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2006年04月21日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
標高208メートル。

天に帰った母を懐かしんで、二人の子どもが鼓を打ち笛を吹いた。
あの天女伝説のクライマックスシーンの舞台である。

その打吹山の西側の中腹に長谷寺という古刹がある。
養老五年(721)元明天皇の時代の開山。
本尊は十一面観音。本堂は舞台造り。
まじかに迫る打吹の原生林の緑、吹き渡る風。
その詫びた佇まいに魅せられる。



猛々しく前足を上げた白馬が眼光厳しく見る者を睨む。
この白馬には、その荒々しい野生を伝える伝説がある。

夜更けの頃。
ひづめの音が響きわたり、
近隣の畑を踏み荒らして行く。
幾夜も、幾夜も、ひづめの音はつづいた。

たまりかねた百姓衆は、山家の猟師にたのんで、夜番をしてもらうことにした。

寝ずの番をする猟師。
日暮れて間もなく、辺りの闇を払ってひづめの音が近づいてくる。
野生の筋肉猛々しい見事な白馬が、たてがみを振りながら疾走してくるのだった。
折からの月光に照らされて、それはまるでこの世のものでなく、


ダダーン!!

猟師は鉄砲を放つが、さすがの熟練の鉄砲打ちも、白馬の威厳に恐れ。
弾丸は急所をはずれ前足の付け根にあたったとか・・・。
白馬は銃創をものともせず、駆けながら山にもどって行った。

翌朝、長谷寺に登った農夫が、件の絵馬の白馬を繋ぐ手綱が切れ、その前足の付け根


良く見ると、確かに長谷寺の白馬の絵馬には、白い手綱をかきたした跡があり、
絵の描かれた板の節が弾痕のようにも見える。
さてこそ、不思議な話である。

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長谷寺のこと書いてありました。

長谷寺

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季節は夏も終わろうとする頃。
山稜の木々を渡る風がひんやりとして、上り道でかいた汗を冷やした。

真知子とオレは、
長谷寺の舞台縁から、眼下に広がる緑を眺めていた。

「カンチャ(solyaのこと)にも手綱つけといたろーか?!」
「なっ、なんだんや、いきなり・・。」
「東京、行くだらー??」
「うん。お前はどがすっだいや??」
「うちはまだ決めとらん。」
「・・・・・。」
「カンチャは、よーじっとしとらんやぁな子だけ、東京行ったらなにすっだかわからんけ。」
「オレは、お前・・・、ぞがなこたぁ、ないわいや。」

オレはその時まで、東京に行くことが則ち別れだと意識してはいなかった。
いや、卒業したら東京へ行きたいという熱病に浮かされて、
真知子の気持ちなんかそれまであんまり斟酌してなかったのかもしれない。

「てっぽで打って、手綱でつないどく・・・・。」

そう言った真知子の言葉の切なさに、はじめて会えないことを意識した。

そして、またすぐにその切なさを忘れた。


一斉に鳴き始めたひぐらしは、きっと、オレをののしっていたのだろう。

つくづく、だらずだーで。つくづく、だらずだーで。つくづく、だらずだーで。。。。


遠く、ひんがしの国まで遠征しただらず馬は、
今だ西の関所に留まり、この国に帰りついていない。

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Last updated  2006年04月21日 13時15分51秒
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