INFINITY

INFINITY

低レベルのイタズラに



こんな事するのなんて、他に誰がいようか。
こんな低レベルな事するなんて、彼以外に誰がいようか。
そして、引っ掛かってしまうぼく。
それはへその上を上りみぞおち辺りで2手に別れ腰を周り2点でとまっている。
ぼくが寝ている間にやったんだな。
朝のぼくはまだ寝惚けていて何が何だか分からないし
ぼくの服をわざわざこんな風にするなんて。
そう、サスペンダーがズボンに繋がっているのである、逆に。
止め具をパチンと外しながらぼくは笑う犯人に抗議する。

「毎度の事ながら良い反応をどうもありがとう!」

と大げさに礼を云ってからまた彼は腹を抱えた。
新手のイタズラを思いついた子どもは、その予想以上の成功に(笑い)涙している。
その間にもぼくはサスペンダーを外してきちんととめようと試みる。
なのにズボンがずり落ちて見っとも無い格好になっているし
第一止め具に手が届かない!くっそぅ…。

「はいはい悪かったってば」
「本当はそう思ってないくせに」
「まーまーアルフォンスさん、後ろ向いてよ直してあげる」
「寧ろ当然の行動ですよ、上に立った云い方しないで下さい」
「それなら直ぐ上に立ってやるよ」

ぞくりと肌が粟立った。
耳元のエドワードさんの囁きに耳が震えた。
その腰に回された手はどう考えてもサスペンダーを直す様子は無い。
寧ろその逆だ。外している。彼はサスペンダーのみならず色々外している。
チャックの降りる音がした。もう片方の手でワイシャツのボタンが静かに
確実に開かれていく。そしてゆっくりとその手が中に入ってきて
もう立っていられないと逃げるようにぼくは腰を降ろした。
それは逆に彼の領域から完全に逃げる手段を失ったも同じだった。
目の前にはにんまりと愉しそうに笑うエドワードさんの顔があった。
悔しくてエドワードさんの目を睨んだけど、きっと今の表情じゃ睨んでんだか
誘ってんだか分からないんだろう。そして彼は都合の良い方に解釈するであろう。

「ほら、な?」

何も云えませんて。
顔が更に赤くなっていくのを感じる。

「何?不満か?なんならお前が上になってもいいんだぜ?」
「わーーーヤメテヤメテヤメテヤメテ云わないで聞きたくない!」
「じゃぁ口塞いでよ」

負けました。
今日も朝からからかわれているようで気に入らないのですが
惚れた弱みってやつです。敵いません。

「ばか」
「分かってる」
「そしてぼくもばかだ」
「分かってる」
「もー貴方って人は」
「ほらもう、目ェ閉じて」
「ん」

まだ当分勝てなくても良い、と思っています。そしてきっと勝てません。


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また朝のイタズラ。しかもサスペンダー。
前回の話と被っています。
ま、毎度朝の行事なんでそんな変わり映えさせる気も無いですが。
てか本当エドリヒ朝のシーンて萌える…!

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