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2022年01月08日
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カテゴリ: イマジン
2022年1月8日結跏趺坐17日目(2021年12月23日1日目)


桝野俊明 わが人生23(神奈川新聞2022年1月3日掲載 抜粋)

桝野俊明 わが人生24(神奈川新聞2022年1月4日掲載 抜粋)

桝野俊明 わが人生25(神奈川新聞2022年1月5日掲載 抜粋)

桝野俊明 わが人生26(神奈川新聞2022年1月6日掲載 抜粋)


枡野俊明 わが人生27抜粋

新到和尚になってしばらくたった6月半ば。
1枚のはがきが修行僧全員に配られた。
「これまでの修行の様子を、ご両親に報告しなさい」ということです。

そのころ、先輩が脚に灸(*)をすえてくれた。
四六時中の坐禅や正坐で脚の血行が悪くなり、膝や脚が変色していましたから、灸はとても、快適で、ありがった。

「ひざ痛」はお灸で消える。


体の変化で記憶に残るのは、足裏のひび割れです。

行事の時は襪子(べっす:指またのない足袋)を履くが、通常は素足。
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足裏の皮が厚くなり、体に脂分が欠けているから、ひび割れができる。
割れた皮がめくれて割れた部分に刺さると、とても痛い。そこでめくれた部分をカッターナイフで削る。

入山から7か月ほど過ぎた1979年10月、大きな節目がやってきた。禅師さまのもとで禅師の代理として『一夜住職』をつとめることになった。これを「瑞世(ずいせ)」といい、瑞世を行うことで実質的に住職になるための資格を得る。
 おおかたの修行僧は本山を下りてから、つまり修行を終えてから瑞世を行うが、私(枡野俊明氏)は本山にいる間にした。造園の師である斉藤勝雄先生(*)の元に早く戻り、引き続き教えを乞うためです。ご高齢の先生に、いつまでも待っていただくわけにはいかないという事情がありました。
 まず私の父が総持寺に「弟子(枡野俊明)に瑞世をさせていただきたい」という申請書を提出します。瑞世は曹洞宗大本山の永平寺と総持寺の双方で行わなければなりません。それだけ重要な儀式です。
 本番前日の午後2時過ぎ、指定された部屋に向かいました。一夜住職のために、特別な部屋が用意されていました。禅師さまから瑞世を許可する旨を言い渡され、「しっかりお願いします」と言われ、「瑞世師」の赤い辞令を交付されます。
 赤い「おけさ」と赤いスリッパが与えられ、スリッパには「瑞世師」と書いた布がついています。
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 夜は「二の膳」が出ました。
 その夜は入浴して早めに就寝。明日はいよいよ本番です。


*斉藤勝雄(さいとうかつお、1893年(明治26年)-1987年(昭和62年))は、日本の造園家。数々の日本国内から海外までの日本庭園作品を手がける傍ら造園に関する執筆著作を多く世に送り出す。箱根植木株式会社など造園会社の顧問なども務めた。門下には枡野俊明など。

庭園デザイナー枡野俊明さんに聞く



……日本庭園の第一人者だった斉藤勝雄先生に出会われたのもそのころですか?

枡野 はい。私が高校一年のときに建功寺の庫裡・客殿が建て直されることになったのですが、そのとき庭も一緒に整えた方がいいという話が出て、斉藤勝雄先生にお願いすることになったようです。私にとっては願ってもないチャンスですから、とにかく先生の行くところをついて回って、いろいろと教えていただきました。

……その後、玉川大学を卒業されると同時に斉藤先生の正式な弟子になられた。

枡野 そうです。ですが、実際の庭園の設計ということになると、ほとんど独学です。
 斉藤先生は明治生まれの方ですから、昔の伝統的な手法を教わったり、図面を書く手伝いなどもしましたが、それは簡単な平面図とスケッチぐらいで、今で言う設計図のようなものではないんです。西洋の庭園は建築に近くて、きちっとした形に整えることが美しいとされますから図面通りに造らなくてはいけない。しかし、日本の場合はバランスの美を重んじますから感覚的にものを造っていく。芸術家が絵を描いたり彫刻を彫るのと同じなんです。つねにものと対話をしながらやっていかないと、一番大事なものは表現できない。

 禅の修行と一緒で終わりがないんです。





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最終更新日  2022年01月08日 03時41分34秒


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