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| 大切なのは毎朝きちんと日光を浴びることだ(写真提供 産経新聞社) |
★朝はきちんと太陽の光を浴びる
うつ病 "の可能性あり。同時に「過眠・過食」も典型的な症状だ。仕事の効率低下など支障をきたすようなら対策を考えよう。
【日が短く、脳内物質の分泌に影響】
ある特定の季節だけ、体がだるい、気分が落ち込むなど"うつ病"に似た症状が現れる「季節性感情障害(SAD)」。冬季うつ病も、そのひとつだ。11月ごろから徐々に憂うつな気分がはじまり、春(3月ごろ)を迎えればケロリと治ってしまうから分かりやすい。
クリニック西川(東京・大塚)の西川嘉伸院長(精神科専門医)は「心理的ストレスが問題ではなく、季節変動による脳機能障害の一種。冬は日照時間が短くなることで脳内物質の分泌に影響を与えて起こると考えられています」と説明する。
【体内時計が狂う】
季節性感情障害は、1980年代半ばに北欧の精神科医の研究によって報告された比較的新しい概念で、そのメカニズムはまだハッキリ解明されていない。が、冬季うつ病の場合は、メラトニンとセロトニンの作用の影響が指摘されている。
「人は朝起きて日光を浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制・リセットされて、約15時間後に再び、分泌がはじまり眠気が現れるサイクルがあります。日が短いと、タイミングがずれたりして体内時計が狂ってしまうのです」(西川院長)。
そのため、冬季うつ病では、不眠より"過眠"に悩まされる傾向が多いのが特徴だ。
もうひとつのセロトニンは、不足するとうつ病の原因になることが知られている。西川院長は「セロトニンの分泌も日光を浴びると促進されるので、冬の日照不足が影響するのでしょう」と話す。
【24時間のリズム大切】
普通のうつ病なら多くは食欲不振を招くが、冬季うつ病は逆に過食になりやすいのも大きな特徴。とくに炭水化物や甘いものを好んだ食事に偏りがちで"太る"という。
西川院長は「冬になると活動量が鈍り、過眠・過食を起こす。まるでクマが"冬眠"をするような状態」とたとえる。
冬季うつ病の治療法では、1万ルクス程度の強い光を放つ高照度光照射装置(市販あり)で毎朝30~60分ほど光を浴びることを1週間ぐらい続ける"光療法"が効果的。
だが、西川院長は「それよりも、まずは季節に関係なく決まった時間に起きて、朝はきちんと太陽の光を浴びる。この24時間のリズムを維持することが大切」とアドバイス。それでもダメなら精神神経科や心療内科の受診をすすめる。
いずれにしても春が来れば冬眠から覚める。寒さに負けずに生活リズムを整えよう。
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