ゆかいなカメライフ

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2015年02月19日

涙なきカサンドラ

テーマ：介護・看護・喪失(5226)

カテゴリ：カテゴリ未分類

1月30日に舅が亡くなった。

申し込んでいたホスピスの空きが出たため移動した翌日だった。
ホスピスへの移動も私がひとりで民間救急というのを頼み
寝たきりの舅を運転手と2人で移動・・・。
その後も手続きなどで結局夜までかかってしまったが
体調も低レベルなりに安定していたので
やっと落ち着けると思った翌朝の連絡・・・。

本来なら血圧50では動かしてはいけないのではないかと思ったが
救急病院は1秒でも早く死ぬだけの老人は追い出したいわけで

私が病院に着く前に舅はひとり穏やかな顔で亡くなっていた。
この人の苦しみもやっと終わったのだと
私は冷静に見つめていた。

少しして姑と叔父、その後夫が到着したので
私からもう亡くなっていることを説明したが
動揺も涙もなく・・・。

調べておいた葬儀社へ電話し遺体は葬儀社の霊安室へ。
舅はとうとう家には帰れないままだった。

葬儀は姑の希望の「家族葬」だったが
寺のほうから情報がご近所に漏れ出てしまったらしく
町内会の方などが数名来てしまったため

私の段取りが崩れてしまいバタバタ・・・。
葬儀社の担当の方がとても優秀な方だったので助かった。

通夜を済ませた後に残った家族で話し合いをし
私はこれまで抑えてきたことをやっとここで話した。

姑は葬儀を終えても舅の入院中とまったく変わりなく元気だ。

そう思うしかもう整理のしようがない。
そういう意味では舅は良い夫だったのかもしれない・・・。

舅は本当に今まで一番きれいな顔で亡くなっていた。
これまでの闘病の苦しみですべてを精算して旅立ったのだと思いたい。
病室でわがままを言っていた舅に正面から本気で怒った後から
私の言うことは聞いてくれるようになった舅。
家に帰りたかっただろうに
一度も帰してあげられなかったことだけは
本当にかわいそうだったと思う。
後半は自分から「帰らない」と言っていたから・・・。

自分なりにベストは尽くしたので
その点で納得するしかないだろう・・・。
生きる意味と死ぬまでの大変さ
家族の意味とは何かを考え尽くした日々だった。

驚いたのは
死後の手続きのために舅が生まれてから亡くなるまでの戸籍が必要で
鎌倉で調べると新宿区で出生届が出されており
新宿区役所まで行き手続きをしたついでに
舅の出生地の「払方町」という場所の地図を見てみたところ
なんと私が生まれた加賀町１丁目から
3～400ｍしか離れていない場所だったことがわかった。
もしかしたら幼少期の私は舅の生家の前を歩いていたかもしれない。
そのくらい近い場所だった。

生きているうちになぜこの話にならなかったのだろうか
やはり舅と私とは縁があったのだと
亡くなってから気づくのでは
いくらなんでも遠回りすぎるではないか・・・。

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