瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内シーカヤック日記

April 15, 2007
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カテゴリ: 休日
『国立民俗学博物館 研究報告 9巻4号』。 この研究論文集には、二つの興味深い報告が掲載されている。

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一つは、『サタワル島における伝統的航海術の研究』。 そしてもう一つは、『ポナペ島におけるキリスト教の受容をめぐる社会変化』

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ミクロネシアの中央カロリン諸島一帯では、大型の帆走アウトリガー・カヌーと独自の航海術に基づいた遠洋航海がおこなわれてきた。

このような書き出しで始まる『サタワル島における伝統的航海術の研究』

ホクレア号でも使われている『スターナビゲーション』は、星、波、太陽、風、潮流などの自然現象や、魚や海鳥などの生物現象がたくみに利用され、しかも超自然的な観念に裏付けられた独自の技術・知識体系として、この論文では評価されている。

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マーシャル諸島でもちいられてきたという独特の海図、『スティック・チャート』
この海図は、ココヤシの葉柄と宝貝や石を組み合わせてつくられており、島嶼間の地理的な位置関係が具体的に示されているそうだ。



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ある島と、その周囲にある島々との方位関係は、『woofanuw』と呼ばれ、その島に固有のものとなっている。 すなわち、『サタワル島のwoofanuw』、『トラック諸島のwoofanuw』、『ポナペ島のwoofanuw』などなど、島毎にあるわけだ。

サタワル島の航海者たちは、『サタワル島のwoofanuw』だけでなく、他の島に於けるwoofanuwに関する知識も持っており、それらが口頭で伝承されてきた。 この調査では、28組以上のwoofanuwが収集され、その詳細が、各島毎のスターコンパスとして、この報告書に記されている。

興味深いのは、これら航海術はもともと口伝であるのだが、この調査がなされた時には、ノートにこれらの知識が記載されていたそうだ。 しかも、英語と『日本語』で!
日本統治時代に受けた日本語教育と、戦後の英語教育の結果、これらの知識がノートに記載されるようになったのだとか。

***

島の名前

グアムは『kuwaam』 その名前は、『カヌーの支柱に近づく』という言葉に由来している。
テニアン島は『Chiniyon』 カロリン諸島民がマリアナ諸島に航海したおり、この島を見つけた時に、太陽(yon)が輝いていた(tine)。そのような状態を、wucheniyonと称するため、この島がChiniyonと名付けられた。

また、なぜだか、実際には存在しない架空の島の名前もスターコンパスの中には残っているらしい。

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海域名をみるだけで、丈夫な人でないと航海できない海、おだやかで楽な海旅ができる海域などが分かるようになっている。
ここも非常に興味深い内容なのだが、長くなるので詳細は割愛する。

さて、この論文の筆者は、最後にこう記している。
スターコンパスの『島嶼間の方位と海域の名称』だけでは、海図を描くことはできない。というのは至極、単純な話しで、島嶼間の距離がまったく未知であるからだ。カロリン諸島の航海者たちは、島嶼間の距離をいかなる方法によってしることができたのであろうか。この問題は、本論の帰結から導き出されたもう一つの大きな疑問である。(後略)

そう論文でも指摘されているように、スターナビゲーションは、とても奥が深い航海技術なのである。



『ポナペ島におけるキリスト教の受容をめぐる社会変化』 フィールドワークの結果として書かれたこの研究論文も、興味深い内容であったが、ここでは割愛する。

5年前、ミクロネシアのポンペイ(ポナペ)とチュークを訪れたことを思い出す。

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↑ ポンペイでは、有名な『The Village』に宿泊

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↑ 出たばかりのフェザークラフトのインフレータブル艇で、島を巡った

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↑ 『いかだ』に子供を乗せ、自分は胸まで海に浸かって、ナマコの腸を餌に魚を釣るお母さん

当時チュークでは、働いている人は人口の5%だという話しを聞いた。 身の回りには、バナナやヤシの実、パンの実があり、ちょっと海に入れば魚が獲れる。 日本の価値観だけが全てではない。 世界には、別の意味でこんなに豊かな社会もあるのだ。

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↑ 後半はチューク(トラック諸島)へ 、 手書きの看板が微笑ましい

1
↑ ホテルの部屋からの眺めは最高であった

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↑ 訪れた時、島ではちょうど『運動会』の真っ最中

チュークでは、日本統治時代の名残で『運動会』が大人気。 徒競走、綱引き、などなど、数日掛けて行われる、島を挙げての一大イベントである。 日本で言うと国体に近いかも。
普段はのんびりしている島の人達も、運動会の一ヶ月前くらいからは、一斉に『走る練習』を始めるのだそうだ。 なぜなら! 一等賞を取ると、賞品(賞金)がもらえるから。

2
↑ カヤックで島を巡り、シュノーケリングを楽しみ、旨い飯を食い、ビールを飲み、のんびり昼寝する。 これ以上、何が要る?

7
↑ 現地の子供達と記念撮影

久し振りに写真を眺めると、なつかしいなあ。

*** *** ***

なんやかやで忙しかった週末。

27

I'm all set to go!





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Last updated  April 15, 2007 06:28:09 PM
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