この農場から食卓までの全段階で、危害分析重要管理点(Hazard Analysis Critical Control Point、以下「HACCP」という。)システムの考え方や仕組みを拡充しようとしています。なお、HACCPシステムとは、「食品に起因する疾病を予防し、制御するためのアプローチで、食品の製造、加工および調整のすべての段階に関連する危害を確認し、関連するリスクを評価し、さらにコントロールのための措置が効果的になるような作業を決定しようとするもの」をいいます。このHACCPシステムに似た考え方またはシステムとして、医療、とりわけ薬事行政でも用いられています。副作用のあったドラック、薬が出てきた場合に、その薬がどこでどういう形で経緯があったのかと全部記入されているわけです。履歴があって、ですから生産から患者が飲む段階までの過程が全部完備されていている。これを食品に拡大していって、さらに、商品一般に(正確に言うとリスクに沿って)拡大していこうという動きがみられる。商品一般というか危害の高い食品一般に拡大していくのもいいんじゃないかという形にしているので、その意味で言うと「商品情報と記録化」というものが市場メカニズムの中にシステマティックに組み込まれ、拡充している現象がみられるということがポイントだと思います。この現象を、行政との関連でみますと、行政が直接的な規制ではなくて、調査とか届け出とか、公私協働という形態をとりつつ、消費者の権利を確保するような仕組みが形成されつつあるといえるかもしれません。