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2021年02月14日
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カテゴリ: 本に親しむ
加藤秀樹 著「ツルツル世界とザラザラ世界」

 世界二制度を勧める内容、今のグローバリズムだけを突っ走るのではなく、失われていく本来の人間的なしくみや社会、言い換えれば身体性やリアリティを感じる社会を取り戻そうということか、その中に本来の人間の幸せがあるということだろう。

以下、目次

〈世界のしくみを考える〉
第1章 世界二制度のススメ
1 グローバル化
2 持続可能性
3 変化の兆し
4 世界二制度の提案


第2章 福祉国家×民主主義×経済成長のトリレンマ
1 福祉国家
2 民主主義
3 経済成長

第3章 福祉国家の原点へ
1 福祉国家は止まれない
2 新しいソーシャル・キャピタルへ
3 「包括社会」の可能性

第4章 多様な民主主義が始まり
1 平和で豊かな時代の民主主義
2 日本のポピュリズム


〈人間について考える〉
第5章 私たちは生きているか
1 日本文化ばやりの影で
2 生活の知恵はどこへ
3 生活の空洞化


1 言葉と実態
2 強い組織の共通点は人間
3 AI時代はチャンス


 日経夕刊コラム「あすへの話題」で俳人の黛まどかさんが推奨していた図書。この方の感性は素晴らしいものがあるので、何の迷いもなく購入した。
 と言っても書店を訪ねて、新聞を見せながら「この本、ほしいんですけど?」と探してもらったら「ネットでしか販売してません」とのこと。てなことで、アマゾンを見るとキンドル版0円、ペーパー版2530円とある。随分と差があるなあと思ったが、ペーパーでないと読んだ気がしないのでそちらをオーダー。

 読み終えてコロナでストップしている今こそ、読むべき本という印象。

 この二十数年、留まるところを知らないグローバル化の流れの中で、いろいろな恩恵を授かったが、その反面、近年ではその弊害がいろいろと多面的に目立つようになり、これが無視できないまでに進みつつある。
 そんな中、この本にも「身体性」とか「リアリティ」という言葉が結構出てくるが、本来の人間性を取り戻そうと、、

 以下、本文から“”部抜粋引用

 “自由化というのは見方を変えると、ザラザラ、デコボコ(差異と多様性)がいっぱいあった世界をツルツル(画一で均質、滑らか)にして、経済的取引や人の移動が抵抗なく速く行われるようにしようということだ。ブレトン・ウッズ体制は、「世界ツルツル作戦」だったと言える。作戦どおり世界はツルツルになった。結果、多くの人が豊かになり、少なくとも七十年余り大戦がないという意味では作戦は成功した。ところが、想定外の問題がいろいろ出てきた。どれも生活習慣病みたいにすぐには気づかない。しかし時間が経つと、私たちの生活に留まらず、人類の存続に至るまで様々なレベルで危機に直面しているという重大な事態になっているのだ”

 “世界標準から見ると、日本の医療における検査や治療は「手厚い」を超えて過剰と言っていいが、それは個々の臓器の治療が重視され、体全体の具合が後回しにされる傾向が強いことと関連していると思う。だからそれだけ手厚くしても国民の健康状態が特に良くなる訳ではない。寿命と健康寿命の差が大きいことや、「寝たきり老人」の多さを考えると、いわゆるクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)はむしろ低下している面すらある。“


 現在露呈しているたくさんの問題点、
 上記の医療は、細分化された中で本質からずれているほんの一例に過ぎないが、、

 時代の流れで、より安定化してくると、いろいろな物事が細分化され、そのプロセスで手段が目的化されて、顧客の立場を離れて、方向違いで意味の持たない形式化した仰々しい行事や作業などがあまりにも増えてきていることは、常々感じること。


 こんな世の中の仕組みを変えるのは至難の業であり、当人も「妄想」と言っているが、、


 最近の本を読むと「一人ひとりが意識を変えて動くことが大事である」との記述が目立つようになった。また、SNSなどでも改革の発信行動する人が増えているのは頼もしいこと。
一人ひとりが「自分ごと」として行動していくことで道は必ずや開ける。

 この本は、時代の流れに基づいて、今の社会の成り立ちや仕組みなどをについて、そのメリット、デメリットの双方から書かれていて、一読するに値する本、お薦めです!!









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最終更新日  2021年02月14日 17時56分10秒
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