三三七拍子♪

三三七拍子♪

2023.02.04
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春の息吹を届ける大神に対して、この言葉を唱え寿ぐのが本来の節分の在り方だそうですが、​
もう何もかもぐっちゃぐちゃに過ごしてしまって、面目ないありさまです。

今日から春ですね。
心の浄化は進んでいるでしょうか?
私は一進一退を繰り返しています。
皆さん、こんばんは。ルッチニコフです。

​子供達の会話を聞いていると、親が至らなくてもちゃんと成長してるなぁと感心します。
安心はまだまだできないんですが、​ちゃんと自分の人生の線上で色んな思いをして学んでるなと、
彼らの言動や行動をちら見しています。

娘が高校に入るという時期、評判もガラも悪い学校を選んだ娘を大変心配しました。
とんでもない事件に巻き込まれたらどうしよう……
ガラが悪くなってハスッパな娘になったらどうしよう……
本人は新しい世界に胸を躍らせてウキウキしていましたが、
私は暗い想像を能面のような表情に隠していました。

入学式だったか何かで学校に行くと、制服を超ミニに改造してる生徒や髪の毛マッキンキンにしてる子、
校門前で先生と怒鳴り合ってる生徒、校門前で団子になって揉み合ってる生徒の群れ……。

いや、何、これ……。
学校?
動物園ちゃうの?
こんな手負いのサルみたいなん、野放しにして大丈夫なん?
と、本気で心配してました。

ところが、1日目、学校から帰った娘の表情を見ると、イキイキしているのです。
どうやった、一日目は? と聞くと、まあ、あんなもんちゃう? と。

それからの高校生活は娘にとって大変有意義だったようです。
この学校では、教師は生徒間の事にほぼ口出しせず、生徒の自主性に任せている、と。
特に、三年生が全校を統括して、秩序を保っている、と。

例えば、荒れた中学から入ってきた一年生はほぼ態度が悪いそうですが、
入学式の日、二年も三年も無表情で一年生をながめているそうです。
そして、式が終わったら当該の一年の教室に三年が彼を呼びに来て、
どこかへ連れて行ってたっぷりと愛の訓示を垂れる、と。
その日以降、その生徒の素行は大変良くなるそうです。

年上の者にため口をきいたり、両ポケットに手をつっこんでガムを噛んだり、
廊下のど真ん中を偉そうに歩く、などの態度は二度となくなるそうです……。
廊下で擦れ違っても道を譲り、先輩には軽く会釈をし、訪問に来た父兄にも「こんにちは!」と挨拶をする。
私も、何回か可愛い挨拶をされました。

評判と全然違うやん、と言うと、娘が
「うちら、学校に入ったらまず初めにビデオを見せられるねん」
これまでの素行の悪かった時代のビデオを見せて、これでは何も悪くないお前達も同じに見られる、
だからせめて、挨拶や礼儀を身につけてくれ、と学校改革の意思を聞かされるのだ、と。

学校の気持ちも分かりました。
生徒たちの決意も決まりました。
後は、上下関係を踏まえた上で、俺ら生徒に任せてもらいます、て感じ?

まあ、ここに書けない事がいっぱいあるんですが、
結果、娘は良い学校を選んだな、と思いました。

一番驚いたのは、この学校の生徒たちの殆どがひどい家庭環境に居るってことです。
中には親の顔も知らない子がいたり、
施設にいた子、自分の本当の名前や生年月日すら知らない子、
「あんたなんか産むんじゃなかった」と面と向かって言われる子、
その他、何かの話に出てくる複雑な親子設定のような環境の子、等々。

娘は、冷戦状態の私達を時々見ていましたが、そんなものすら幸せだと思えるほど、
世の中には悲惨で荒んだ環境にいる人が多いのを目の当たりにしてきたようです。
この学校の生徒たちを見て、自分がいかに幸せなのかを痛感した、と。

クラスが学校行事で山の方に来た時、近くに娘の家があると聞いて、
何人もがうちに寄りたいと言ったそうです。
そして、カメ子のお母さんがどんな人か見てみたい、と。

いやいや、それはあきません。
コーヒーカップがそんなにありません。
とか、そういう事じゃなくて……なんか…やめて。困るやん。

日々の出来事を聞いて、この子は勉強するためにわざわざこの学校を選んだんだ、と分かりました。
もちろん、本人はフタを開けるまではどんな学校か知る由もなかったのですが、
この高校は、彼女の人生設計に組み込まれていたんだな、と。

学校生活はとても充実して楽しかった、と娘は言いました。
たまにはサボったりしていたようですが、普通の学校生活では味わえない経験をいっぱいした、と。
そして、二年に上がる頃にはクラス全員を愛しさを込めてハグした、と。

ええのぉ……。
娘が卒業する頃、私も良い学校ってこんな所の事じゃないかと思いました。

毎日学校に行くのが楽しい。
友達や先輩に会うのが楽しい。
先生の話や関りも楽しい。
授業もまぁまぁ楽しい。
放課後が楽しい。
喧嘩とか殴り合いもしたけど、結局楽しかった。
娘の思い出はこういうのがいっぱい詰まってるようです。

本人に任せるのが一番だと、娘を見て思います。
失敗はいっぱいしなさい、と言いながら手を出してしまうのが私です。
でも、この子の人生はこの子が開く。
私は私の人生で手一杯。
それでいいのですね。

好きなように、こけつまろびつ、引っかかりもっかかり、それでも楽しむ人生を。





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最終更新日  2023.02.04 22:27:24
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