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タクシーに乗り5分 幟町教会「世界平和記念聖堂」 につきました。
私の人の前でお話をするという初仕事が、 こんな立派な場所だとは
。
ここは原爆ドームのすぐそばにあり、被爆しながらも奇跡的に生き残られた フーゴー・ラサール神父
さまの呼びかけで原爆犠牲者の追悼と世界平和を願って、世界中の方々の支援によって建てられた聖堂です。
1981年にはパパ様 (教皇ヨハネ・パウロ二世) もここに来られて平和アピールと祈りを捧げられました。
同じ祭壇に私のための机と椅子がセッティングされていました。
空調のない聖堂だけれど、外の暑さとはずいぶん違ってしのぎやすく、それでもあっちこっちにおかれた扇風機が精一杯の風を送っています。
祭壇は不思議とさらに涼しく有り難く思いました。
ここに来たきっかけは、やはり本を読んでくださった幼稚園の先生方が、生の私に会って話を聞いてみたいと思われたことです。
お話の前に、 バッハ「ルーレ
」をVnで弾きました。どんどん音が遠くへ飛んでいきます。 聖堂独特の響きです
。
いつも何時間も人のお話を聞いている私、そんな私が語る側に立つなんて、いつもにはない立場にちょっとどこかでおっかなびっくりしていたのでしょう。
前半の話は取り留めのないものになってしまいました。
かなり長い持ち時間(2時間)なので、変に準備をしようと思ったのも間違いだったかもしれないです。
用意した レジュメがどんどん進んでしまうので
、これは2時間ももたないと考えながらお話していたことも良くなかった。
でも休憩時間にお話ししたシスターが
「いいです、いいです。おっしゃりたいことはよくわかりますから・・・」
と言って下さった。それですっと気が楽になりました。
後半は残り少なくなったレジュメから離れて、心にパッと浮かんだことをお話ししました。終わってみると後半がとても聞きやすかったようです。
最後はアヴェマリアで締めくくりましたが、その時はもうみんなが集まって2時間もたっていたので聖堂の空気はすっかり湿気を帯びて、目の前で音が消えてしまうかと思えるほど響かなくなっている。
それでも、 シスターは「アヴェマリア」が一番良かったって!
人の耳は不思議、実音ではないものを聴き取っているのですね
昼食後、ゆっくりボランティアの方の説明を聞かせていただきながら記念聖堂を見せてもらい、広島に来たなら「広島焼きよ」というシスターと広島焼きを味わいつつたくさんお話をしました。
シスターとの別れ際私は何気なく口にしました。
「今、経験していることの意味は、今は分からないのですね。
時が経った時に、ふとその意味がわかってくる。」
この言葉がずっと帰路の新幹線の中で自分に響いていました。
今、経験していることの意味は 今わからない。
時が熟し時間を隔てたときに、その意味がだんだんわかってくる。
こういうものだから 毎日を生きることが楽しい
こういうものだから 小さな頃の思い出が心に残っているということに意味があるのじゃないかしら
年老いて昨日食べたものを知らない、思い出せない私になっても
でもちいさなとき、大ママちゃんが作ってくれた「えっさら母さんホイ坊や」(手作りスティックパイ)のバターの味と家じゅうに香るおいしそうな匂いはしっかりと覚えているはず
それは何のため?
幸せだった自分、愛されていた自分を何回でも呼び戻すためのマジックに違いない
記憶とは幸せを呼び戻すための呪文だったんだ
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