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2006.04.03
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カテゴリ: 大日本帝国興亡史
『満州事変の世界』

 1931年09月18日
 「満州事変」は関東軍による柳条湖付近での南満州鉄道の爆破により始まる。
 関東軍は爆破を行ったのは中国軍として、北大営の中国軍兵営を攻撃。

 9月21日に関東軍は満鉄沿線を離れ吉林に進撃、兵力不足を朝鮮軍が越境して対応。

○中国は9月21日に国際連盟に対して連盟規約11条に基づき問題を処理するよう求めた。
 「連盟規約11条」は「戦争・戦争の脅威」であり、
 中国は満州事変は日本の中国への侵略と言っているに等しい。

○9月24日の日本政府の満州事変に関する第一次声明では

 兵員の配置は軍事占領ではなく、
 日本国政府は不拡大方針を決議し関東軍司令官に訓令、
 9月21日に吉林に出動したが軍事占領の為ではなく、すぐ帰還する筈、
 9月21日に朝鮮駐屯軍より混成一旅団4000人を関東軍下に属したのは拡大の為ではない
 日本政府は満州に於いて何等領土的欲望を有しない。
 を声明している。

 その後、関東軍の勢力範囲は北満州・熱河と全満州に拡大、満州国が建国され日本は承認する。
 国際連盟では日本の動きを止める事が出来なかった。
 日本は国際連盟を脱退し、中国とは塘沽(タンクー)停戦協定が結ばれる。

○塘沽(タンクー)停戦協定(調印:1933.05.31)では、
 中国軍は延慶・昌平・高麗営・順義・通州・香河などの以西・以南より撤退

 日本軍は長城線に帰還する
 長城線とその南の帰還線の間の治安維持は中国側警察機関が行う

●満州事変の世界

 満州事変が始まるまでは、満州は南京国民政府(蒋介石)下にあるが、

 南京国民政府が満州を包含する中国を代表する政権とは言えない状況にあった。

○満州に於ける外国の権益として
 ソ連の北部に於ける東支鉄道の権益
 英国の北京=奉天鉄道に於ける権益
 日本の南満州鉄道・遼東半島に於ける権益
 が存在したが、欧米列強は上海と比べると満州には関心は薄い。
 大恐慌中で満州どころではないの一面もある。

○「東支鉄道の権益」に関して共同経営者であるソ連と中国は対立し、
 1929年7月に国交断絶、8月にはソ連軍と東北(張学良)政権の間で武力衝突が発生、
 11月には本格的な戦いが起こり東北軍は敗走・後退。
 南京国民政府は反蒋対応で満州でのソ連に対応できない。

○南京国民政府は張学良政権ではなく南京国民政府が直接治める満州を望むが、
 長城の南と北に対しては中国の領土という感覚に差異が見られる。

○「満州事変」に関して参謀本部と関東軍に於いてどの程度の合意があったかは難しい、
 首謀者と言われる板垣征四郎大佐(関東軍高級参謀第1課長)・石原莞爾中佐(作戦主任参謀)
 には、満州事変直前に於いて若干の意見の乖離があり、
 板垣は中国の満州に於ける主権を認めた親日政権の樹立、
 石原は日本の領土として領土宣言、結果的には主権を持つ日本の傀儡政権となった。

 張作霖殺害の首謀者の河本大作大佐は板垣征四郎大佐の前任者だった。
 河本大佐は満州事変を目指したが失敗、同じ轍は踏みたくないの思いはあったと推察する。

○1931年、満州に於ける日中関係は悪化していた
 その上、万宝山事件・中村大尉事件で日本・中国の世論は激化、
 排日運動が中国政府の方針にもなっていた。

○1931年09月15日に機密電報が奉天総領事の林久治郎から幣原外相に送られた。
 「関東軍が軍隊の集結を行い、爆薬資材を持ち出し、近く軍事行動を起こす形跡がみえる」
 の内容、その日の閣議で幣原外相は南陸相に林総領事からの電報を突きつけてのクレーム

 その下地には、奉天総領事が札ビラを切っている「満州ゴロ」の情報を元に、
 「関東軍がゴロツキに金を渡し騒動を起こさせて、それを中国軍の犯行に仕立て上げ、
 戦争に持ち込む作戦」
 の確信を得た事による。

 南陸相は建川美次(参謀本部第一部長)に
 「奉天に行き、関東軍の暴発を中止させよ」
 と命令したが、建川は奉天には行ったが酔っ払っていただけ、
 南・建川・板垣・石原は満州事変に関して繋がっていたのかもしれない。

注)今回の投稿は主に
 「太平洋戦争への道-2/日本国際政治学会」「昭和の宰相-1/戸川猪佐武」
 をベースに作成しました。





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最終更新日  2006.04.03 21:54:04
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