ただしく仙人洞まで降りて行った。

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仙佑と彫られた岩が目に入ると急いでいる事を
忘れてしまいシャッターを押していた。

「仙佑」という単語は中国語にも無く漢字から
推測すると、この仙人洞に安置された仙人の
加護や天の助けと言う意味と理解すればよい。

私は更に仙人洞の石仏に後ろ髪を引かれる思いで
急ぎ連写シャッターに切り替え撮影していた。

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 江蘇省---無錫旅情65
「無錫旅情65」

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道教が日本渡来したのは仏教や儒教とほぼ
同じ頃とされており陰陽師が道術を取り入れ
日本独自の陰陽道が生まれた。

道教が日本人に受け入れられなかった原因は
道教の仙人思想が日本文化の天皇制の破壊に
繋がるとされ中国のようには広まらなかった。

それでも道教は日本文化の至る所へ影響を及ぼし
我々が日常生活で気付いていないだけである。

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仏教寺院が多く立つ山岳地帯には道教の山岳信仰が
密接に関わり道教の陰陽道の要素も入っている。

我々日本人に身近なのは、風水であろう。
風水は道教の陰陽五行説の応用であり開運を願い
神社などでも本が売られ誰でも一度は見ている。

街頭で見掛ける易者の占術は道教が起源である。
昔の人は玄関やキッチンそれにトイレは綺麗にと
口やかましく言っていたが、これも神が存在し
綺麗にすれば幸運が舞い込む道教の思想である。

船の出港の時間が迫り写真を撮るのをあきらめ
小走りにアップダウンの石段を駆けた。

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「無錫旅情66(完)」

「中国写真ライフ」では、
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太湖の仙島波止場から無錫元頭島波止場へ向う
最終船が出港するまでにあと3分と迫っていた。

船のエンジンが駆けられ波止場に繋いだロープが
外されようとしていたので大きな声を出した。

こんな島に取り残されたらと心細く思いながら
駆けて来たが、船長の手招きの姿を見て安心した。

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船に乗り込むと同時に船は大きなエンジン音と
共に動き出したので座席に座りホッとしていた。

隣に座っていた中国人が「危なかったですね」と
私に声を掛けて来た。「我々は20分ほど前に
船に乗り込み早く船を出そうとお願いした」という。

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だが船長は「時間通りに出発するから」と待っていた。
結局、20分の間に来たのは3人だけで、慌てて来たのは
私一人だけだったと言うような話しをしていた。

リーダー格のような中国人は「日本の新幹線に
乗った事があるが時間通りに動いていて驚いた」とも
話していた。中国では遅れる事はあっても早く来る事は
まずないが、置いていかれる事は稀にある。

無錫駅から列車に乗り南京駅に着いたホームの画像。

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「中国の旅」


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