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2008年02月27日
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カテゴリ: 読書
 山田洋次監督が「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」「武士の一分」等藤沢周平原作の映画化をここ数年のうちにやっていて、私もDVDで全て見ているが、映画の完成度としては評価できるが、「藤沢周平原作小説の映画化」というとちょっと違うという気がしてしまう。
 要は、山田洋次監督の映画は「藤沢周平の世界の空気」を映画化しているのであって、原作小説を映画にしたのではないと思う。映画化にあたっての脚本は藤沢周平の小説の短編集を元にしているようで、他の小説のエピソードや人物設定がストーリーに混入してくる嫌いがどの作品にもある。
 端的なのが、「たそがれ清兵衛」で、清兵衛が最も大切にしているのが何かという根本的なテーマが、原作の「たそがれ清兵衛」から「隠し剣シリーズ」のなんだっけ?「がまの舌?」そんなのあったっけ?いろいろ読みすぎて私も混乱しているが、別の作品の人物に置き換わっているのが「違う!」と思ってしまうのだ。
 「たそがれ清兵衛」で清兵衛が最も大切にしていることが労咳を患った妻への愛なのであって、清兵衛にとってはそれが藩命以上に重要なことであるという点にストーリーのポイントがあると私は思うわけで、映画のようにそれが下女(親類だっけ?)との恋愛感情に変わってしまうと、別のストーリーになってしまうのだ。山田洋次監督の映画は藤沢周平的世界を描いている見ごたえある映画だと思うが、あくまで「的」世界であって、藤沢周平の小説の映画化ではないと思う。
 山田洋次監督といえば「寅さん」である。藤沢周平を映画化するにあたってなんでどれもこれも「武家物」を選んじゃったんだろう?「寅さん」の人情世界なら藤沢周平の「市井物」がいくらでもあるじゃないかと思うのだが。もっとも、山本周五郎と違って、「心温まる人情喜劇」にならず、理不尽な不幸物語が多いから救われず、映画化しずらいのかもしれないが。
 前回NHK「金曜時代劇」の安易なドラマ化について批判したが、山田洋次監督にもそれはある程度当てはまる。
 原作では清兵衛の妻は死なないし、宮沢りえは出てこないのだ。清兵衛が「たそがれ時」に下城するのはあくまで、妻が一人では小用もたせず、清兵衛がいないとじっと我慢していることを清兵衛は分かっているから、急いで家に帰るわけである。
 だから、上意討ちの討手に指名されても、「女房の世話があるから」と一旦は断り、引き受けてからも、実際に女房の世話のために上意討ちの準備予定の刻限に遅刻して上司をいらだたせるわけであり、この辺に、藤沢周平の陰鬱なユーモアと「上意」を何とも思っていず、妻の看護を最優先する清兵衛の人間的な魅力があるわけで、こういう機微に「たそがれ清兵衛」の魅力が凝縮していると思う私としては、やはり、巨匠山田洋次監督でも「ゆるせん!」と桃太郎侍、なり破れ傘刀舟に変身してしまうわけですな。
 何に感動するかは人の勝手かもしれないのであくまで個人的な感想に留まるが、やはり、小説の映画化は難しいんだろうな?





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Last updated  2008年02月28日 01時36分44秒
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Re:たそがれ清兵衛(02/27)  
夕餉の支度前ではございますが ......
あたしの場合は藤沢周平原作のドラマ化、映画化のものはなるべく観ないようにしております。
三屋清左衛門残日録をドラマ化したもので
随分がっかりしましたので。
ですが、蝉しぐれ(映画)は五回も観ましたけれど.....。

刀舟さまになりかわりこれからも不出来な時代劇を
バッサバッサとお願いいたします。



(2008年02月28日 15時49分37秒)

Re[1]:たそがれ清兵衛(02/27)  
イーグルトン さん
鯉口のおせんさん

私は、原作とそれから派生したものは別物という割り切りが必要だと思います。
その意味で、原作を損なう派生品、藤沢周井原作の小説を高く評価するがゆえに、ドラマ化、映画化されたものを観ないようにしているというのは、ひとつの見識です。
山田洋次の映画化作品を、原作者と結びつけて非難しても始まらない。
小説は小説、映画は映画でそれぞれに楽しめればいいと思います。
私は原作を全く読んでおらず、映画だけで判断して、キムタクの時代劇ですら、結構よかった。
山田三部作だと、永瀬の「隠し剣」が一番気にいてますけど。
余計なこと書いて失礼しました(→ブログ主さん)。 (2008年02月28日 21時23分28秒)

Re[1]:たそがれ清兵衛(02/27)  
Junkie4038  さん
>>鯉口のおせんさん
「蝉しぐれ」は藤沢周平の長編の中でも最高傑作ですね。確かこれで直木賞もとってますよね。
 まだ、初期の作品なので、藤沢周平の描く東北の陰鬱さが濃厚ではありますが、私も大好きです。
 映画も原作に比較的忠実でよかったと思います。まあ原作が上下2巻に別れ、主人公牧文四郎の少年時代から壮年期にわたる一大長編ですから2時間程度の映画にまとめるとなれば、これが限界でしょう。
 個人的には文四郎役の市川染五郎が、私が小説を読んだ印象としては、ちょっとイメージが違うような気がしますが、演技力とか言うことでなく、純粋に顔立ちの問題なので、個人的な趣味の域ですが。
 歌舞伎役者を時代劇で使うとどうしても垢抜け過ぎていて、江戸者にみえてしまうので、東北の朴訥な武士のイメージにならないんですよね、私の中では(鬼平の松本幸四郎、親父の松本白鴎とかは完全に小説のイメージどおり。まあ、池波正太郎がキャスティング指示していたという話もあるので当然なんですが)。
 その点、藤沢周平ではなく浅田次郎になっちゃいますが、「壬生義士伝」の渡辺謙は南部の侍に見えましたからね。
 ちなみに、{蝉しぐれ」、私は原作小説の方を5回ぐらい読みました。
(2008年02月28日 21時37分04秒)

Re[2]:たそがれ清兵衛(02/27)  
Junkie4038  さん
>>イーグルトンさん
 私の書き方がまずかったと思いますが、私は山田洋次作品は、原作とは別物として「面白かった」と冒頭に言ってるわけで、非難してるわけではありません。
 しかし、そうなら、そうで、藤沢作品の小説名を映画の名前に使わずオリジナル作品として出せばいいことだと思うわけです。黒澤明が「リア王」を撮りましたか?「マクベス」を撮りましたか?
 言いたいことはお分かりと思いますが、原作はシェイクスピアであり、前者は「乱」、後者は「蜘蛛の巣城」というオリジナル作品なわけです。
 「蜘蛛の巣城」は確かアカデミー外国映画賞を受賞し、黒澤を「世界のクロサワ」に押し上げるきっかけとなった作品ですよね?だから、原案として藤沢を引用するのは一向構わないわけです。ただし、原作名を映画に冠するなら、原作とかけ離れた作品になったりしてはいけないと思うわけです。現にイーグルトンさんは「原作は読んでない。」とおっしゃるわけですから。まぁ、だまされたとおもって、「隠し剣 春風抄」、「隠し剣 孤影抄」、「たそがれ清兵衛」あたりの藤沢周平短編集を読んでみられてはいかが? (2008年02月28日 22時04分12秒)

Re:たそがれ清兵衛(02/27)  
あの親爺殿の鬼平はあたしも気に入っております。
それまでは現鬼平を堪能しておりましたのに。
初め観たときはどうしても息子殿と見比べてしまいますので
『なんとジジむさい!』と拒絶反応が出ましたが、それもつかの間でございました。今では息子殿では『チトもの足りぬ』でございます。
役者を光らせず、役者演ずるところの人を光らせる...... 上出来の作でございます。話題作りのための役者起用が目に余る昨今、その用い方(劇中における扱い方)など、我慢ならないことも多いです。先ほどのイーグルトン殿のおっしゃいました『割り切り術』も会得してはいるのでございますが気力の方が萎えてしまったようでございます。そうそう、時代劇チャンネルで白鴎版鬼平を数話録画したので放映再開のあかつきには全話録画を目論んでおります。ついでで申し訳ないのですが、白鴎版での『おせん』息子殿のシリーズに見当たらないのですが、この件について何かご存知でしょうか? (2008年02月29日 09時32分05秒)

Re[1]:たそがれ清兵衛(02/27)  
Junkie4038  さん
鯉口のおせんさん
>申し訳ないのですが、白鴎版での『おせん』息子殿のシリーズに見当たらないのですが、この件について何かご存知でしょうか?

残念ながら、分かりません。小説タイトルには『おせん』という話はありませんから、白鴎(前幸四郎)版のオリジナル脚本かもしれませんね。
 中村吉衛門版はかなりいいです。私の場合吉衛門版テレビシリーズから入って小説に行った口ですから。その後白鴎版の存在を知ったというところです。
 まあ、白鴎版をみると吉衛門版が物足りないというのは分かるような気もします。何しろ白鴎版では吉衛門は軽薄な「辰蔵」ですからね。

(2008年02月29日 14時58分58秒)

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