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クロッシング 」を観ました。
144席の小さな劇場でしたが、平日にもかかわらずほとんど満席状態でした。
一言で言えば、これはある脱北者家族の話です。
結核で倒れた妻のため、北朝鮮では手に入らない薬を求めて、妻と息子をおいて必死の思いで国境を超え、中国で身をひそめながら働く主人公。
中国公安に見つかり、北朝鮮に強制送還されるところを、運よく脱北者の支援団体の手助けがあり、ソウルへ。
でもこれは主人公の本意ではないんですよね。
彼はただ、お金を稼いで妻の薬と食料をもって、家族のもとに帰りたかっただけ。
そこからみんなが引き裂かれ、悲しい結末へとすすんでいきます。
印象に残る場面はいくつかありました。
食べるものもなくなったある日、食卓に鍋が出されます。息子はお腹いっぱい食べれると喜んで食べ始めるのですが、ふとかわいがっていた犬がいないことに気づきます。 そう、その鍋の肉は… 泣き叫び、食べたものを吐き出す息子。
また主人公がソウルに移され、一生懸命働いて貯めたお金で、妻の薬を買いに薬局に行くんですが、結核の薬なら保健所でただでもらえることを知り、愕然とする。
一番驚いたのは、脱北というと河を渡り中国へ入り、そこから韓国にということしか知りませんでしたが、そのルートは危険も多いのでしょう。
北京まで行き、そこからさらにモンゴル砂漠まで移動して、助けを求めるということをしているんですね。
いくら歩いても、先の見えない果てしなく広大な砂漠。
息子もその砂漠を、“父に会える”その思いだけでひたすら歩き続けます。
水も食べるものもない、暑さと寒さをしのぐものもない…
観終わったあと、重苦しいものが残りました。
でもこれが真実で現実なのかと思うと、本当に悲しすぎます。
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