2009年07月21日
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今日のまとめ

1.原油価格の下落とともにロシア株式市場もスピード調整した
2.ロシア株式市場のPERは極めて低いが、これには理由がある
3.ロシア中銀はルーブル防衛から景気テコ入れへと金融政策を転換している


■割安感の強いロシア市場


ロシアの株式市場は年初の極めて売られ過ぎの状態から6月にかけて急反発しました。その後原油価格が調整局面を迎えたのと歩調を合わせてロシア株もスピード調整しました。いま再び原油価格が騰勢を強めていますのでロシア株も興味深い局面を迎えていると思います。

ロシアRTS指数1
(ロシアRTS指数/チャート出典:ブルームバーグ)

ロシア市場はずいぶん上昇したとはいえ、まだまだ割安感が強いです。

世界のPER2

ただ気をつけないといけないことは、ロシアの株式市場は万年割安だということです。このように同国市場が低評価に甘んじている理由は:
 1. 株式市場の構成が石油株、天然ガス株などに偏っており、それら市況株は、そもそもPERが低いこと

 3. ロシア政府が企業経営に口出しするリスクがあること
 4. 新興国通貨の中でもルーブルは頼りないと思われていること
 5. ロシアの金融システムの脆弱性が問題視されていること
などによります。これらの懸念点はどれをとっても軽視できない深刻な問題です。

歴史的に見ればロシアの株式市場は大体、10倍程度のPERで取引されてきました。ですから今の水準はそれと照らしてもかなり割安です。問題は原油価格が今後も低迷するのなら、ロシアの企業収益は落ち込むことが予想されるので、EPSが下がる分だけPERは割高になるという点です。

したがってロシアを割安だと感じるか、割安ではないと感じるかは石油価格の先行きに関して皆さんがどういう考えを持っているかによって決まると言えるのです。


■通貨防衛から景気刺激へと方向転換するロシア中銀


ロシアの中央銀行は年初の時点ではルーブル防衛を金融政策の主眼に置いてきました。具体的には金利を高めに据え置き、マネーの供給を絞り込むという方法でした。しかしこの政策は国内の金回りを悪くし、企業の資金調達を困難にします。このためロシア企業はクレジット・クランチ(金詰まり)に苦しんできました。

ここへきて原油価格がしっかりしているのでルーブルに対する攻撃は一段落しました。原油価格上昇局面では国庫の収入はスルスルと増えるし、国際収支も改善するからです。

そこでロシア中銀は金融政策を国内の景気テコ入れへと移してきています。具体的には政策金利であるリファイナンシング・レートを相次いで引き下げています。

ロシアのリファイナンシング・レート3

マネタリー・ベースも拡大基調にあります。

ロシアのマネータリーベース4

外貨準備は最近少し減りましたが、これは原油価格の調整が原因であり、原油価格が再び騰勢を強めれば外貨準備も増えると予想されます。

ロシアの外貨準備高5



ロシアの鉱工業生産6


■ロシアの株式市場


ロシアの株式市場に投資する際、いちばん手っ取り早いやり方はETFを使う方法です。香港市場で取引されているロシアのETFに リクソーETFロシア(コード番号02831) というのがあります。同ETFはダウジョーンズ社のロシア・タイタンズ10指数をなぞるように設計されています。

リクソ-ETF7

また、個別株のADRもニューヨーク市場に上場されています。

銘柄名 ティッカー 業種
モバイル・テレシステムズ
MBT 携帯電話会社
メチェル
MTL 鉄鋼・石炭
ロステレコム
ROS 固定電話会社
ビンペル・コミュニケーションズ
VIP 携帯電話会社
ウイン・ビル・ダン
WBD 乳製品





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最終更新日  2009年07月21日 19時01分48秒


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