日々のあぶく?

日々のあぶく?

October 13, 2006
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Eccentric persons are in stock

森節炸裂の不思議な一冊。
淡々と進めながら、ちょっとゾクっとさせられるラストもなかなか。
「注文の多い料理店」(宮沢賢治)とは違うのだが、どこか通ずる怖さ、不気味さがあるような気がする。
"人が物を食べている時とは殺生、破壊行動をしていることであり、些細な本質が垣間見える"
確かにそうだ。自分も気をつけねばと背筋を正してみたり。
休日の大学が好きだというのは犀川にも、森氏自身にも通じる事。
大学教授が主人公というのは身近な設定だけに好きなんだろうな。

後輩・荒木から紹介されたのは一人で行くのが条件で、固定店舗を持たない静けさを楽しむような不思議な"店"。

荒木が失踪した事から店を訪れることにした大学教授・小山は店に魅了されていく。
そして―

~ネタバレあり~

・少し変わった子あります
初めて来店した店はお座敷あり。魚をメインとした純和風。
女将は整いすぎた容姿を持つ和服の女性。
一緒に食事をする女子学生風でジーンズ姿の女性も今日が初めてだという。
初来店の上、ルールが良く分からない小山だったが、相手の食事の仕方が様になり、上品で洗練されているのに目を見張る。
彼女が話したのはとりとめもない、遊園地にゴジラが現れるという夢の話。
荒木の情報もなく、不思議な店だった。

・もう少し変わった子あります

今回の店はビルの地下。人工的な造園も中にある座敷。(おそらく潰れた料亭で営業)
今回も魚を初めとした和食。
一緒に食べるのはやはり綺麗に食べる銀縁の眼鏡をかけた女性。
具体的に話しすぎてしまうと言う悩みをする彼女に答える小山は彼女の回転の速い理解力、会話力に感心する。

・ほんの少し変わった子あります

料理は豆腐を中心とした料理。
20代くらいのショートカットのあっさりした風貌の女性は上品に食べ、無口だったが、
小山は言葉はなくとも暖かい、その心地よさを堪能する。

・また少し変わった子あります
同じ分野の研究者である女性が突然、研究室を訪れ、結婚した事を告げられる。
一方的な宣言に呆然としながらも店を訪れることに。
今回の店は一階は洋風レストランだが、二階は普通のアパートのような建物。
同席したのは10年ほどこの仕事をしているという大人しいファッションの主婦だという女性。
彼女は自分の一日について喋り続ける。
魚がメインの和食。
彼女の会話のラストにあっけに取られた小山は彼女が退席した後、一杯のお茶を所望する。

・さらに少し変わった子あります
一緒に食べる相手がいながら、二度と会えない相手と、二度と訪れることのない店で食事するシステムは「孤独増幅器」だと思いながらも店に予約する小山。
肉料理がメインの食事をしながら、若い割には静かな物腰の地味な女性は身近に起こった不幸話をとうとうとする。
それすらもスパイスと感じる小山。

・ただ少し変わった子あります
同じ職場の後輩だったことのある磯部にふと店の事を話す小山。
今回の店は森林の中にある芸術家が住んでいたと言う(洋風の?)建物。
廃墟が好きだという白い服装の女性と和風とも洋風ともいえないエキセントリックな食事を楽しむ。

・あと少し変わった子あります
市外にある廃校、畳があるから元宿直室と思われる部屋。
30代前半くらいの、理知的に見える、上下黒、黒縁眼鏡をかけた元大学教員だった女性と食事。
雑炊がでてくるから和食か?
前進する事、止まる事を恐れる若さ、アウトプットとインプット、正しいもの、本来の姿への追究について話す。

・少し変わった子終わりました
敷地内に鉄塔のある平屋の木造の建物で20代くらいのセーターにジーンズの女性と共に洋食(フランス料理)を楽しむ。
はまりそうな予感を抱きながらも"店"の危険性を肌で感じるのだった。




「あと少し~」は名前が一切出ないので、小山か磯部か戸惑う。
「少し変わった子終わりました」で食事をする彼は前回は郊外の小学校で食事をしたというし、
会話の雰囲気がどうも後者っぽい気がする。
「あと少し~」は突然、曖昧になるというか、もやぁっとした空気がふきだしてくるような、
ラストに向かって不安感が高まるような感じになっている。…気のせいかなぁ?
会話の雰囲気が変わった気がするからだろうか?





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Last updated  October 13, 2006 11:43:53 PM


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