INFINITY

INFINITY

ぼくは今ここに居る




 ↓ ↓ ↓









「エドワードさん」

当て付けの様に。
自分から距離を置く彼に僕も意地を張った。
近付いてくれないのなら、此方も止めた。
止めた方が良いと思った。
彼のはそんな雰囲気が有った。
だからわざとに敬語を使う。
うるさいくらい他人行儀してみる。
彼が少しでも寂しいと思ってはくれないかと。
敬語止めろよ、とか。
”エド”で良いぜ、とか。
言ってくれる事を期待していたのかも知れない。
浅はかな自分に乾いた哂いが零れた。

彼は…エドワードさんは僕を見ると壊れそうな顔をする。
其れを悟られまいとわざとしかめた顔をする。
でもほら。
目がもうそんなに潤んでいるよ。
彼は直ぐ顔を背ける。怒った風な口を利く。
彼は不器用だった。
ぶっきらぼうな言い方も、乱暴な優しさも。
全部含めて大好きだった。
寧ろ其れを愛しいと思えた。

彼が離れていく事は無い。
ここを夢だと云っても、そのモトノセカイに戻りたいと云っても
所詮は無理な話。彼はここを出て行かない。出て行けない。
彼は自虐的だ。
何を好き好んで針の筵に座るのだろう。
ぼくはアルフォンスだ。が。弟ではない。
彼も僕も分かっていた。
嘘でも兄弟ごっこなんてする気も無かったし
この関係が…この崩壊数秒前の関係がお互いに
丁度良いのだと勝手に思っていた。

「信じられないかもしれないけど、弟に会ったんだ」

珍しく嬉しそうに笑う彼を見た。

何だよ。

ここにいるのは僕じゃないか。
ここが僕の世界なんだ。どうして君はこの世界を否定する?
ここが僕の場所なんだ。認めてくれないね。
認めた後が怖いんだろう?エドワードさん。

心の中で皮肉ってみる。
君の前で良い人するの疲れちゃったみたいだよ。

ねぇ、噛み砕いた叫びを聴いて。
砕け散った想いを拾って。
踏みつぶした希望を見つけて。
切り裂かれた僕を――抱きしめて。

僕は今ここにいる。

―****************************
切ないリヒの心情。
最後にアルのキャラソンと被せたのはわざとです。
あれ、でもこんなに黒くなるつもりは・・・;
私の中ではリヒが白アル、アルが黒アルなんだったはずだが;
とにかく嫉妬、ヤキモチしちゃうリヒです。
あぁ愛しい!(末期

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