New Worid

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湾岸戦争!?

 1991年1月19日フロリダ州マイアミにてロイヤルランブル91が開催されました。この頃なんといってもイラクのクウェート侵攻でアメリカ及び多国籍軍とイラクによる湾岸戦争が勃発していた時期でもありました。ビンス・マクマホンは湾岸戦争をストーリーラインに組み込みましたが果たして?
 全試合を紹介します。第1試合はザ・ロッカーズ(ショーン・マイケルズ&マーティ・ジャネッティ)VSオリエント・エキスプレス(カトー&タナカ)。第2試合はビッグ・ボスマンVSザ・バーバリアン。第3試合はザ・マウンティVSココ・B・ウェア。第4試合はアルティメット・ウォリアーVSサージャント・スローターによるWWE世界王座戦。第5試合は”ミリオン・ダラーマン”テッド・デビアス&バージルVSダスティ・ローデス&ダスティン・ローデス。そしてメインはランブルマッチ。
 まずは第1試合から。レッスルマニア6でも実現したカードですが、ロッカーズは完全にトップ戦線から外れてる感じがします。ショーンがシングルに転向する伏線は多分去年の後半あたりから見え始めたと思いますが。第2試合はパワー同士の激突というのは結構単調な試合という傾向になりがちですが実は2人とも割と上手さも持ち合わせているのでなかなかいい試合になりました。第3試合ですがマウンティというのはカナダの騎馬警官というギミックで、正体はルージョーズの1人ジャックです。中堅あたりで活躍しそうなキャラです。
 第4試合はロイヤルランブル初のWWE世界王座戦。しかし試合前にシェリー・マーテルがウォリアーに対しランディ・サベージの挑戦を受けることを懇願します。これに対しウォリアーは快諾しましたが、まずはスローターの挑戦を退けるのが先決。ところが試合中マーテルがちょっかいをかけ、花道へ逃げるマーテルを追ったウォリアーがサベージの奇襲を受けてしまいます。それでもウォリアーの大味さとスローターの老獪な攻めが噛み合って好試合になりました。しかし最後はレフェリーのスキを突いてサベージがウォリアーに凶器攻撃。スローターがタナボタ勝利で王座を獲得しました。イラクに魂を売った男の勝利に観客は大激怒したのはいうまでもありません。
 第5試合の注目はダスティ・ローデスの息子、のちにゴールダストに変身したダスティンの登場ですね。この人は決して親の七光りでのし上がったわけではなく、父親が有名過ぎたばかりに過小評価されたレスラーです。ゴールダスト変身もそれが一因でもありました。もう1つの見所はデビアスとバージルの亀裂です。2人はご主人さまと召使いという関係でしたがバージルがデビアスに愛想を付かしたということになります。
 ここからランブルマッチです。

1.”ヒットマン”ブレット・ハート(4、ジ・アンダーテイカー)
 2.ディノ・ブラボー(1、グレッグ・バレンタイン)
 3.グレッグ”ザ・ハマー”バレンタイン(15、ハルク・ホーガン)
 4.ポール・ローマ(3、ジェイク・ロバーツ)
 5.”テキサス・トルネード”ケリー・フォン・エリック(7、ジ・アンダーテイカー)
 6.”ザ・モデル”リック・マーテル(26、デイビーボーイ・スミス)
 7.サハ・シムバ(2、リック・マーテル)
 8.ブッシュワッカー・ブッチ(5、ジ・アンダーテイカー)
 9.ジェイク”ザ・スネイク”ロバーツ(6、リック・マーテル)
 10.ハーキュリース(18、ブライアン・ノッブス)
 11.ティト・サンタナ(16、アースクエイク)
 12.ジ・アンダーテイカー(10、ロード・ウォリアーズ・アニマル&ホーク)
 13.”スーパーフライ”ジミー・スヌーカ(8、ロードウォリアー・ホーク)
 14.”ブリティッシュ・ブルドッグ”デイビーボーイ・スミス(27、アースクエイク&ブライアン・ノッブス)
 15.デモリッション・スマッシュ(14、ハルク・ホーガン)
 16.ロードウォリアー・ホーク(11、リック・マーテル)
 17.シェーン・ダグラス(21、ブライアン・ノッブス)
 18.”マッチョマン”ランディ・サベージ(9、不参加)
 19.ロードウォリアー・アニマル(12、アースクエイク)
 20.デモリッション・クラッシュ(19、ハルク・ホーガン)
 21.ハクソー・ジム・ドゥガン(13、カート・へニング)
 22.アースクエイク(29、ハルク・ホーガン)
 23.”ミスター・パーフェクト”カート・へニング(23、デイビーボーイ・スミス)
 24.ハルク・ホーガン(優勝)
 25.ハク(25、デイビーボーイ・スミス)
 26.”アンビル”ジム・ナイドハート(24、リック・マーテル)
 27.ブッシュワッカー・ルーク(17、アースクエイク)
 28.ブライアン・ノッブス(28、ハルク・ホーガン)
 29.ウォーロード(20、ハルク・ホーガン)
 30.タグボート(22、ハルク・ホーガン)

まずブレットとブラボーの2人が登場して開始です。この時点ではブレットはタッグ王者ですが既にシングル転向への準備は進行していたと考えて良いでしょう。続いてグレッグが登場。ジミー・ハートがいちゃもんを付けてるのを見てるとベビーに転向したようで。このあとローマとケリーという順で登場。そしてマーテルが登場します。しかしブレットとフレンチ・カナディアンは仲が悪いのか?シムバなんてキャラはこのランブルマッチで初めて知りました。あっさり消えましたが(笑)ブッチ登場。そしてロバーツ登場。いきなりマーテルと激しい殴り合いになります。この2人は抗争中だったようで。ハーキュリース登場でローマとの連携が取れそうです。と思ったらローマ失格。これじゃリック・フレアーらフォー・フォースメンにボロクソに言われるのも当然か。サンタナ登場ですがやっぱりマーテルを襲います。過去の因縁が思い出されるのもランブルマッチの特徴ですね。
 そしてテイカーがランブルマッチ初登場です。いきなりブレットを落としました。続いてブッチを落としました。しかし一緒に登場するのがポール・べアラーじゃなくブラザー・ラブなのが違和感ありすぎて…。スヌーカ、スミスと登場。スミスは89年のサバイバーシリーズで離脱以来のWWE復帰です。このことでダイナマイト・キッドと決定的な断絶してしまいますが、それは別の話。スマッシュが登場しますが、その間にロバーツがマーテルによって失格。そしてホーク登場。テイカーとの絡みなんておそらくランブルマッチでないと見られないでしょうね。のちのECWの中心レスラーの1人ダグラス登場です。しかしこの時点では若手という印象ですね。ここでサベージが登場するはずですがWWE世界王座戦で乱入したことでウォリアーに恨まれて襲われるのを回避するためか、登場しませんでした。あるいはランブルマッチの優勝よりもウォリアーとの対戦に照準を絞ったのかも。アニマル登場でウォリアーズの連携が見られると思ったらいきなりテイカーを落としました。なのに直後にホークがマーテルに落とされました。ここがランブルマッチの怖いところです。
 クラッシュが登場しました。今度はデモリッションが揃いました。ドゥガン、アースクエイク登場です。しかしアースクエイクほどランブルマッチに有利な体型のレスラーはいないでしょうね。力ずくで落とすのは無理な感じです。勢いとタイミング次第でしょう。ヘニング登場。タイミングという点ではこの人ほどうまいレスラーはいないでしょう。早速ドゥガンを落としましたし。
 そしてホーガンが登場。一気に情勢が変わります。まずスマッシュを落とします。続いてバレンタイン失格。このあとハク、ナイドハート、ルーク、ノッブス、ウォーロード、タグボートという順で登場します。際立った強さを見せ付けてるのはホーガンとアースクエイクの2人。それとマーテルが登場して52分という時間まで持ち堪えました。この登場して長時間戦ったというのもランブルマッチならでは。そして最後に勝ち残ったのはホーガン。2年連続優勝でレッスルマニア7でのメイン出場の権利を得ました。



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