2007年06月25日
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今日のまとめ

1. 地方展開が鍵になる
2. プリペイドのARPUは安定している
3. MOUはプリペイド、ポストペイド共に順調に伸びている
4. 事業規模の大きい企業が有利である

■地方展開が鍵

 中国の携帯電話市場は都市部における普及率は高いですが地方ではまだまだです。従って当面の各社の業績は地方への展開が上手く行くかどうかにかかっています。チャイナ・モバイルを例にとると新規加入者の50%は地方からです。中国の地方の人々の現在の購買力は1994年頃の都市部の住民の購買力にほぼ匹敵します。一人当たりの可処分所得の伸び率では現在は地方のほうが都市部よりすこし高くなっています。但し地方の可処分所得が都市部より伸びている理由は生産性が向上しているからではありません。政府が地方の住民に対する援助策を講じているからです。具体的には90年代はじめに約5%だった地方の個人の実効税率は現在0.5%まで下がっています。但し既に地方の個人の実効税率が0.5%に下がっているということは別の見方をすればもう限りなくゼロに近いのでこれ以上、下げる余地はありません。つまり今後は地方での可処分所得の伸び率は鈍化すると予想されるわけです。下のグラフはチャイナ・モバイルの加入者数の伸びを示したものです。プリペイドというのは或る一定の金額を前払いする料金制度で、支出額が前もって把握しやすいため比較的低所得者層の利用者に好まれます。ポストペイドというのは月末に使った分に応じて請求される料金制度です。今後地方への展開が進むとプリペイドの全体に占める比率はさらに上昇すると思われます。

チャイナ・モバイルの加入者数

 そこで投資家としては「プリペイドが主流になってもマージンは大丈夫か?」ということが心配になると思います。そこでプリペイドとポストペイドのARPU(Average Rate Per User=平均単価)を比較してみたいと思います。

チャイナ・モバイルのARPU

 なるほど確かにプリペイドのARPUはポストペイドよりかなり低いです。ただプリペイドのARPU自体はずっと横ばいで値引きのプレッシャーは感じられません。一方、ポストペイドの顧客のARPUはじりじり上がっているのでこれらをブレンドした平均ARPUはじり高しています。一方、MOU(Minutes of Use=通話時間)はどうでしょうか?。下のグラフはチャイナ・モバイルのMOUです。これを見るとプリペイド、ポストペイド共にMOUは上昇トレンドを描いています。

チャイナ・モバイルの顧客当りMOU

 地方に展開するためにはカバレッジ(通話可能範囲)を広げる必要があります。またプリペイドが主流になるということは比較的低いマージンで、かつ量を沢山こなすビジネス・モデルになります。するとスケールの大きい業者のほうが有利になります。チャイナ・モバイルは現在のマーケット・シェアが68%で他の業者を圧倒しています。このため財務的にも同社は他社よりスケール・メリットがあるので利益が出やすい体質になっています。

エマージング諸国の通信企業の営業マージン





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最終更新日  2007年06月25日 18時46分55秒


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