癒しの休憩室

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詩)雨やどり

2あまやどり.jpg




(曲を聴きながら読んで下さいね、、、、。






「雨やどり」


青山の

長過ぎる歩道橋を
渡っているときに、

通り雨

点滅する黄色の信号を
急いで

渡った、

その先のディオールの店の
軒先に

やっぱり君はいた。

この強い雨で、

ブラウスの

白い胸まで

びしょ濡れで

雨やどり


肌まで


透きとおって、

見えた。

透きとおって、

肌まで

見えた。

一週間まえに

この先の本屋で買った

トルコブルーの表紙の
詩集を

その濡れた胸に抱えて、

誰かを待っていた

震えながら
誰かを待っていた君。

携帯の小さな黒い傘が

仕事の鞄に

入ってはいるけれど、

ここで出したらおしまいさ。


鮮やかで、きれいな横顔

長いまつげの、めずらしい
グリーンの瞳

ちらちらと横目で見ながら、
僕の女神と雨やどり

雨やどり


ずいぶん前に、この先の本屋で見かけた人

いつも
君が来るまで
立ち読みしていたのに、

おあいにく様の
通り雨が、

素敵なストーレートパーマの

どこかの王女さまのような

僕の女神に


逢わせてくれたのに、


幸せも束の間、


声をかけるいとまもなく


向こうの大通りに、

ピカピカの金色の外車が止まったと思ったら、

場違いの真っ赤なゴルフパラソルをさして

長身の男が走ってやって来る。

「あら、早かったじゃない」

なんて君は言うのさ。

「もちろん、大切な君のためだもの」

なんて彼は答えるのさ。

こうやって

僕の女神は

連れ去られていく。



女神に恋人がいたなんて、




あぁ、神様

向日葵みたいに

ずっとあの人に向いていた、

僕の熱い恋心を笑わないでおくれ。


どこかの王女様のような、

君に


素敵な恋人がいるなんて、


あぁ、神様

白詰草がえんえんと続く野に、
四つ葉のクローバを
探して
彷徨っていた、

もしかしたらという

僕のよこしまな願いを

叱らないでおくれ。


天国の片隅の

甘ったるい

ほんのひとときのぬくもりだったけれど、

雨やどり

雨やどり


気を取り戻して、

仕事の鞄から

携帯の小さな黒い傘を取り出すと、

また来た道を

ゆっくり戻るのさ。


肩を落として

戻るのさ。
















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