全3件 (3件中 1-3件目)
1
誰・・・?この写真に写っているのは・・・エリコがケンジの机の引き出しから数枚の写真を見つけた。じっくりと見ようとしたその時に・・ガチャっとドアの開く音が、、誰?何にしてるの?? ミツコだった。驚いたエリコはとっさに引き出しを閉めたが慌てたので大きな音をたてて閉めてしまった。当然ミツコにわかってしまう。「何を見たの?」「・・・いえ、、別になにも」あの事件以来ミツコはエリコとタカコにはやけに冷たくあたっていた。エリコは冷や汗で手のひらがぐっしょりしているのを感じた。ミツコはこうエリコに言った。「写真に写っているのはドーラというスイス人女性よ」スイス人女性・・?また違う女が登場?どういうことですか?エリコはミツコに聞いた。「あなた今日はバイト入ってないんでしょう?」「・・・はい」「私は今日は早番なの、少し付き合いなさいよ」エリコは驚いた、あのミツコから誘うなんて。何を話すというのだろうか、ドーラのこと?少しはなれたところに静かなカフェがあったので二人はそこで珈琲を頼みゆっくりとミツコの方から話し出した。・・あの頃、、ミツコは一言一言言葉を噛み締め斜め上を見上げて話を続けた。ちなみにミツコとケンジは同い年の28歳だ。同じキッチンで働いていた私(ミツコ)とケンジはいつか一緒に店を持とうと約束をしたわ。そしていつも一緒にいられるように結婚の約束をした・・程なく一緒に住みだしたがケンジは、生活の為もっと上のレベルを目指したいとフランス料理の修行にスイスへ行きたいと言い、ミツコはその資金を稼ぐため仕事の量を増やし、それはすべてケンジの留学費用に当てた。当然苦しい生活だった。ミツコのおかげでケンジはスイスへ行くことが出来た。空港でケンジを見送った後、ある日ミツコは身体の変化に気付き医者へ行った。それは・・・ケンジの子供が、、、2ヶ月だと診断された。喜んでスイスにいるケンジへ連絡を取った。 ・・・大学の講義より真面目に聞き入るエリコ。主任は、、私たちを嫌って冷たく当っていたのではないわ。スイスのケンジはどんな反応を示したのだろう?エリコはミツコに続きを聞こうと顔を見るとミツコの目には涙がいっぱい溜まっていた。「主任・・!どうしたんですか」「ごめんね・・」 それでもミツコはエリコに話し続けた。 ・・つづく
January 24, 2008
タカコが・・・なに??エリコはまったく見当がつかなかった。あんなことしておいてケンジに何が言えるというのだろう?まさか、悪いのはエリコ・・・とかいったんじゃないでしょうね?「タカちゃんはカーテンを買ってきてくれただけだよ」・・・・・カーテンこのオレンジ色のカーテンをタカコが買いに行ったというの?なぜ?でも・・・そうか道理でセンス悪いわけだ・・(ばかばか!そんな事思ってる場合じゃない!)タカコがなぜカーテンなんて買ってくるの?とケンジに聞いた。「薄汚れてるから綺麗なの買って来るってさ・・」「そんなんじゃなくてっ!」「タカちゃんなら学校帰りにほとんど毎日ここに寄るよ、」「どういうことよっ!」どういうことだ?タカコとケンジはいったいどういう関係なのだ?ミツコのことなど後回し、タカコのことをなんとしても聞き出さないと今日は帰らない、エリコはそう思った。「タカコはいったいどういう関係なの?」「何もないよ、勝手に来てるだけだから」そんなのあり得ない、好きでもない女性が毎日のように部屋に来てそれを断らないなんて!「好き・・・?なの、タカコが」「う~~ん、悪くないね」まったく期待しなかった答えがケンジの口から発せられた。「冗談でしょ?」「いや、あそこまでされると気持ちとしては嬉しいしね」「じゃあ私は?」「そりゃ、好きだよだけどタケシくんって彼がいるんだってね?」タカコ・・・しゃべったんだ。。そう、タカコはエリコの彼が東京にいること、遠距離で今でも付き合っていることをすべてケンジにしゃべって、ケンジに同情して見せたのだ。タカコ・・・仕返しをした、エリコに。タカコは大学で栄養士の専攻だったから料理は得意だったし、もちろんケンジと料理の話は合う。エリコは・・・まったく苦手だった。これからケンジに教えてもらおうかと思ったくらいだ。じゃあ、タカコを取るのね?私はもうどうでもいいわけね?エリコは心の中でそう叫びながら、ベッドの中に入った。エリちゃん・・・ケンジは欲望を抑えきれなくなった。 薄暗い部屋の片隅、何も見えない・・小さな窓、カーテンなんていらない・・どん、っと重みを感じた。ケンジの熱くなった身体がエリコの上に重なった。エリコ20歳の夏・・・もっと素敵なものかと思っていた・・・ 起き上がると後悔で涙が溜まった。仕事に行くよ、後は適当に鍵閉めて帰ってよね、とケンジ。鍵は店の僕の机の引き出しに入れておいてくれたらいいからさ。 ・・エリコはこっそり店の裏口から入りケンジの机の引き出しを開け、鍵をしまおうとした。何だろ?写真?数枚の写真が出てきた。・・・なんなのよ!この写真はっ!! ・・・つづく
January 22, 2008
ケンジならわかってくれる・・今の私の気持ち。だが本当はタケシに会いたいと心の片隅でおもっていることにも気付いていたエリコ。又、私って、、どうして?両天秤にかけているって事を打ち消したいエリコ。今回のようなことをタケシにいえるはずが無い。エリコが別の人と付き合いだしたのだと告白するようなものである。エリコはタケシにそんなことは知られたくない。何とかタケシの知らないうちに丸く収め、何事もなかったことにしたいのだ。エリコは卒業したらタケシのいる東京に就職しようと決めた。あと2年ある。とにかくケンジのアパートに向かった。その間エリコは改めてケンジについて考えてみた。スイスでの珍しい話、美味しい料理の話、、、優しい受け答え、、しかも大人だ。だけどそんなケンジを主任女史のミツコはなぜ待たずに諦めたのだろうか?あの時明確な理由は言わなかった。そうか!ケンジに聞けばいいんだわ!!アパートに着いたら聞いてみよう。エリコは軽い気持ちでそう決めるとなんとなくアクセルを踏み込みスピードを上げた。ケンジの部屋の窓には真新しいカーテンがかかっている。あれ?いつの間に変えたのだろう?私は買ってきていないし、、自分で買ったのかしら?オレンジ色の派手なカーテンだ。ちょっとセンス悪いわね・・・やっぱり自分で買ったのね。”ピンポーン”中からケンジが出てきてエリコは部屋に入った。いつ来ても薄暗いなんとなく湿っぽい部屋だ。”古いのね・・”部屋の片隅に布団がくしゃくしゃになったベッドがある。キレイに整えてエリコはそこに座った。「ねえ、聞きたいことがあるの、いい?」「あぁ、いいよ、」エリコはタカコのことよりミツコとの事を聞きだそうと思ったのだがケンジのほうから意外にも、「タカちゃんとの事?」と切り出したのだ。「え?タカコがもう何か言ってきたの?」エリコは不思議そうに言うとケンジの口から・・・ ・・・つづく
January 21, 2008
全3件 (3件中 1-3件目)
1