2007.12.21
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カテゴリ: 彩の国 石仏閑話
 雷は「神鳴り」の転化だ。雷鳴は「神立(かんだ)ち」といわれ、雷神の咆哮(ほうこう)または来臨と理解された。雷光は「稲光(いなびかり)」であり、「稲妻(いなづま)」とも呼ばれる。雷光は、稲の夫(つま)であり、雷によって稲が受粉されて米が稔る、と考えられてきた。

 科学的には、雷雨をもたらす高温多湿の気候条件は、熱帯作物である稲に最適。稲作農家にとって、雷雨は歓迎すべき気象条件で、雷神は農業神であり、水神でもあった。

 北野天満宮では、雷神は道真の怨念を造形化した災厄神として祀られる。これも雷神の一面で、忌避すべき神でもある。落雷除けの「雷電様」という信仰も北関東などに見られる。しかし、農村地域で祀られる雷神の多くは、その趣旨が異なるといえる。

 写真は、飯能市井上207番地・雷神堂内に御前立(おまえだち)として鎮座する雷神像。天保十四年(1864)につくられたといわれ、高さ25cmほどと小さな石碑だ。

 雷神は、虎皮の褌(ふんどし)姿で、連太鼓を輪形に背負い、桴(ばち)を持つ赤鬼で表される。このスタイルは、鎌倉時代に定型化されたものという。

 「雷様は臍をとる」といわれる。これは雷雨になると気温が急降下するため、腹痛予防に急ぎ衣服を着るように、という戒めの諺だ。

 雷神の石像は、ごく稀にしかない。関東では各県に一基あるかないかくらいだろう。 



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最終更新日  2008.01.04 19:41:55
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