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2009.03.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
DIALOGUE AVEC MON JARDINIER
Jean Becker
105min(1:2.35)
(桜坂劇場 ホールCにて)

(つづき)
こんなことをくどくど書くのは、この映画は、多くの方が感想として書かれているような心暖まるだけの作品ではなく、もっと辛辣なものを持っていると感じたからだ。タイトル分析で書いた点が、この画家を理解する上で大きな助けとなる。

映画の最初の方で、画家がパリの妻と電話で話すシーンがある。写るのも聞こえるのも画家の姿や声だけだが、断る妻に一方的に「いいよ、お金は送る。」とかなんとか言っている。あるいは帰り際に「今度の時でいいよ」という庭師に対して意地でもその時に給金を渡そうとする。突然パリの妻を捕まえたとき、妻が友人との約束をキャンセルして画家と昼食をとることにしたので彼は大満足だ。娘が結婚相手として画家と大差ない年齢の男性を紹介したとき、頭ごなしに一方的に反対する。庭師の息子が失業したとき、知人に頼んで好きなサッカーの試合のセキュリティーの仕事を世話する。庭師が倒れるとパリまで連れていって知り合いの医師に診察を委ねる。

こうしたすべては一見表面的には親切とも見えるけれど、実はいわば自分のペースですべてを仕切ろうとする画家のあり方を示している。妻が画家と離婚すると言うのも、たんに画家が若いモデルや教え子との浮気を繰り返しているからだけではない。自分勝手に自分のペースですべてを進める夫にウンザリしているのだ。

だから若い愛人のマグダが、お姉さんだか叔母さんだったか忘れたけれど、会いに行くと言って、実は別の男に会いに行き画家の元を去り、頭ごなしの反対で娘に愛想をつかされたとき、深酒をして心理的に荒れる。それはどちらの場合も自分のペースから逃れていった2人であり、またそういう当たり前のことを受け入れられない自分がいるからなのだ。


(つづく)







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Last updated  2009.03.28 00:24:16
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