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今日2018年6月3日 百名山第87座目として、南アルプス聖岳(3016m)に登頂しました。先月、同じ山域
にある光岳に、19時間の日帰りナイトピストンをしたキツイ思い出に、今回は、聖平小屋(2260m)の
テン泊でマッタリ登山を思い立ったのです。

国道152号の上島トンネルの北側から林道に入ります。そこから民家の点在する下栗の里の細い道を
走っていきます。目的地の芝沢ゲートまで14kmですが、10kmほど走ると道路状況は悪化し、
落石、倒木が非常に多くなります。暗いので慎重に落石や倒木を避けて車を進めます。

さらに北又渡発電所を過ぎてからの残り1kmは、道幅も狭く、未舗装のダートです。鹿が道案内を
してくれました。午後11時30分、無事に芝沢ゲートの駐車場(標高710m)に到着です。駐車
場スペースは約50台、すでに半分ほどが埋まっていました。因みに、芝沢ゲートには入山届けBOXが設置されていませんので、事前に長野県警に直接ネット申請
しておきました。
今回はテンパクなので、時間は十分にありますから、いつものように深夜のナイトで出発する必要が
無いので仮眠を取り、午前4時15分、あたりが白み始めての出発です。

ここから便ケ島までの約7.5kmは林道歩きとなりますが、テンパク装備なので、ほとんど高低差の無い林道と言え、昨年11月の北アルプス水晶岳以来のテンパク装備、肩と腰にズッシリと圧し掛かる重みに、先が思いやられます。午前5時15分 易老岳登山口に到着。



テンパク装備にしてはマズマズのペース。気を良くして便ケ島の聖光小屋の広場に午前5時50分に到着です。ベーベーキューサイトの横の水洗トイレは、ほとんど使われていないのか、とても綺麗でした。





ここから登山口の西沢渡までは遊歩道と立て札がありますが、あちこち崩落していて、ところによっ
ては、ロープも設置されていました。崩落個所は、落石には気を付けて通過する必要があります。





午前6時40分、ようやく西沢渡(標高1098m)に到着です。ここには、人力のロープウェイ(
最大積載量150KG)が設置されています。おそらく天気が悪い時には、併設されている丸太橋は
沢の濁流に呑み込まれるでしょうから、このロープウェイは有効でしょう。丸太橋を渡り、朝食のお
にぎりで腹ごしらえ、これから始まる登山道に備えます。



登山道は、いきなり急登でテンパク装備の重みが堪え、10分もせずに、汗が全身から噴き出して来
ます。急激にペースは落ちるし、しばらくすると吐き気も加わり、20歩歩いて、10秒休むという
インターバルの繰り返し。標高1700mを超えると、今度は、眠気が襲ってきて標高1800mの
ところに、大木の根っこが、ちょうどよい背もたれになり、そこでしばし仮眠。

わずか10分ほどの仮眠でしたが、気分もだいぶ良くなりました。ここから先は、苔むした倒木帯となります。倒木が数ケ所で登山道をふさいでおり、その下を四つん這いになってくぐったり、トラバースしたりと、テンパク装備には、辛い区間でしたが、登山道はフカフカで足の負担を和らげてくれました。1900m、2000mと100mごとの道標は、ペース配分を知るには助かります。午前10時50分、ようやく標高2000mに到達。あと聖岳と聖平小屋までの分岐点まで標高差は300m。コースタイムは、登り60分、下り35分と倍ほども違うので、いかに急登であるかがわかります。

午後1時、ようやく分岐点に到達です。ここから小屋までは20分とありますが、分岐点から小屋は見えません。その分岐点から小屋まで、これがまたこれでもかと下りが続き、疲れ果てた体には、想像以上に長く感じられました。午後1時30分無事に聖平小屋に到着です。







冬季小屋の使用者は、4組ほど居ましたが、テン場は誰も先着はおらず、独り占めでした。小屋下の特等に陣取って設営、早速、担いで来た第三のビールで独り乾杯。



体に染み渡るビールは、旨いのなんのって、どんな高級ビールよりも旨いと思いました。心地よい酔いに眠くなり2時間ほど昼寝、気が付くと午後5時過ぎ。まだまだ日が高いですが、早い夕食の準備です。担ぎ上げたワンカップ黒霧焼酎のアテは、山トモが屋久島で買ってきてくれたサバスモーク。主食は、チキンラーメンぶっこみ飯、ちょいと寂しいレシピだが、この頃ハマッテいる一品。午後7時すぎ、周囲はガスって来て幻想的な雰囲気に。明日の天気がちょっぴり心配だが、前倒しで準備しようと午後8時過ぎに就寝。



翌日は、午前2時に起床、昨晩のガスはすっかり晴れて、満天の星空。今日の聖岳の登頂は期待でき
ます。テントを撤収して分起点でのデポも考えましたが、テントも夜露でベタベタ、撤収は聖岳下山
後と決め、午前3時15分にテン場を出発です。

しばらくは樹林帯の中を登りますが、途中で残雪が出て若干のツボ足で踏み抜ききますが、まったく問題ないレベルで難なくクリア。樹林帯を抜ける頃には白み始め、目の前には兎岳、そして東には遠く富士山も目視できます。

午前4時23分小聖岳(2662m)に到達。正面にはドデカイ山体の聖岳が望めます。光岳とは対照的に素晴らしい眺望です。





ここから先は、痩せ尾根沿いに最後の標高差約300mに取り付きます。ガレ場の九十九折となり、なかなか距離を稼げません。30歩登っては、一休みを繰り返し、午前5時30分、誰一人いない聖岳の頂上(標高3016m)に無事登頂成功です。聖岳より南には3000m峰はありませんから日本最南端の3000m峰に登頂した事になります。360度の素晴らしい眺望に涙ものの感激です。





しばらくすると後からテンパクされていた女性が登ってこられ、しばし談笑。今日は、長い下山
が待ってますから、のんびりしている時間はありません。最後の目標である奥聖岳をめざします。





途中、雪渓や岩礁の尾根を抜けて、午前5時58分、標高2978mの奥聖岳に登頂成功です。奥聖岳
からの眺望も、聖岳と同様に素晴らしいものでした。











ずっとここに居たいという衝動を抑えて、下山開始です。この時間になり登ってこられる方々もけっこう増えてきました。何度も振り返りながら心に聖岳の雄姿を刻み、午前8時16分に、聖平小屋に戻ってきました。もう聖平小屋には誰もおらず静まり返っています。急いでテントを撤収し、下山準備です。





水場は、小屋横の沢水を2リットルを汲みましたが、ろ過出来ていない為、そのまま飲料に適するかわからない為、煮沸してからラーメンやコーヒー用としました。下山もほとんど荷重は変わらず、膝を傷めないように慎重に下山、午後1時15分に西沢渡に到着、昼食は、テン場で汲んできた正真正銘の南アルプスの天然水でカップラーメンとコーヒー。市販の南アルプスの天然水より旨く感じたのは気のせいではないと思いました。
ここから、また10kmを歩くかと思うとテンションが下がりますが、自分の足で来た以上、自分の
足で帰るしかありません。易老渡の登山口に午後3時に到着、行きは駐車場から45分だったのです
が、前回の光岳もなぜが歩けど歩けど着かなかった記憶があり、今回はどうかと時間を測りながら進
めます。結果、やはり1時間5分もかかってしまいました。午後4時7分、無事に芝沢ゲートに到着
です。添面歩行距離は、実に31.3km。累計高度2816mとキツイものでした。経験上、累計
高度が2000m超える山はキツイんですが、それよりも800m近くも累計高度が高く、テンパク装備
でよく登れたものだと自分の足と体力に感謝です。苦しい山行ではありましたが、素晴らしい山で惚
れました。今度は、小屋泊で、真のマッタリで登りたいなと思いました。
【コースタイム】(休憩・食事含む)・1日目 9時間15分:芝沢ゲート駐車場 - 易老岳登山口 - 便ケ島(聖光小屋)- 西沢
渡 - 分岐 - 聖平小屋(テン泊)
・2日目 11時間45分 :聖平小屋 - 分岐 - 小聖岳 - 聖岳 - 奥聖岳 - 聖岳
- 小聖岳 - 分岐 - 西沢渡 - 便ケ島(聖光小屋)- 易老岳登山口 - 芝沢ゲート
駐車場
【沿面距離】31.3km
【標 高】最低高度712m 最高高度3023m
【累計高度】2816m(+) 2824m(-)