INFINITY

INFINITY

誓約


幼くてあどけないやんちゃ坊主は居ません。手のかかる子どもでもありません。
寂しくもあり、嬉しくもあり。兄らしく威厳があって落ち着きのある大人になりました。

考えてから行動できる冷静さも持っていました。
貴方のおかげです。感謝します。
「でもぼくが居るのに、兄さんたら貴方の事ばかり話すんです。
ぼくの目の色を確認しながら話すんです。比喩ではなく目の色を。
金色だって安心したと思うと悲しげに目を伏せたり。
貴方の目は綺麗な蒼だと聞きました。空の様に広く海の様に大らかだと。
緩やかに流れる視線は優しい母の様であり安心させられると。
そしてその瞳を見ながら「弟は金目だったな」と思うんですって。
ぼくと同じ顔で、なのに背が高くって目が青くって髪の色素が薄くって
病弱で頭が良くて肌が白くて…勝てませんよそんな。
2年間を長いと思うか短いと思うかは解かりませんが、その期間に
着実にぼくと兄さんの間には距離が出来た。貴方を超えられない。
兄さんはぼくの声が高くて驚く事があります。声変わりはまだですが
声が低くなればまた兄さんは底に貴方の面影を求めるのでしょうか。
貴方のせいです。貴方を憎みます。
何て。
憎めたらどんなに楽だろう。
貴方も同じ思いを抱えて兄と共に過ごしたのでしょう?
勝てるはず無い。憎める筈無い。嫌いになれるはず無い。
どうして貴方はいない?
会いたかった、声を聴きたかった、触れたかった、過ごしたかった。
もう1人のぼく、と括ってしまえばきっと楽。
でも出来ない。貴方は別の人格、別の人種。全く異なる人間。
兄が心を許せる様な素晴らしい人。
今ここに祈ります。宣言します。誓います。
この命を以って貴方の愛した人を守り抜くことを。

「兄さん」と呼べるのはぼくだけだから。弟として兄を支えます。

ぼくは生きているから。



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ヤキモチ。アルリヒっぽいですかね。


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