赤い実のなる木
赤い実のなる木に
赤い実がなった
木の満足
赤い実のなる木に赤い実がなったって 当たり前じゃないか。それがどうして木の満足にな
るの。金色の実がなったりすると それこそ すばらしくて 木は喜ぶだろうけれど。
金色の実がなると突然変異だろうな。突然変異がいいのかな。君の言う通り赤い実のなる木に赤い実がなるのは 当たり前なんだ。だが 当たり前のこと
が当たり前になるのも容易なことじゃない。
黒い夜だというのに 黒い衣が翻った。
漆黒の瞳は 口では見えていなかったというのに はっきりと こちらに笑いかけたのが分かった。「見逃せ」今度は 声の調子から笑いかけてきているのを知った。「今宵は 月が無いので ふと現れてみた」
声は闇を震わす微かな音だった。けれども 黒の中ではその繊細さこそが際立つ。
もう少し闇を楽しみたい気持ちになっていた。「月は 明日は出てくる」「知っている 今宵だけだ 月の無い夜しか溶け込めぬ」何もかもが闇に包まれていた。
つくづく黒は不思議な色だと思う。
Comments
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elsa.さん
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alisa.さん
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曲まめ子さん