INFINITY

INFINITY

病的なまでに



 ↓ ↓ ↓










うつると言って彼はキスをさせてくれなかった。
うつるわけなんて無いのに。うつったってかまわないのに。
彼は顔を真っ赤にさせ、目にはもう涙が溢れていて。
必死に咳を我慢して、余計苦しがっている彼が痛々しかった。
一生懸命背中を丸く、身体を小さく、うずくまり、膝に顔を埋める。
いやいやと左右に大きく首を振る。サラサラと薄色の金髪が揺れた。
うっすらと滲む額の汗に前髪が張り付く。息を荒げて肩を揺らす。
手の隙間から漏れる小さなうめき声が部屋に響く。

「ね、キス。良いだろ?」

浅ましい己の欲望を其の侭告げる。
彼を苦しめている張本人は悪びれも無く顔を近づける。
病的な同居人。
目は虚ろ。口元だけが作り上げる笑み。
紡ぐ言葉は氷の如く。冷たく胸を撫で、心臓を圧迫する。
表面的に優しく近づけた手は、強引に彼の手を剥ぐ。
抵抗の声を上げる間も無く彼の口を押し開け自らの舌をねじ込む。
苦しそうに小刻みに息継ぎをする。
離れた唇に唾液の糸が伸びていた。
彼はそれを急いで拭い取り、再び咳き込む。目には怒りも見えた。
その蒼い瞳に俺を映す。金色ではない彼の蒼に。
無表情に、それを眺める。
オレがやったんだな。
オレが酷い事をするのはコイツがアルじゃないからだ。
アルじゃないからオレは酷い事をするんだ。
オレが今愛しているのはアルじゃなくて、アルじゃなくて。

下唇を咬んで必死に耐えるその青白い唇をぺろりと舐める。
震える肩を壁に押し付けて首の辺りを吸う。
青ざめていく白い肌に赤い点がついた。

ごめんね、と表面的に吐く。気持ちがこもっていないというのを
自分でも気付いて、耳障りに感じる。

オレはハイデリヒを愛しているからこんな事が出来るんだ。

そして今日も彼は怯えた笑みでオレと過ごす。


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病的な。狂。ちょっとイタイのをかいてみたくなりました。鬼畜ですか?
青より蒼がいいと想うけど「碧眼」だから碧かなと想ったら「みどり」で
変換出てくる。おかしいなぁ。

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