ドラゴン山田の研究室

ドラゴン山田の研究室

2006.10.19
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カテゴリ: Study
上野千鶴子著『生き延びるための思想』(岩波書店、2006年)の第1章「市民権とジェンダー」を読み進める。差異を否定して普遍性を求めるのか、それとも差異を強調して独自性を主張するのか。このディレンマが、容易に解きがたいものであると改めて痛感する。理論面でも解きがたいが、現実社会の中ではなおさら解きがたいのだ。

普遍性を強調すれば、その普遍的な基準なるものが所詮「男性」中心に作られているパラダイムに過ぎない以上、そこではその男性的な権利を女性にも拡大せよという話になる。これは要するに、男と同じになることによって平等に扱ってもらえるという「男並み平等」に過ぎないだろう。その帰結が、「軍人になる女性」であるならば、何ともアイロニカルな話ではある。また、1週間前に A. S. さんとも語ったことだが、男と同じように女性をも深夜まで働かせるのが「男女平等」なのだろうか?

だからと言って、差異を強調すると、女性の独自性(それが出産能力であれ母性であれ)を前面に出すことによって、かえって従来の「女性は家庭(私的領域)の中に」という言説に格好の材料を提供することになる。公/私という作られた二分法そのものを脱構築するというが、そもそも「脱構築する」とは具体的に何をどうすることなのか。「脱構築」という流行り言葉を聞くたびに、常にその疑問にとりつかれる私である。

生き延びるための思想





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最終更新日  2006.10.19 11:58:44
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