瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内シーカヤック日記

June 3, 2006
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カテゴリ: カヤック
土曜日の朝。 テントの中で目を覚ました。 ふかふかの芝生の上で、実に快適な寝心地。 様々な鳥のさえずりが聞こえてくる。 ここはまるで楽園のようだ。

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朝食の後、ベンチに座り、海を眺めながら朝のコーヒー。 空気も澄んで気持ち良い。
テントは張りっぱなしで、ツーリングの支度に取り掛かる。
昨日の夕方、『すみません。 一泊と言っていましたが、もう一泊延長させて下さい。 ここがすごく気に入ったんです』 と、管理人の方に伝えてある。

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7時ちょうどに、浜を出発した。
今日は、岩城島の東岸に沿って南下し、赤穂根島の東岸を経由し津波島。 その後は、岩城島で散策し、岩城島の西側を漕ぎ上がって帰ってくる予定。

岩城島の主要産業の一つである造船所。 その近くを漕いでいるとき、ちょうど到着した渡船から、造船所に通勤する人たちが降りて行く。 多くの人が、こっちを見ている。 船の製作に携わる人たちなので、フネに興味があるのだろうか。


この島は、数年前に村上水軍商会のツーリングで、向島から漕いで来て、キャンプしたことがある。 そのときは、海岸でとても珍しい漂着物を見つけ、同行者と盛り上がったことを覚えている。

そのときキャンプした、ビヤクビ海水浴場に上陸し、しばし休憩。
さらに南下したところにある松原海水浴場にも上陸して、様子をチェックした。 ここは前回は来れなかったので、ロケハンだ。 サメに注意の看板。 タヌキの足跡。 ビヤクビの浜よりは、広い空き地があり、大人数ならこちらの方が良さそうだ。

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津波島の南端では、潮波が立っていた。

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小潮でこの波。 大潮だったら、思わず緊張が走る様な状況になるのだろう。 前回のツーリング時は、大潮のタイミングだったので、津波島と赤穂根島との間の狭い海峡では、2級ほどの瀬の様な潮の流れに乗り、バシャバシャと波を被りながら漕ぎ抜けたことを思い出す。

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対岸に伯方島を眺めつつ津波島の西を漕ぎ上がり、赤穂根島を抜けて岩城島へ。 ここは、レモンで有名な島だ。
海水浴場にフネを揚げ、町を散策してみることにした。

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道に上がると、ちょうど孫を連れたおじいさんが散歩している。 孫はちいさな女の子。 ベビーカーではなく、荷車と作業用のプラスチックケースに乗せられている。 うーん、いいねー!
女の子が後ろを見ていたので、少し離れたところから、いろいろと面白い顔をしながら反応を探ってみる。 あー、笑っている、立ち上がり、ニコニコと楽しそうだ。 泣かれないで、ヨカッタよかった。



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浜に戻り、少し早いが昼食にした。

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今日は、昨日因島で仕入れておいたパン。 地元の岡野製パンという会社の製品で、名前が気に入って購入したものだ。
『インディアンカヌー』と『ちくわパン』 ディープなローカルフードを見つけるのも、旅の楽しみの一つである。

インディアンカヌーは、その名前を見た途端に、購入を決定した。 カヤッカーなら、買うしかないでしょう!

ちくわパンは、からしマヨネーズを詰めたちくわが挟まれた揚げパン。 期待はしていなかったのだが、このからしマヨネーズとちくわ、揚げパンのコンビネーションがGood。 岡野製パン、なかなか凄いぞ。

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昼食を終え、岩城島の西岸を漕ぎ上がる。 天気も良く、海も穏やか。 すこし霞んではいるが、しまなみの島々が浮かぶ景色も楽しめ、最高のパドリング日和。

途中からは、生口島(瀬戸田町)側の岸に着け、生口橋を目指す。 タイミングを見計らって生口橋の下を横断し、今度は因島の南岸に沿って東進。 亀島、鶴島を越えて、生名島へと帰って来た。

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時間は、13時過ぎ。 出発してから6時間、実漕時間は約5時間。
海水浴場に戻ると、防波堤の所に、昨日と同じ船が泊っており、話しかけられたおじさんが居た。

『おーい、こっちへきんさい』 『こんにちわ これからどうするんですか?』
『因島へ帰るんよ ここの畑で農作業して、何人かで待ち合わせてこの船で帰るんじゃ』 との事。
シーカヤックにも興味があるようで、スピードが早そうだということから始まり、値段の事や旅の事など、いろいろと話しをした。 ほかにも、因島の造船のこと、途中で見かけた復元された水軍船のこと、柑橘類の栽培の事などなど。

一緒に船に乗っていた、常ににこにこと笑っているやさしそうなおばあさんには、『あんた、金曜日の昨日もおったが、仕事はなんなんね』と聞かれ、『いやー、普通の会社員ですよ 昨日は、有給休暇だったんです』

フネを揚げ、あまりの暑さに海パン一枚になって海に飛び込んだ。 あー、気持ちいい! まだ少し水は冷たいが、熱く火照った体が冷えて、なんとも言えない爽快感。
それを見ていたおじさん曰く、『おー、ええのう あんたは、世界の風呂に入っとる』

***

待っていた人がようやくやって来て、エンジンを始動して船は帰って行く。 帰り際におじさんが、振り返って手を振ってくれた。 私も手を振って応える。 うーん、なんともうれしいではないか。

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シャワーで潮を流し、ビールを買い出して戻ると、野外ステージの日陰にサーマレストを敷き、ビールをグビリ!
抜ける様な青空。 心地良い日陰と、さわやかなに吹き抜けて行く風。 しまなみの景色。 冷えたビール。 もう、何も言う事はない。

サーマレストに寝転び、本を開く。
今日は、『海辺のカフカ』 読み直すのは3度目かな。 ページを捲るごとに、村上春樹ワールドにはまって行く。
缶ビールを2本空け、気がつくと夕方5時。 本に引き込まれ、あっと言う間の2時間だった。

***

仕事を終えて家に帰る管理人さんに、もう一晩蚊取り線香を借りることと、いろいろとお世話になったお礼を言う。
『本当にありがとうございました また一つ、お気に入りの場所ができましたよ 最高の島ですね』 『また来てね 今度は、家族と一緒にでも』

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夕日を眺めつつ、夕食。 ビールとワイン。
テントに潜り込み、ヘッドランプで『海辺のカフカ』の続きを読む。

ああ、本当に良い島だ。 また、シーカヤックを漕ぎに来よう。





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Last updated  June 4, 2006 02:52:22 PM
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