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2008.08.06
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ベッドに入ったものの、うとうととまどろむだけで、何度も目が覚める。

今、何時だろ?
ふと思って、枕もとのケータイを開く。2時35分。今日もまた随分遅いな。
小さくため息をつく。
体大丈夫かな?本当に心配になる。

ケースケがドラマの撮影時期に入ると始まるすれ違いな生活には、少し慣れてきた。
言葉を交わす時間がなくても、メールすらほとんど来なくても、大丈夫だった。
添い寝だけの頃とは違い、わずかでも一緒にいられる時間に、


ケースケは、息をつくヒマもないくらい、私を求める。
私に拒む理由は何もない。

ケースケは私を愛してくれている。
きっとずっと守ってくれる。
そう信じることができるから。

ケースケの腕の中でいることはとても幸せだから。

ただ、隠し事しだしてから、キスの回数が増えた気がする。
言い出しにくいから、なのかな。。。

隠し事してたって、ケースケの私への愛に変わりはないと思う。
だけど、気になる。。
そんなに言い出しにくいことなのかな?

そうは思っても、夜中には、想像力も、創造力も働かせない。
きっと、悪いことばかり考えてしまうから。

そんなことぼんやり思っていると、ケースケが帰ってきたみたいだ。
言い出しにくいなら、なんとか思い切って、今日こそこっちから聞いちゃおうっと。
そう考えて私はベッドから出る。

そういいながら、ドアを開けると、腕時計を外そうとしているケースケがこちらを向いて言う。
「ただいま。あ~、ごめん。起こしちゃった?」
私は近づきながら、首を振って言う。
「なんだか眠れなくって」
いたわるように微笑んでから、いつもどおりキスをくれるケースケ。でもその後で、心配そうに覗きこむ瞳。
「何かあった?」
私は黙って首を振る。そして思い切って、
「何かあるのは、そっちでしょ?」
努めて明るく言う。胸はドキドキしているけれど。何を聞かされるんだろう?
「え?」
「何かあるんでしょ?私に言いたいこと」
なるべく軽く言ったつもりだったけど、夜中の静まった部屋だからか、少し意味ありげに響いてしまう。ケースケは、少し虚をつかれたような表情を見せたけど、すぐに、
「・・ああ、そうなんだ。話さなくちゃいけないことが、、、あるんだよ」
と言う。その深刻な表情に、私は自分で聞いときながら、なんだか、やっぱり聞くのをやめたくなった。でも、ケースケのほうは、いいきっかけを得たとでも言うように、話し始める。
「あのさ、俺」
少し腰をかがめて、私の瞳を覗き込むケースケ。
「うん・・」
なんだか怖くて少し瞳を閉じてしまう私。目を開くと、ケースケは少しためらうように、目を横に逸らし、もう一度私に戻してから言った。
「俺さ、今やってるドラマで、、キスシーンがあるんだよ」
キス。。・・・キスシーン??
「ええっ」
まんま、思いっきり驚いちゃったし。ケースケのほうは少し罰の悪そうな表情。キスシーンってキスって、キスするの?ケースケが、、他の女の人と。。
「だけど、、ただの、仕事だから」
呆然とする私に、先手を打ってくるケースケ。私は、頷いて、
「だよね。仕事だもんね。仕方ないよね」
と明るく言ってみる。ケースケは訝しげに私を見て、
「・・怒んないの?」
心はさっき驚いた時にどっかにいっちゃった。そして、今は、ただ、私の抜け殻が、勝手に口を開くみたいに。。
「なんで?怒んなきゃいけない?」
「いや、、本当は、ミリにはショックかなと思ってなかなか言えなかったんだけど」
ショック受けまくりだと思うけど、それすらうまく感じられない。私は、うなずきながら、
「そっかそっか、それで、この間から、キスの回数が増えてたんだ」
「なに?」
「キスしてくれる回数が増えたじゃない」
「ああ、それは、ミリを安心させたくて」
言いかけるケースケを無視して、私は、寝室のドアを開ける。
「私で練習してたんだね~。ということは、他の女の人とキスすること思い浮かべながら、私とキスしてたんだ。練習台ってわけか。。ヒドイな。。サイテー」
口が止まらない。こんなこと言いたくないのに。ケースケが寝室に入ろうとする、私の手首を掴む。
「ミリ、誤解だって。俺はただ、なかなか言えなくて、、、不安にさせてたし、、話したら、きっともっと不安にさせるから、ミリを安心させたくて」

バカな私。
ケースケ困ってんじゃン。
子供みたいなヤキモチ。
自分で自分が情けない。

いつもいつも誠実に私に向かい合ってくれるケースケ。
きっと、今の言葉も嘘じゃないだろう。
ただの仕事なんだ。

だけど。。

だけど、ケースケが誰かとキスをする。
しかも、きっと綺麗な人と。
ただ、それを思うだけで、妬けて妬けて仕方なくて。

「あ、そ。いいよ。何でも。仕事なら、キスでもHでもすればいいよ。私に文句は言えないもんっ。」

なんてひどいこと、強がって言うしかなかった。
ほんと、バカみたいだけどしょうがなかった。
涙をこらえるためには。

ヒドクて、サイテーなのは私だよね。。



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最終更新日  2008.08.07 08:01:22
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