ドラゴン山田の研究室

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2009.02.11
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カテゴリ: Study
Will Kymlicka, Contemporary Political Philosophy: An Introduction

ここ数日、腰を据えて、本書の邦訳を(部分的に)読んできた。「新版への序文」の中でふと目に留まったのは、著者 Kymlicka が、本書の初版を書いたのが大学院を修了してすぐのことだった、と述べている点だ。はるかに熟達した政治学者が、最新の政治哲学の議論をまとめたテキストを書かないことに対して、大学院修了直後の者が持つ特有の「過度の自身」によって、野心的な本の執筆を試みたことについて、著者は、いささかの反省と懐かしさとを抱いているようである。

私にとっても、本書の初版にはある種の懐かしさが伴う。シェフィールド留学時、リベラル・コミュニタリアン論争をフェミニズムの観点から批判しようという論文を書こうと思い立った1995(平成7)年当時、Mike Kenny 氏より紹介されたいくつかの本の中の一つが、この Kymlicka の書だったからだ。しかし、それ以降、自分の本来の Ph. D. の研究に多年を費やしてしまい、現代政治哲学をフォローすることからしばらく遠ざかってしまった。今では日本でも、Kymlicka はビッグネームとして知られるようになっている。2009(平成21)年となった今、改めて、その第二版の邦訳を読んでいる自分が、著者の「新版への序文」に接して、自分自身の記憶(過去の勉強とその後の不勉強)をまたしても掘り返している。

それにしても、邦訳書の序説(5頁)には、「伝統的に理解されてきた政治哲学の一つの目的は、対立する政治的価値のあいだに決着をつけるための一貫した包括的規則を発見することにあった」と。思わず「へぇ~、そうだったのか」と、自分の無知さ加減に改めて呆れた。政治理論と、政治思想と、政治哲学との相違を、私はおそらく弁えないで、勉強のまねごとをしてきたに違いない(汗)。






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最終更新日  2009.02.11 15:58:16
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