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10月30日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米大統領選を来週に控え、安全資産としての金の需要が高まり、5営業日続伸した。中心限月12月物の清算値は、前日比19.70ドル(0.71%)高の2800.80ドル/オンスと、2日連続で史上最高値を更新した。日本でも対応して金価格は上昇していて、円安の影響もあって遂に1万5000円/グラムを突破しました。11月5日の米大統領選の投開票まで1週間を切る中、各種世論調査によると、民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領の支持率は拮抗(きっこう)している。トランプ氏が当選すれば、インフレが再燃するとの観測も浮上。地政学リスクとしては、ウクライナ情勢の悪化を巡る警戒感が根強い。金融市場を取り巻く不確実性が強まる中、投資家は資金の安全な逃避先として金の買いを継続。相場は徐々にレンジを切り上げ、取引終盤に2800ドルの大台に乗せた。
2024.11.02
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金価格の高騰が状態化しつつあり、中東地域における紛争拡大懸念を背景に、リスク回避で安全資産の金に買いが入りやすく、週末にかけて地政学リスクが一段と高まれば、2700ドル/ozと言う史上最高値の更新を目指す可能性があるとの声も聞かれました。日本でも金価格高騰は止まらず、史上最高の1万4000円/gに近付きつつあります。嘗て、家内がペンダントとして身に着けていたオーストリアの4デュカット金貨、直径は38mmとメキシコ50ペソ金貨より大きいのですが、厚さが薄くて、金含有量は僅か約14gしか無く1/2オンス(oz)にも至りません。それでも、ネットでの販売価格は16万円を超えているのですからその金価格高騰の勢いは驚きです。
2024.10.05
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2023年12月、日本製鉄がUSスチールを買収することを発表した。買収予定額は約141億ドル(日本円で約2兆円)である。買収にはアメリカの同業者であるクリーブランド・クリフスも名乗りを上げたが、買収額で競り勝つ形となった。2024年4月12日、臨時株主総会を開催し、日本製鉄から提示された買収計画を株主の賛成多数で承認されたことを発表されました。日本製鉄は、買収後にUSスチールに投資し、その技術の強化を図り、生産や米国の雇用を海外に移さないこと、及び米鉄鋼労組(USW)との協定を守ると約束している。しかし、米鉄鋼労組(USW)は米国の鉄鋼企業クリーブランド・クリフスがより労組寄りだと見做し、早い段階でも買収額の低額な同社の入札を支持していた。USスチールは、創業120年を超える伝統企業。1960年代には世界最大の製鉄会社だったが、70年代に日本製鉄(当時は新日本製鉄)に首位を明け渡した。その後も、価格競争を仕掛ける中国メーカーなどが台頭する中で業績はふるわず、米国内でも3位に転落した。そんな中、嘗てのライバルだった日本製鉄の傘下に入ることで立て直しを図ることを決めた。トランプ政権時代の保護政策で中国の安い鉄鋼を締め出したことで、USスチールは黒字化はしたものの、高コスト体質はそのまま。ハイエンド(高機能な)鉄鋼の開発も遅れている。「技術のある日本製鉄と組むのは良い選択だ。日本製鉄も成長が期待できる米国市場での事業拡大につながる」と、買収は双方の利益につながると見られている。しかし、今でも全米鉄鋼労働組合(USW)がこの買収に反対している。又、米国大統領のバイデン氏も難色を示している他、2024年の統領選挙への出馬を予定しているハリス女史(民主党)やトランプ元大統領(共和党)も日本製鉄によるUSスチール買収に反対する姿勢をみせており、難航が予想されています。
2024.09.16
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8月21日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えて利益確定の売りが優勢となり、5営業日ぶりに反落、中心限月12月物の清算値は前日比3.10ドル安の2547.50ドル/オンスとなりました。しかしながら、此処1年の価格動向は1900ドル/オンスから2500ドル/オンスと30%以上上昇していて、この動向は今後も続きそうに思われます。
2024.08.22
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NY金価格は史上最高値を更新していますが、円建て金価格は日銀利上げに依る円高要因による下げ圧力が強い様です。我が家も多少金貨を保有していますが、リスクヘッジを考えての資産形成の一部として購入して来なかったのは残念です。8月1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米利下げ観測の高まりや中東情勢の緊迫化を背景に買いが優勢となり、3日続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比7.80ドル高の2480.8ドル/オンスとなり、前日に続き中心限月清算値ベースで史上最高値を更新した。 米連邦準備制度理事会(FRB)は前日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、8会合連続で政策金利の据え置きを決定。パウエルFRB議長は、9月会合で利下げする可能性を示唆して市場では年内の米利下げ開始がほぼ確実視され、利子の付かない資産である金の買いが入り、相場は一時2500ドル/オンス台に乗せた。中東情勢の一段の緊迫化が懸念される中で、安全資産としての金需要も依然相場を支援した。パレスチナのイスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏が前日、訪問先のイランでイスラエルが関与したとみられる攻撃で殺害された。これを受け、イランは報復の意向を宣言しており、イランとイスラエルの対立激化が中東の軍事的緊張を一段と高めるとの警戒感が広がっている。
2024.08.03
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航空業界はビジネス的に非常に難しい企業群で、開発機種の遅れや中断で、企業の存亡に直結するのです。昔、ダグラス(Douglas)航空が大型旅客機DC8を開発していたのですが、ボーイング(Boeing)航空が大型のB707開発が先んじますと、需要先が雪崩の如くボーイング社への発注依頼となってしまい、名門中の名門とされたダグラス航空は業績悪化で破産してしまったのです。それは機体だけでなく、航空エンジンのビジネスも同様で常に予断を許さないのです。今回の、エンジン不具合と改修問題でも、投資していた日本の重工各社に手痛い損失案件となりました。 アメリカの航空防衛大手RTX(旧 United Technologies)傘下のエンジンメーカー「プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)」が製造した航空エンジンPW1000Gは、高バイパスギヤードターボファンエンジン(High Bypass Geared Turbofan Engine)で、ターボファン部に不具合が見つかったとして回収が行われることになり、プロジェクトに参画する日本企業も航空会社への補償などが求められています。アメリカのメーカーが製造した航空エンジンに不具合が見つかったとして回収が行われる問題で、このプロジェクトに参画する川崎重工業とIHIはことし9月まで半年間のグループ全体の決算で最終的な損益が赤字となり、業績に影響が出ています。川崎重工業は、8日ことし4月から9月までのグループ全体の決算を発表し、補償費用などとして580億円の損失を計上したことから、最終的な損益が233億円の赤字となりました。一方、IHIも今年9月まで半年間のグループ全体の最終的な損益が1375億円の赤字となる他、三菱重工業は、補償費用などとして200億円近くを計上したとしています。
2024.05.23
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4月22日には何とか3万7000円を回復していますが、中東情勢ではイスラエルがイラン反撃に対して、再空爆する懸念を見せて落し処が見えませんし、パレスチナ居住区ガザ地区への進撃も敵対勢力ハマス殲滅が目的で、多数の犠牲者を出して一向に武力行使は治まりません。将にイスラエルはアメリカ虎の威を借るキツネで、非常にずる賢く残虐、2000年も続いた「彷徨えるユダヤ人」に戻って欲しいものです。そんな情勢の中、株価は混迷の中、低迷した状態が続いています。4月19日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、一時、前日終値より1200円超の大幅安となった。取引時間中として、2月9日以来、約2カ月ぶりに3万7000円台を割り込んだ。午前の終値は前日比3・31%安い3万6818円81銭だった。前日の米国株式市場でハイテク関連株が売られた流れが続いたことに加え、中東情勢の緊迫化を受け、投資家がリスクを避ける動きを強めている。4月18日には半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)が決算を発表。業績は好調だったものの、2024年の半導体市場の成長見通しを下方修正した。これを受け、この日の米ニューヨーク株式市場で、半導体関連などハイテク株を中心に株価が下落した。また、米国で発表された経済指標が堅調だったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始が遠のくとの見方が強まり、米国の長期金利が上昇。これも株価の重しとなった。この流れを受け、19日の東京市場でも日経平均は300円超下落して取引開始。その後、下げ幅を大きく広げた。半導体製造装置の東京エレクトロン、同検査装置のアドバンテストなどが大きく売られている。
2024.04.22
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金価格は、ニューヨーク商品取引所(COMEX)にて最高値を更新すると共に、円安も相俟って、1万2000円/gを超えており、日本でも最高値を更新しています。2000ADの頃は1000円台/gだったことを考えますと、希少金属で金本位制だった古い過去もありますが、将に10倍に達しているのですから驚きです。4月1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が年央にも利下げを開始するとの観測を背景に、続伸した。中心限月6月物の清算値は2257.10ドル/ozと、前営業日に続いて清算値ベースでの史上最高値を更新した。米商務省が3月29日に発表した2月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同期比2.5%上昇と、前月(2.4%上昇)を上回った。これを受けて、パウエルFRB議長は「ほぼ予想通り」との認識を表明した他、目標の2%に向かって「インフレは鈍化していく」と明言したことで、市場ではFRBが年央にも政策金利の引き下げを開始するとの期待が高まり、金の投資妙味が増した。
2024.04.05
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国の基幹作業である鉄鋼業は、中国やインドの発展途上国から追い上げを受けていて、技術改良や企業合併で会社規模を大きくすることが不可欠な生き残り策となっています。日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収事案は企業競争に生き残りを模索する手立てと判断されています。しかも、USスチールの名称は維持され、本社もペンシルベニア州ピッツバーグに留まるとされるので、通常のM&Aよりも吸収される相手を尊重する事案と診えます・・米鉄鋼大手USスチールは日本の鉄鋼最大手、日本製鉄による買収に合意した。買収額は141億ドル(約2兆円)。合意条項によると、USスチールの名称は維持され、本社もペンシルベニア州ピッツバーグにとどまる。122年の歴史を誇り、嘗て世界最大企業の凋落の最も大きな一歩となった。全米鉄鋼労組(USW)は、「我々はこの象徴的な米国企業が操業され続けるように会社と協力を維持して来たが、外国所有の企業に売却することを選んだ。規制当局に対し、本事案が国家安全保障上の利益になり、労働者に資するものかを見極めることを要請する」と、取引を阻止したいとの姿勢を明確にした。USスチールは声明で、日本製鉄はこれまで労働現場の安全面で強みがあり、組合と協力してきた実績があると言及。全ての組合の契約はそのまま残り、関係を維持すると日本製鉄が約束していると述べた。USスチールは1901年、銀行家J・Pモルガンとチャールズ・シュワブがカーネギーの所有した鉄鋼会社を買収し、ライバル社と合併させたことで誕生、会社の時価総額で当時の米国家予算の2倍、世界初の10億ドル超の企業となった。カーネギーはこの取引で世界一の富豪となった。20世紀前半は、同社の鉄鋼生産が米国を世界の経済超大国に押し上げた。鉄鋼は超高層ビルや橋、ダムだけでなく、自動車や家電等の様々な製品に使われた。しかし、USスチールは近年、他の米鉄鋼大手に大きく水を開けられ、米国の鉄鋼業自体が抜け殻のような状態で、世界の鉄鋼トップ10に米国企業が1社も入っていない。USスチール創立100周年を伝える2001年の記事で、同社の従業員数は1943年の34万人がピークで、第2次世界大戦の連合国の戦いで重要な役割を担った、生産のピークは53年の3580万トンで、そして昨年USスチールが米国事業から出荷した鉄鋼は1120万トン、従業員は1万5000人弱となっている。USスチール等の米鉄鋼メーカーは、鉄鉱石を高炉で溶かして鉄鋼生産する従来技術を使っていた。こうした高炉を使う鉄鋼メーカーは、より効率的な電炉で自動車等の製品鉄屑を新しい製品に変える「ミニミル」と呼ばれるライバルに後れを取ることになった。ミニミル技術のパイオニアであるニューコアの時価総額は、今回の買収額140億ドルより大きい425億ドル。同社は生産量でも米国最大の年間2060万トンで、世界で16位に入る。一方、USスチールは欧州事業を含めても1449万トン、世界27位にとどまる。日本製鉄の全額現金による買収はUSスチール株の15日終値より40%上乗せする提案となり、USスチール株は18日午前に27%上昇、日本製鉄株は同日1%下落した。
2024.03.29
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3月13日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、対ユーロでのドル安などを背景に買いが入り反発した。中心限月4月物の清算値は前日比14.70ドル高の2180.80ドル/オンス、日本では1万1400円/gとなっています。前日に発表された米消費者物価指数(CPI)では前年同月比で全体、コア指数ともに市場予想をやや上回った。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待は根強く、この日の外国為替市場では対ユーロを中心にドル売りが優勢の展開。ドル建てで取引される商品に割安感が生じたことから、金が買われる展開となった。又、パレスチナ自治区ガザでは、イスラム教のラマダンが始まった後もイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続いている。停戦合意の見通しが立たなければ、中東地域全体の不安定化につながるとの見方を背景に、安全資産として金が買われた。2024年3月11日時点で2200ドル/オンスを突破、長期的トレンドは2300ドルが妥当な趨勢となるらしいのです。
2024.03.14
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バブル期の株式市場での日経平均株価を超えて来ました。日本経済のファンダメンタルがしっかりしていることなのかは、大いに疑問に思えます。ネット検索してみますと、次の様に解説されていますが、経済専門家の分析に依る動向は当らないことが多いので、あまり信用してはいけないのです。日経平均が今年に入って爆上げして来たのは、新NISAが始まり個人投資家に株式投資への関心が高まっていることに加え、円安で海外投資家の日本株への投資も増加しています。 円安は日本を代表するメーカーの業績も押し上げるので、構造的に株価は上がりやすい状況が生まれています。しかしながら、バブル期では鉄鋼業、重工業等の製造業が活況を呈して米国市場をも席巻していたのですが、現在の活況は金融業やサービス業に依る処が大きく、結局は米国の30年前を踏襲しているだけなのかも知れません。それが、現在では鉄鋼業・重工業等の製造業が、韓国に追い上げられて後塵を拝していて、歴史は繰り返す例えが妥当になっている様な気がしてなりません。
2024.02.26
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日本経済は本当に回復基調にあるのかは、甚だ疑問の余地があるのだろうと思っていましたが、株式市場は回復基調を先取りして高値を付けた様です。年初2万5000円台でスタートした株価は、今年最後の終値は3万3464円となりましたが、来年はアメリカの景気減速が予想されますし、日銀がマイナス金利の解除に踏み切れば、日本経済に悪影響が出る可能性もあり、先取り楽観的な予断は出来ない様です。私は重工株200株を保有していますが、12万円の含み損になっていますので、長期保有を原則としていましても、一寸悲観的な見方となっています。東京証券取引所では年内最後取引が行われ、年末として34年ぶりの高値となりました。2万5000円台でスタートした株価は、30年ぶりの大幅な賃上げや好調な企業業績で右肩上がりに上昇となりました。“投資の神様”と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の商社株の買い増しやインバウンド需要の回復で、7月には終値が33年ぶりにバブル後の最高値を更新しました。その後は、日銀の金融政策の修正やアメリカ経済の先行き不安で低迷したものの、年末にかけて再び上昇し、ことし最後の終値は3万3464円となりました。ことしの上昇を受け、来年は1989年につけた史上最高値、「3万8915円への挑戦」を口にする人も出始めました。ただ、来年はアメリカの景気減速が予想されるほか、日銀がマイナス金利の解除に踏み切れば、一時的に、日本経済に悪影響が出る可能性もあり、“史上最高値への挑戦”が現実味を帯びるかは不透明です。
2023.12.30
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Westinghouse社は原子力発電に関連するサービスを提供する企業で2006年10月に東芝のグループ子会社となりました。1万2000人もの従業員がいましたが、2017年3月29日に破綻しました。関連する損失は1兆2000億円を超え、東芝の2017年3月期最終損益は9657億円の赤字となりました。改善策をいくつか打ち出しますが、その1つが半導体事業の売却で、主要な収益源でしたが分社化2018年6月に一部売却、2019年10月に「キオクシア」に変更されました。加えて2021年11月、東芝は複数の事業を「インフラサービス」「デバイス」「資産管理会社」の3社に分け、それぞれ独立した企業として再編すると発表しました。破綻間際の会社を購入、バラバラに各部門を売却する典型的なMA(Merge & Acquisition)ビジネスの格好な獲物となる懸念もあり、海外投資ファンドが殺到してしまったのです。重電機器、軽電機器、半導体IT分野で、技術的に日本一優れた企業が外国資本になってしまう危機感から、日本企業連合が買収する仕組みを構築したこととなり、今回何とか海外流出を防ぐことが出来ました。東芝は9月21日、日本産業パートナーズ(JIP)と企業連合による株式の公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。応募が発行済み株式の78.65%と成立に必要な2/3を上回った。JIPとオリックスやローム等の企業連合は、8月8日から1株4620円でTOBを実施、TOB成立の見通しを公表していた。株主総会の手続きを経て12月にも上場廃止になる見通し。8年間の経営混乱から、紆余曲折を経て国内ファンド傘下で再建を図る。今後11月下旬に臨時株主総会を開催し、全株の取得に向けてスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きに移る。全株取得の総額は2兆円に上る見込み。東芝は2017年に財務基盤強化のため第三者割当増資により約6000億円を調達したが、その際に多数の物言う株主が引き受けた。筆頭株主で投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントも応募することが明らかになっていた。
2023.09.22
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2023年は日本が世界投資の主戦場となる勢いのある気配となりました。この日本株の優位は、米中対立と円安基調に端を発していて、米国では中国を最大脅威とする指針が成立し、対中抑止が最重要の国家指針となったことが、日本の景気動向を変えたといって良い。広島G7サミットに関連して産業の米とされる半導体ビジネスに於いて、TSMC、インテル、マイクロン等の大手半導体企業の首脳が、日本での半導体投資を相次いで打ち出した。1990年代は円高で苦しみ、その後失われた30年とされましたが、この様な活況を考えますと、昔日の歴史話題でなく今日の繁栄の準備期間であったと考えられるのかも知れません。日本株式は世界最高のパフォーマンスになっている。年初来で見れば、日経平均株価は+22%、米国+11%、ドイツ+14%、韓国+17%を抑えてトップの成績である。コロナ直前の2020年1月からの上昇率も+34%と、やはり世界主要市場で最高の上昇となっている。2021年10月には世界最強半導体メーカーの台湾TSMCが投資額1兆円の熊本工場建設を決め、その完成も待たずに第二期の建設も内定している。又、官民出資の半導体製造会社ラピダスが北海道千歳で累計5兆円規模の投資を推進している。広島サミットに関連して世界大手半導体企業の首脳が日本に集結し、日本での半導体投資を相次いで打ち出した。日本は半導体材料で世界シェア56%、半導体製造装置で32%と圧倒的シェアを持っており、中国依存から脱却するためには、最重要拠点である。技術革新の鍵となる組立工程で日本の技術蓄積は世界的水準にあり、大きく再興に向けて走りだした。2023年5月時点での為替レートは139円なので、円安になったことで、円高により日本から離れた世界の需要が、急速に日本に集中しようとしている。米国による円安容認がこの流れの中心にあることは、様々な状況証拠から明らかである。円安はインバウンドを増加させ、外国人観光客が日本の地方内需を刺激する。専制国家と対峙する米国の最有力の同盟国かつ専制国家に境を接している日本、素材・部品・装置などハイテク工業力・技術力で世界トップを維持する日本、ハイテクサプライチェーンで不可欠の環を持つ日本、G7での非白人国であり、Global Southとの接点を持つ日本、日本の稀有な立ち位置が今ほど世界から必要とされる時は、歴史上なかった。
2023.06.07
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経営者を間違えたのではないかと思われる程、消極的な人物を会社トップとして選んでしまった様です。半導体ビジネスは今や、韓国、台湾の後塵を拝して、ビジネス再興は困難ともされ、業界トップの台湾TMSCを熊本県に誘致して、新工場建設に、政府補助金を出す体たらくとなりました。この誘致工場の製造工程や生産技術から学び、それを切っ掛けに、工業製品の心臓と目される高性能半導体、特にパワー半導体は国産でなければなりませんのに、巨額な政府支援を求めるだけで、積極的な創意工夫に満ちた開発精神や企業精神が皆無とも見えるのです。次世代半導体の国産化を目指す新会社「ラピダス」の東会長が共同通信インタビューで、技術開発関連に2兆円規模の資金が必要との試算を示し、国に中長期的な支援を要請する考えを明らかにした。量産化に向け工場建設等に3兆円を掛け、株式上場による資金調達も検討。将来は技術者を中心に千人程度を採用する計画という。米中をハイテク覇権争いが激化する中、日本は半導体開発で後れを取っていて、政府は既に計3300億円の支援を決定。「必要な支援をしていきたい」と複数年度にわたる追加支援も検討しており、今後巨額の国費を投じる可能性がある。ラピダスは昨年設立され、27年の量産開始を目指すが、主要企業からの出資は計73億円にとどまる。東氏は2兆円資金について、民間からの追加調達は容易でなく「国の支援を中心に考えないといけない」と語り、毎年度3千億円規模の国費支援に期待を示す。米国に半導体ビジネスを潰された苦い経験がありますが、安保条約も米国の国力が衰えて 日本負担依存が増えて来ましたので、この様な理不尽な要求は今や米国も出来ず、半導体ビジネス再興は日米共通の目標となりつつあります。1980年代、東芝が半導体で世界を席巻、米国では大騒ぎになり、日本を抑え込まなければならないと、1985年には日米の政府間協議がはじまり、1986年に日米半導体協定が締結された。この協定の主な内容は2つあり、1つはDRAMダンピングを行うことのない様に日本企業は自由に価格を決めてはならず、米国政府が価格を決定するという取り決めで、日本企業にコストデータの提出を求めた。これに依って、米国や韓国メーカーは日本のものより少し安い値段を付ければシェアを獲得できることになる。2つ目は、日本の半導体市場での外国メーカーシェアを10%から20%に拡大する取り決めだ。当時の米国に安保条約で日本の防衛を任せている状況から、理不尽な要求をはねのける力がなかった。同時期に韓国メーカーがDRAMの生産開発を始めていたが、韓国メーカーはDRAMを日本に持っていけば販売できる為、漁夫の利と呼べる状況だった。
2023.05.04
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大和MMFとして外国投資信託に替わっていますので、3ヶ月毎に「取引残高報告書」が来状するのですが、今年1月末には115.44円/ドルで61.4万円でしたが、4月末には128.86円/ドルの為替レートで68.5万円に増加、7月末には134.61円/ドルの為替レートで71.7万円となり、遂に10月末には為替レートが148.26円/ドルに低下、資産額が79.3万円となりました。本日の為替レートは142.05円/ドルですから、実勢の資産額は76.0万円と言った処でしょうか?しかし、6.7年間で56.2万円から76.0万円に35%も増加する等と言うことは、日本での投資信託では考えられない資産増の状況です。金融専門家に拠れば、資産は日本円と米ドルで半分ずつ持つのが良いとの意見もあるようですし、少なからず資産の一部はリスクヘッジを考慮して、日本円ではなく、米ドル資産にしておく必要があるかも知れません!
2022.11.22
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10月20日の東京外国為替市場で、円相場が150円/ドルまで下落して、32年振りの円安水準を更新したと報道されています。9月初旬に140円/ドルに記録してから1月半で10円/ドルも円安となりました。10月以降もこの円安状況が続きますと、2人以上世帯では、食費増加等で平均8万6424円支出増加となる見通しだとされています。米国でインフレ防衛の為に利上げに踏み切った3月以降、円は対ドルで35円も下落と異例のペースで円安が進んでいますが、政府はゼロ金利政策を変更せずに景気回復を図っていますので、この傾向は治まる気配はありません。この状況に対抗するは、庶民は臨機応変に生活防衛するしかありませんし、特に輸入額の大半を占める石油ガスの節約を図るしかありませんのは残念です。しかしながら、この円安状況を活用して、自動車に限らず、優秀な日本製の白物家電は割安となりますので、大いに販売拡大を図ってドル獲得を推進して欲しいものです。それに加えて、永らく言われて来ました「資産を円建てとドル建てを半々にするのが良い」とする資産形成を考えるのが、余裕のある方は良いのかも知れません。我が家では112円/ドル当時、僅かですが6200ドル強の外貨投資を致しましたので、今回は約24万円の為替差益を得たことになります。
2022.10.21
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1970年からドル建の金価格は45倍になりましたが、円建ての金価格は10倍にしかなっていないのだそうです。それでも、円建て金価格がこの処小売価格(税込み)が1グラム8500円を超えて史上最高値を更新していて、1グラム9000円に迫りつつあります。今後の為替動向に拠っても、金価格動向には紆余曲折もありそうですが、資産の一部として保有することが、資産形成でのリスクヘッジに成りそうな気配です。1970年代前半と2009年以降、金のパフォーマンスは日経平均のパフォーマンスを上回っています。1970年代はニクソン・ショックを発端として第1次・第2次オイルショックが発生し典型的なインフレが発生していました。2009年以降はETF資金流入で金価格が上昇して、現在の日本での金価格は株よりも市場参加者の興味を引く状況になっていると言えます。円ベースの金価格が上昇していないのは為替に拠るもので、これから円が安くなると考えるのであれば、金は買いです。円がドルに対して安くなる要因としては、1.国債の格下げ(国内資金で国債を消化出来なくなった場合)2.日本の期待インフレ率が高まり、デフレ状態が解消した場合3.米国の金利が日本よりも早く上昇に転じた場合日本の更なる経済成長を信じ、デフレ状態も解消せず円高が更に進行すると考えるのであれば敢えて金を買う必要はなく、現金を保有していた方が良いと言えます。私も米国滞在中、事務所の先輩に、「金は将来3000ドル/オンスになるので、買った方が良い」と言われ、平均購入額500ドル/オンスにて種々の金貨20オンス分を購入、多分日本円にして250万円程使ったのでした。帰国後は1000円/gと金価格が低迷しましたので、その価値は半分以下になってしまいましたので、塩漬けにして置きました・・その後は情勢も変化し、現状では米ドル換算では4倍弱増えていますし、日本円にして約2倍弱増えていることになりますが、円安が無ければ1.5倍が精々でしょう。
2022.06.13
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日米の金利差が広がって円安基調となり、為替相場は133円/ドルよりも尚下振れが予想されて、150円/ドルに達するのでは無いかとの観測もあります。40年前の米国滞在時には、為替は180~210円/ドルの範囲で推移していましたので、日本円も国際相場で強くなったのだと、隔世の感を強く感じられてなりません。2016年2月に、モルガンスタンレー証券扱いのトヨタ自動車ドル債権5000ドル分を購入、その際の為替は112円/ドルで、手数料込みで56万2000円余でした。その際には、5年満期で、半年毎に年率2%相当の配当があるとのことでしたので、為替リスクはあっても、満期時には損が無いと判断したのでした。満期後の処置は何も指示していませんし、契約書を確認した訳ではありませんが、自動的に大和MMFとして外国投資信託に替わってしまっているのです。3ヶ月毎に「取引残高報告書」が来状するのですが、円安で評価額が随分多くなって来ています。今年1月末には115.44円/ドルで61.4万円でしたが、4月末には128.86円/ドルの為替レートで68.5万円に増加していますので、7月には70万円以上に増加する勢いとなりました。今から考えますと、ドル債権を10倍の5万ドルにして置けば資産増に貢献した様にも思われますが、既に後の祭りなのです・・金融専門家に拠れば、資産は日本円と米ドルで半分ずつ持つのが良いとの意見もあるようですし、少なからず資産の一部はリスクヘッジを考慮して、日本円ではなく、米ドル資産にしておく必要がありそうです!
2022.06.09
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ロシアのウクライナ侵攻と中国の南沙諸島の領海宣言を受けて、日本の防衛費倍増計画が取り沙汰されていて、総合重機械メーカー御3家とされる3重工株価が上昇基調にあり、1週間前に比べて500円以上も上がっている様で、最大手の三菱重工は5500円台、川崎重工が3000円台、IHIは4200円台、となっています。GDP比1%防衛費時代の最近令和2年度の防衛省調達契約額を調べてみますと下記の通りでした。令和2年度防衛省中央調達実績は5846件、1兆7121億円で、契約社ランキングは次の通りです。 契約社 件数 額(億円) 比率(%)1.三菱重工業 153 3,102 18.1%2.川崎重工業 113 2,150 12.6%3.富士通 115 847 4.9%4.三菱電機 107 797 4.7%5.日本電気 205 674 3.9%6.東芝インフラシステムズ 63 504 2.9% 7.GEアビエーション 3 440 2.6%8.IHI 22 354 2.1%9.日立製作所 64 227 1.3%10.小松製作所 12 218 1.3%11.伊藤忠アビエーション 24 185 1.1%12.ダイキン工業 44 161 0.9%総合重機械の3大メーカーとしてIHIのランキングが低位となっていますが、艦艇を製造するJFEホールディングスとIHIが45.93%、日立造船が8.15%出資のジャパンマリンユナイテッドはIHIとしてはカウントされないらしいのです。
2022.06.08
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現在の株価は格差が付きつつあり、最大手の三菱重工は4900~5000円台、IHIは3600~3700円台、川崎重工が2400~2500円台となっています。嘗て、日本経済の牽引役であった鉄鋼産業、重機械工業は株式市場では売上高が伸びず、IT業界に隠れてしまい、存在感を減じてしまいました。製造業では唯一大衆向け商品を提供する自動車産業だけが気を吐いているに過ぎません。しかし、近年の国際紛争で国防の充実が叫ばれて、武装機器製造を担う総合重機械メーカーは少し注目を浴びて来ている様です。三菱重工の手掛ける事業は、防衛産業やタービン、造船事業など総合重機で、豪華客船では大赤字となりましたが、明治維新以来、日本国家の歩みとともに生きてきた企業であり、近頃の国家間武力紛争激化を受けて、防衛事業での拡充が期待されている。IHIは航空エンジンの開発と製造で存在感を示していますし、米国の原発関連会社に20億円投資が報じられ、世界での展開の読み次第になりますが、温暖化防止のためにも原発は必要だとの認識が好感を持たれた様です。川崎重工は目新しい情報が無いことで、株価が低迷しつつあり、4番手に位置する住友重機が2800円台となっていて、追い越されつつあります。
2022.05.28
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有事の際は、先物市場が高騰すると言われていますが、ロシアのウクライナ侵攻でも、高騰することはありましたが、其処からオーバーシュートして来ていて、それ程酷くはならないと言う判断の様で、ウクライナの首都キエフの陥落が予想される中でも、先物市場とは何とも薄情な世界なのです!WTI続落-106.02ドル/バレル3月10日のNYMEXの原油先物相場は、ウクライナ情勢が世界のエネルギー供給に及ぼす影響をめぐり思惑が交錯する中、続落で終わった。米国産WTIの4月清算値は前日比2.68ドル安の106.02ドル/バレル、5月物は103.99ドル/バレルとなった。ロシアのプーチン大統領は、米国によるロシア産原油の禁輸措置に対し、ロシアはエネルギー供給契約の義務を着実に履行しているとしたことで、ロシアは今の処は欧米の制裁の報復措置としてのエネルギー供給停止はしないと受け止められ、需給逼迫への過度の警戒感が和らぎ、売りにつながった。金価格高止まり-2000.40ドル/オンス3月10日のCOMEXの金塊先物相場は、ウクライナ情勢における先行き不透明が強い中、反発した。4月清算値は前日比12.20ドル高の2000.40ドル/オンス。ウクライナ情勢の悪化が懸念される中、安全資産とされる金塊の買いが優勢となった。米労働省が朝方発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比7.9%上昇と、40年ぶりの高い伸びとなった。変動の激しいエネルギーと食料品を除いたコアCPIは6.4%上昇となり、いずれも市場予想と一致。インフレの高止まりが改めて示された形となり、米長期金利が2%台に上昇したものの、地政学リスクの継続が金相場を支えた。
2022.03.12
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ロシア軍がウクライナへの本格侵攻を開始したことで、国際状況が流動的になるとして、先物市場に有事に対応する動きも見られましたが、それ程大きくは動か無い様で、金価格は1900ドル/オンス台前半、原油価格も90ドル/バレル台前半で治まっている様です。短期的な情勢のみならず、国際連携に基づく長期的な展望から考えて、ロシアの思惑通りにウクライナ掌握が上手く行かないと判断しているのでしょうか?2月24日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて買われて続伸、4月物の清算値は1926.30ドル/オンス。投資家のリスク回避姿勢が台頭し、米株式は大幅安となり、安全資産とされる金に買いが集まり、相場は一時1976ドル台まで急伸、利益確定の売りが出て、上げ幅を縮小した同日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、エネルギー商品の供給逼迫懸念が増大し、続伸した。米国産標準油WTIの4月物の清算値は92.81ドル/バレル、5月物は90.94ドル/バレルだった。ロシアは世界第3位の産油国で、石油輸出では世界2位。ウクライナや黒海を経由して運ばれるロシア産原油(最大日量100万バレル)の供給が混乱し、市場の逼迫状況に拍車がかかるとの懸念が膨らみ、相場は早朝に一時100.54ドルまで上昇した。100ドルの大台は2014年7月末以来、約7年7ヶ月ぶり。
2022.02.25
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現在、銀行も証券業務が可能、逆に証券会社も銀行業務を遂行出来ることになりました。しかしながら、新生銀行は鵺の如く嫌みな銀行にて、長期信用銀行(LTCB)破綻で、公的資金投入して救済に打って出たのですが、買主は米国投資資本、新生銀行と改名し、東証一部に再上場させて、売却益を得て売り抜けて撤退となってしまったのです。又、SBIはソフトバンク・インベストメントグループの略称で、2004年中堅の日栄証券をホワイトナイトと自任した乗っ取り屋の異名を持つ北尾氏がCEOに就任ネット取引で大きく成長させました。今回の買収劇で新生銀行も吸収し、長銀時代に投じられた公的資金を返却するか否か気になる処ですが、新自由資本主義とは倫理観とは皆無の経済形態の様で、期待出来ません!1998年10月に、経営破綻し国有化された日本長期信用銀行は、2000年3月、アメリカの投資組合「ニューLTCBパートナーズ」(New LTCB Partners CV)に10億円で売却された。代表取締役会長兼社長に日本人が就任、「新生銀行」に改称した。2004年2月、投資組合側は、新生銀行を東証一部に再上場させ約2300億円の売却益を手に入れた。出資金を含めた諸費用は約1210億円で、1000億円以上の純益を稼いだ。これに対し、国民負担が巨額(長銀に投入した公的資金は7兆9000億円、その内債務超過の補填分約3兆6000億円は損失が確定、預金保険機構が買った債権も損失が予想され、最終的な国民負担額は4 - 5兆円に達すると予想された)の上、その売却益に課税できないことが報道された。そもそも約8兆円もの公的資金を投入し特別扱いで救う価値があったのかと自民党、民主党の一部議員からも疑問や批判が出された。その後、複数の銀行との業務協定を結び、業務拡大を意図するも、上手く行かなかった中、2021年1月、マネックス証券との業務提携を発表。マネックスグループCEOは2008-2011年の間、新生銀行の社外取締役を務め、経営陣と旧知の仲であったことに依るものである。新生銀行の筆頭株主であるSBIホールディングスも包括提携を持ちかけており、新生銀行もSBIグループが主導する形で2020年8月に設立の地方創生パートナーズに出資し関係が良好と見られてので、マネックス証券との提携は意外感を持って受け止められた。その後、SBIホールディングスが、取締役選任議案に反対票を投じるなど対立姿勢が鮮明になって新生銀行の株式を取得し続け、9月までに20%程度まで保有割合を増加。更に、金融庁の認可を取得した上で最大48%まで保有割合を増やすことを目指す株式公開買付け(TOB)の実施を発表、臨時株主総会の招集も要請し、元金融庁長官を会長候補に、SBIインベストメント社長を社長候補とする経営陣の刷新を提案することを発表した。日本の金融業界では極めて異例となる事前通告なしの買収に発展した。
2021.11.25
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東芝と言えば、日本工業技術の最高峰企業の一つとして君臨し、日立、三菱重工と共に、原子力発電も手掛けていました。従来、東芝は日立と共にGEの手掛けたBWR原発を使い、三菱がWestinghouseの手掛けたPWR原発と対峙して来ましたが、福島原発事故では、PWRの方が危険分散になりそうだとWestinghouse方式に乗り換えたのですが、そのWestinghouseは総合電機メーカーとしては解体となっていましたし、米国への原発輸出工事では、そのシステムが米国の安全基準にはそぐわないとの判断で、中止となり莫大な損失赤字を計上することになり、企業復活への道筋が問われていたのです。東芝は1980年代には、DRAM量産に加えNANDメモリーを開発して世界の半導体事業の巨人となりますが、米国での市場席巻を危惧して、米国の市場を荒らすものと認定され、米国メーカーの市場確保と他国への技術移転を強要される制裁を発動され、韓国への技術移転要請もあって一挙に市場を失うことになりました。日米安保と言う安全保障の面とセットで攻められたのですから、従わざるを得なかったのでしょう!分社化することで、工業技術企業の総合力を発揮出来ず、従来の最高峰だったと言う評価は低下せざるを得ないのではと危惧するばかりです。東芝が手がける事業をインフラ、デバイス、半導体メモリーの各分野に集約して3つの会社に分割し、それぞれを上場させる案を検討していることが分かった。2年後をめどに実現を目指す。成長戦略や収益構造が近い事業同士を集めて企業価値を最大化する狙いとされる。国内の大企業が、会社全体を完全に分割するのは異例だ。事業を振り分ける3分野の内、半導体メモリーは約4割を出資するキオクシアホールディングスの株式保有会社を想定している。現在の東芝の株主には、3社の株式がそれぞれ割り当てられる見通しだ。会社分割に踏み切る方向は、単独事業の価値の合計よりも全体の企業価値が低く評価される「コングロマリット・ディスカウント」という現象を避ける為で、異なる分野の事業を多く抱える複合企業は、各事業が補完し合うことで全体の業績の安定や相乗効果が見込める一方、経営資源が分散し資本効率が下がると指摘されて来たことに依る。
2021.11.10
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中国の経済減速が明らかなので、原油の需給市場は供給過多と思われるに何故高止まりしているのでしょうか?11月2日には、WTI原油は84ドル/BBLだったのですが、其処から下がり基調で現在79ドル/BBLとなっています。OPECとロシアなどの主な産油国は、来月の生産量について協議し、日量で40万バレルずつ月毎に増やすとする生産計画を変更せず、追加の増産を見送りました。原油価格は世界的需要の高まりから一時、7年ぶりの水準まで上昇し、国内のガソリン価格の値上がりにも繋がる等暮らしや経済活動への影響が懸念されていて、日本や米国が産油国に対し供給を増やすよう求めていました。これについてサウジアラビアのエネルギー相は「徐々に生産を増やしており、もし需要が落ち込めば、来年始めには大量に余る」と述べ、増産は難しいとした。何処かの株投機筋が仕掛けた思惑株価操作ですから、株価は次第に落ち着くものと観ていますし、産油国会議に入っていない米国、シェールオイルで世界一の産油国ですが、採掘コストが50ドル/BBLとされますので、この状況を生かし巨額の利益を享受しそうな気配で、金満資本主義とはえげつないシステムです!WTI原油 79.19 ▲0.48%Brent原油 80.61 ▲0.09%ヒーティングオイル 2.4054 ▼0.44%天然ガス 5.559 ▼1.75%RBOBガソリン 2.3005 ▲0.34%金先物 1,799.0 ▲0.31%銀 23.948 ▲0.15%銅 4.3308 ▲0.23%プラチナ 1,034.7 ▲0.67%パラジウム 2,028.0 ▲1.36 %コーン 560.38 ▲0.23%大豆 1,220.0 ▼0.31% 小麦 778.6 ▲0.54%コーヒー 208.28 ▼0.49%粗糖 19.63 ▲1.29%
2021.11.06
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米国の原子力事業で7000億円を超える巨額損失を計上し、経営危機に陥った東芝。債務超過を避けるために、売却したのは東芝メディカルだけではなく、シェアトップのTEC、稼ぎ頭の半導体事業を分社化して株式を切り売りする等を模索している。主力事業の原発事業に関しては米原子力発電子会社「Westinghouse(WH)」に米連邦破産法11章を適用し、原発建設からの撤退に伴い、損失額が1兆円程度に膨らんだ結果の後遺症として2020年3月は赤字決算となりました。そんな情勢下、外資ファンドによる買収提案を受けるとは何とも情けない時代が到来することになりました、東芝は電機関連の重工業を中心とする総合技術企業で、家電製品や半導体に至るまで最先端技術開発する企業で、三菱重工、日立製作所と共に日本を代用する大企業、常にそれらの筆頭格にありました。ITビジネスにも強く、NANDメモリー開発で、世界の半導体ビジネスを席巻、それを恐れたアメリカから、一部ビジネスを他国に譲れとの強い要望で、韓国企業に組み立てビジネスを譲った苦い経緯もあったのです。東芝は親方日の丸も感じられるCSR不足の企業とも見られ、過去に石坂泰三氏、土光敏夫氏に依る経営刷新に依り難局を打開しましたが、今回も此処は、White Knightとも相俟って自立回復策を立案し、外資ファンドによる買収提案を退けて頂きたい処です!英投資会社のCVCキャピタル・パートナーズの東芝買収提案は、提案価格は1株当たり約5000円。買収が報じられる前の6日の株価終値3830円との比較では31%のプレミアムが上乗せされていることになるらしい。,しかし、東芝株主で香港ヘッジファンド、オアシス・マネジメントが東芝取締役会宛てにCVCの提案株価が安過ぎ、6200円以上が妥当とする書簡を送付し、「今回の買収提案の検討手続きを開かれたものにしてほしい」と要求、特別委員会の設置や、競合するプライベートエクイティー(PE)ファンドや事業会社から対抗提案を募集することなどを求めた。別株主のファラロン・キャピタルも12日、CVCの買収提案について、東芝の取締役会に対し、公正な手続きによって「株式非公開化の提案を真摯に検討し、中長期的な企業価値の最大化を実現する責務がある」と注文を付けている。これに呼応して、米投資ファンドKKRも東芝に対して200億ドル(約2兆2000億円)を上回る金額での買収提案を検討していると報じていて、東芝が14日の臨時取締役会では、車谷社長が辞任する意向とされ、東芝経営陣の路線対立も鮮明になっている。これらの提案で東芝株は急上昇し、一時2.8%高の4655円まで買われたと言う、TOB買収価格を6200円と見込んで。買い付けたらしいのですが、浅ましいと言うしかありません。
2021.04.14
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コロナ禍での経済低迷只中ですが、昨日の東証大納会では1989年以来の高値引きとなりました。政府の経済対策、日銀の金融緩和に依る資金供給が異様な株価を押し上げているとされていますが、資本主義社会で実体経済を反映するとされる株式相場の常識は崩れ去り、マネーゲームのみが暗躍することとなりました。ICT(Information Communication Technology)を駆使して、生産に関与しないGAFAに代表されるIT産業が、資本自由主義での商業取引だけで、経済を牽引することとなり、何某かの規制を掛けてその無敵とも思われる暗躍を阻止する必要がありそうです。私は日本の復興経済を牽引した重工業で働いていましたので、それらの株価が気になり、重工3社を検索してみますと、MHI3000円、KHI、IHIは2000円程度と低迷、日本経済を牽引する企業力はすっかり消え去ってしまいました。造船等の労働集約産業は、既に中国、韓国に取って代られてしまい、再生は敵わないのでしょうが、ハイテク技術を要する航空宇宙分野での高付加価値製品に活路を見つけて欲しいものですが・・・何とか自動車産業だけが、商業主義での流通手段となって、物造り産業として気を吐いてはいますが、その他の機械産業は総崩れとなり、社会インフラ整備も滞てしまっていて、嘆かわしい状態は来年も更に加速する状勢の様です。
2020.12.31
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米国をはじめ世界各地で新型コロナウイルスの感染者が再び増加。再開した経済活動が再び規制されるとの懸念が強まったことで、安全資産である金を買う動きが加速、遂にニューヨーク先物は一時1804ドル/oz.まで上昇、2000ドル/oz.時代も遠くないと言う予測もある様です。我が家では、米国駐在時代に事務所の先輩に言われて、南アのクルーガーランド地金型金貨を購入し、約20オンス程あって、銀行の金庫に眠らせたままになっています。多分購入価格は500ドル/oz.程度ですが、円ドルレートが200円/ドルでしたので、現在の100円/ドルのレートでは1000/ドル/oz.、日本円換算では3200円/gと言った処でしょうか!通常、金貨は鍛造スタンプ代として5~10%が加算される筈ですが、クルーガーランド金貨は販売されていませんので、そんなプレミアムが望めないのが残念です。それでも、金への投資として結果的には損はしていないことに満足することに致します!クルーガーランド金貨、南アフリカ共和国造幣局発行の地金型金貨である。クルーガーランド金貨:表面クルーガーランド金貨:裏面正確に1トロイオンス(約31.1g)の金を含む金貨で、表面には南アフリカに位置したトランスヴァール共和国の元大統領ポール・クリューガーの肖像が、裏面にはアンテロープの一種スプリングボックが描かれている。製造枚数は約5000万枚。1967年7月3日に1トロイオンスのものが創鋳され、1980年に1/2, 1/4, 1/10トロイオンスの3種が創鋳された。地金型金貨の嚆矢であり、1980年代には日本でもブームを巻き起こしたが、その後、アパルトヘイトへの抗議として、日本を含む世界各国で輸入が自粛された。
2020.07.01
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コロナウイルスが人間社会を破壊して、駄目にしている事態となりました。しかし、こんなことが起こりうるのでしょうか?経済活動のエネルギー源でもあり、素材でもある石油に適正な価格処か値段が付かず、供給するのにお金を払わなければ、買い手が引き取らないと言うのです。4月20日のMYMEXの原油先物相場は、新型コロナウイルス感染拡大に依る経済低迷による需要減退懸念で、投げ売りが広がり、史上初めてマイナス価格での取引となった。米国産標準油WTIの5月清算値は、マイナス37.63ドル/バレルで、売り手が買い手にお金を支払う異常事態で、前週末の18.27ドルからの下落幅は55.90ドルとなった。一方、6月物は前週末比4.60ドル安の20.43ドルにとどまっている。米エネルギー情報局(EIA)によると、4月10日時点の原油在庫は前週比1920万バレル増の約5億バレルとなり、12週連続で増加、米国の貯蔵能力は計6億5000万バレルとみられ、上限が意識されたと言うことの様です。日本では安倍政権になってから、経済界への潤沢な資金供給の為、年率0.1%のマイナス金利と言う政策が採られていますが、健全な資本主義からは逸脱してしまっています。結局、お金も原油も過剰供給と言うのですから、需要と供給で価格が決められるのが原則だとしましても、常軌を逸しています。それでも、資産価値とされる金には買い受けて保管場所がないと言う事態は考えられず、マイナス価格はあり得ません。案の定、安全資産とされる金相場は底堅く推移して、1700ドル/troy ozの史上最高値を維持したままで、このような時代の流れなのでしょうか、しかしながら、金利も無いままですし、これも経済活動論理からは逸脱している様にも思われます。
2020.04.22
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先物市場ではありますが、産業には不可欠の源泉とも称される、原油価格が暴落してしまっています。一時は18年ぶりに20ドル/バレルを下回ったのです。新型コロナウイルスの感染拡大、特にEU各国の感染者数が増え、死者の数も発生元の中国よりも増え続けて、生命を脅かす深刻な事態となり、次に生活防衛が主眼、経済活動は二の次三の次に後退して、それどころでは無いと考えられます。現在は20ドル/バレルを越え、3月23日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国産標準油種WTIの5月物の清算値は23,36ドル/バレル、6月物は25.48ドル/バレルだった様ですが、米国のシェールオイルは採算ラインが50ドル/バレルとされていますので、米国原油産業も不況倒産を含め先行き不透明となりつつあります。週末20日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、新型コロナウイルスの感染拡大を背景にした需要減や産油国間の対立を受け、米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値は前日比2.79ドル(11.06%)安の22.43ドル/バレルとなった。一時19.46ドルと、2002年2月以来約18年ぶりに19ドル台を付けた。新型コロナの感染拡大を封じ込める為、各国では外出禁止などの移動制限や国境封鎖を実施。経済活動の縮小により、エネルギー需要が減少するとの見方から、原油価格は下落傾向をたどっている。主要産油国間の協調減産体制が崩壊。サウジアラビアとロシアの対立が価格下落に拍車を掛けた。前日は、トランプ米大統領が、原油市場について「然るべき時期に関与する」と述べ、サウジとロシアの対立への介入を示唆すると、急反発した。20日は値を上げて取引が始まったが、不安定な値動き。米政府がサウジアラビアに高官を派遣すると報じた後、供給過剰の緩和期待から上昇したが、その後は再び下落した。ロイター通信によると、ロシア政府は、米国の介入に不快感を示している。米株式相場が下落に転じたことも、同様にリスク資産とされる原油の売りを誘った。
2020.03.24
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新型コロナウィルスの蔓延が世界中に拡がり、所謂Pandemic状態となって、生産も消費も停滞して、製造業もサービス業も企業活動を停止せざるを得なくなり、企業活動の指標となる株価も低落、好調を誇った米国NY株価も2万9000ドルから2万ドルに低落、日本日経株価も2万3000円から1万7000円に低落してしまいました。この経済危機は2008年のリーマンショックに匹敵するとされていますが、それ以上になるのではと懸念されています。しかし、リーマン危機では、低所得者向けの貸し付け資産が回収不可の不良資産となった単なる金融危機でしたが、今回は生命が脅かされてしまって実体経済も棄損していますので、それ以上の危機に思われます。この状態で、金融緩和を施しても生命危機を払拭することは叶わないのですから・・株への投資心理を表すVIX指数と呼ばれる恐怖指数があるそうで、通常は10~20で推移するそうですが、今回は昨日12年ぶりに80を超えて投資不安を惹起した様です。結局難局打開には、コロナウィルスの感染力が低下して、且つコロナウィルス対策用のワクチンが開発され、重篤者の生命を助けられる状態になるまでは、経済危機は続くのではないかと考えざるを得ません。VIX(Volatility Index)は恐怖指数と訳されて、S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出、公表している指数。数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされる。ちなみに「ボラティリティ」とは、株価の値動きの度合いのことで、株価が激しい値動きをするとボラティリティの数値は高くなります。【過去最高値は世界金融危機の89.53】・43.74:2001年9月:米同時多発テロ後の混乱・43.26:2008年9月:リーマン破綻・89.53:2008年10月:リーマン発金融危機・40.78:2011年8月:米国債格付けが引き下げ・23.97:2012年5月:ギリシャからユーロ不安 ・26.25:2014年10月:欧州の景気後退リスク・40.74:2015年9月:中国減速、為替原油不安
2020.03.18
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新型コロナウィルス肺炎は、WHOの予測とは異なり、遂に世界的感染に広がり、経済への悪影響も甚大になって来ました。好調に思えた米国株式市場でも、米国での蔓延を受けて1920年代後半の大恐慌に匹敵する大暴落、日本や欧州でも引き続いています。やはり、病原発端は中国、武漢封鎖をする際に、病状に対する留意事項、地域封鎖の意義等について世界的な発信をするべきで、却って情報封鎖したことは責任重大、そんな中国に対してWHOが忖度して世界的蔓延を防がなかったことも、「中国共産党WHO局」と揶揄されても仕方がありません。遂には、経済活動に支障を来し、製造業、非製造業を問わず、企業活動が出来なくなったので、株式暴落は仕方がありませんが、そんな影響が直接生産活動に関係が薄いとされる先物市場にも及んで来ました。先物市場の中でも、原油は生産活動の素材とされますので、致し方無いのかも知れませんが・・そんな過去の経緯を言っても問題解決になりませんので、何とか蔓延を食い止めることに全力を傾注しなければなりませんのは自明の理でしょう。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は売りが殺到し、米国産標準油種WTIは前週末比10.15ドル(24.59%)安の31.13ドル/バレルに急落した。これは2016年2月以来約4年ぶりの安値水準で、下落は4営業日連続。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は3月6日、新型コロナウィルスの感染拡大による世界的な石油需要減退への対応策を協議、OPEC盟主のサウジアラビア等が大幅な追加減産を主張した一方、非加盟国のロシアは慎重姿勢を貫き、協議は決裂。現行の協調減産体制も3月末で終了することが決まった。協議が物別れに終わったことを受け、サウジは一転して公式販売価格を引き下げた上で、1000万バレル/日に生産を増やす方針を表明。ロシアも増産で追随する姿勢を示し、シェールオイル生産の拡大を続ける米国を交えた「価格競争」に発展する様相を見せている。需給バランスの悪化を警戒し、相場は8日深夜の時間帯に暴落。一時は前週末比33.8%安の27.34ドル/バレルまで売り込まれた。9日には更に、国際エネルギー機関(IEA)が2020年の石油需要はリーマン・ショック後の2009年以来初めて前年割れするとの予測を公表した他、世界保健機関(WHO)も新型コロナについて「パンデミック(世界的流行)の脅威はかなり現実味を増した」と述べるなど投資家心理を冷やす材料が相次ぎ、午後にかけて売り一色となった。
2020.03.11
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売上高200億ドル/時価総額160億ドルのXeroxに対して、Hewlett-Packard(HP)は売上高1200億ドル/時価総額500億ドルの巨大企業を飲み込めるか否か注目されています。Xeroxは1960年代に、湿式コピー機が全盛の時代に乾式コピー機を発売、特許に守られて爆発的に売れ、乾式コピー機をXeroxと会社名で呼ぶ程の優れた巨大企業となりました。しかし、20年の特許権利が切れては、競合メーカーが乱立し、インターネットでペーパーレスの時代が到来しますと、コピー機やプリンターの需要は頭打ちとなり、事業としてはパソコン主体のHewlett-Packardの後塵を拝する様になりました。2018年、富士フイルムはXeroxを子会社化することを発表。経営陣も合意していたが、株主からの強い反発を受けて統合合意を一方的に破棄、2019年11月に富士フイルムがXeroxから富士ゼロックスの株式を買い取り、合弁を解消することになりました。一方で、Xeroxはその発表に相前後してHewlett-Packard (HP) に対し、11月5日HP株を22ドル/株と前日終値より4ドル(22%)高くして、現金と株式を組み合わせて買収するとしたが、HPは「著しく過小評価だ」などとして拒否。これを受けてXeroxは、買収の前提となる資産査定を受け入れるよう再び強く迫ったが、HPはそれも拒んでいた。其処で、敵対的買収の準備があるとの内容の書簡を送った。総額335億ドル(約3.6兆円)で提案した友好的買収をHP経営陣に重ねて拒否されたため、「HPの株主に直接働きかける」と姿勢を強めた。買収原資には富士ゼロックス株の売却益を充てる予定ですが、HPの時価総額はXeroxの3倍もあり、これだけでは不足するため金融機関から資金融通の了解を取り付けたと言うことですが、それだけでなくM&A利益を狙う何れかの大物ファンドが暗躍して後ろ押ししていることが明らかだと推測されます。この提案に対して、HPは「自社の価値を著しく過小評価している」として拒否し、逆買収の可能性を示唆する発表を行った。何れ、HP側にも何れかの大物ファンドがホワイトナイト(White Knight)として出現し、逆買収提案をするでしょうから、このM&A劇は目を離せません!
2019.11.29
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米中覇権争いに見られる如く、各国が自国第一主義を標榜し、国際協調の機運は見られなくなりました。基調通貨とされる米ドルにも安全資産では無いのではとの懸念が出て来て、安全資産として金保有が再び注目され、金価格が高騰して来ました。一般的に、金価格は。経済への不安が強まると金と同時に円が買われるため、円建ての金価格は上値が重くなるとされています。1980年では、200円/ドルの為替相場で、金価格は7000円/gでしたが、現在は106円/ドルの為替相場ですので、価格は5500円/g程度となっています。国内の金地金の小売価格が約40年ぶりの水準に上昇した。金の地金販売価格は5437円/g(税込み)となり、1980年2月以来の高値となった。米中貿易摩擦の激化で世界経済の下押し圧力が強まるとの見方から安全資産とされる金を買う動きが広がっている。7月末に米連邦準備理事会(FRB)が10年半ぶりの利下げに踏み切ったことで、金利のつかない金の相対的な価値が高まっている。世界景気の先行き不透明感を背景に、追加利下げに動く可能性が意識されていることも金を買う動きにつながっている。我が家にある、オーストリア フランツ・ヨーゼフ1世 4ダカット金貨この金貨、直径は38mmとメキシコ50ペソ金貨より大きいのですが、厚さが薄くて、金含有量は僅か約14gしか無く1/2 Ozにも至りません。39年前ヒューストン在住の時に購入し、重さ的にはペンダントトップに良いかと思いネックレスをつけてペンダントにしたのです。しかしながら、家内も亡くなり貸金庫に仕舞われたままになりました。
2019.08.08
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家内が未だ存命だった頃は、日本航空(JAL)株を私が6000株、家内が3000株を保有し、長崎への帰省航空券を購入の際、株主優待券を使い半額で購入し、余った優待券は金券ショップに売却に行ったものでした。その他重工業株も保有していましたので、株投資資金は400~500万円、配当もそれなりにあって10%軽減税率だったので、少しは生活資金となりました。しかしながら、突然の如くJALが経営破たんして、100%減資となり株券は紙屑となってしまいました。その時家内は既に亡くなっていましたが、損切りも出来ずに300万円余が霧散してしまったのです。生きていれば、「老後の資金を浪費して!」と、さんざん苦情を言われたことでしょう!その後は、重工株だけとなりましたが、昨今の株価低迷で、重工株も業績が振るわず、売買も出来ずに塩漬け状態が続いています。それでも、塩漬けとなっている株への配当が郵送されて来ました。もう300株しかありませんので、一株当たり40円ですから1万2000円となりますが、所得税15%、復興特別税0.315%、住民税5%が差し引かれ、9563円に過ぎませんでした。今回の決められた税額では今回の復興特別税、月々の電気料金支払いでは再生エネルギー発電賦課金、それらは納得の行かない徴収と思っているのですが・・それにしましても、重工業はもはや日本の基幹作業とは言えず寂しい限りですが、国家間の緊張が高まって、航空機や艦船等の重工業製品、特に国土防衛の為の軍需産業も復活せざるを得ないと思い、損切りせずにもう少しの間保有しようと思っています。
2019.06.23
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米中「貿易戦争」から「未来通信技術競争」、台湾防衛を声高に宣言して政治問題に転じての米中覇権争いの長期化懸念、米イラン間の制裁と軍事的緊張、北朝鮮非核化での国際的な制裁での韓国離反、等世界情勢は不安定化して来ています。そんな情勢を背景にリスク回避姿勢が強まり、安全資産としての金買いが先行。金相場は未明に一時1362.20ドル/ozまで上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が広がっていることも引き続き金利を生まない資産である金には支援材料だった。しかし、10年及び40年間の金価格推移を見てみますと、2011~2012年の1800ドル/ozから見ますと、ここ数年は急騰していません。2011年は日本では、東日本大震災があって、原発の安全神話が崩れ、復興の行方も分からずに五里霧中の状態でしたが、世界では紛争や戦争が起こったことはありません。強いて言えば、中国経済が躍進して、日本を追い抜き世界第2位の大国となり、インドも国力を増して来た時代でもありました。アジアの2大強国が、金資産保有の為、爆買いをしたのでしょうか? その原因を特定出来ませんが・・いずれにせよ、金利を生まない金資産ですが、不安定な為替リスクを避けるべく、個人資産を持ち運び出来る金を保有する傾向は高まりそうな予感がします。
2019.06.17
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GPIF(Government Pension Investment Fund)が発表した2018年度の第3四半期は、期間収益が14兆8039億円の赤字、-9.06%の大幅な損失でしたが、2001年度からの累積収益額は56兆6745億円(年率プラス2.73%)となっているそうです。しかしながら、2万4000円あった日経平均株価も、米中貿易戦争に端を発した中国の景気減速で、2万円に低下して一向に上向きそうにありませんし、海外機関投資家も日本市場から撤退を始めているとされています。やはり、株式投資はハイリスク・ハイリターンの世界ですから、国民の年金財産の半分を低迷する国内・海外株式投資で運用するのは妥当では無いと思われるのです。ある特定の四半期のみで、70兆円あった累積収益額を一挙に15兆円減らし、今後も同様の赤字運用が見込まれますので、1年で累積収益額は霧散してしまう懸念があります。従って、当面暫くはリスクヘッジの為、運用主体をローリスク・ローリターンの国債に戻す投資変更が妥当と思われるのですが、果たしてどうなのでしょうか?150兆円のGPIF資金の半分は国内外の株式で運用されるようになったが、第2次安倍内閣が発足の2012年12月段階では112兆円の資産の60.1%は「国内債」で運用され、「国内株式」は13%に過ぎなかったが、今や国内株式で24%を運用、国内債券は28%にまで減っている。外国株式も10%未満から24%へと大きく増やした。GPIFは米国カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)を例に、株式投資が世界の流れだと説明してきたが、米国の社会保障信託基金は全額米国債で運用されている。問題は、5兆円を超す金額を日本の株式市場に投じてしまったGPIFは、保有株の1割を売ろうと思えば、株価を大きく下落させることになってしまう。そうなれば自らのクビを絞めるから、売ろうにも売れないのだ。海外投資家が見限った日本市場を、GPIFも日銀も見限ることができなくなっているということを、国民は覚悟すべきだろう。
2019.02.09
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NYダウは2万5000ドルを回復、2万6000ドルに向かうのかと思いきや、12月7日までの3営業日で1400ドル余り急落しました。米中貿易戦争の長期化への懸念が強まる中で、「米景気後退の予兆」とされる現象も出始めて、悲観論が漂い始めました。トランプの強引な自国第一主義が災いして、2009年から続いて来た好調なNY株式の上げ相場は転機を迎えている様です。「英国のEU離脱(Brexit)や原油安などリスクは山積しているが、米中対立の行方が好転どころか、暗転するのではと懸念される事態となった。米中首脳会談での「一時休戦」合意を歓迎するムードは、12月4日にトランプ米大統領が、中国との貿易協議が不調なら追加関税も辞さない構えを示したことで吹き飛んだ。更に中国通信機器大手、華為技術(Huawei)の孟晩舟・副会長兼CFOがカナダで、米国の要請により逮捕されたと伝わり、投資家心理が冷え込んだ。トランプ政権が仕掛けた貿易戦争は、好調だった米国経済をむしばみつつある。先行き不透明感から「企業は投資を手控え始めた」(米金融当局幹部)と言う。こうなりますと、株式市場に投資されていた莫大な資金はどの様に動くのでしょうか?有事のドルと言われるドル資産は安全と言えず、1000兆円を超える莫大な海外資産を持っている日本円の資産でリスヘッジを図るのか、現在は需要過剰と言える原油先物市場に向かわず、利息は無いけれども安全な金資産を先物市場(Gold Commodity)へ移りつつあるのか要注目です。1200ドル/ozで低迷していた金相場は、一挙に1250ドル/ozに急騰して来ました。為替は現在112円/ドル台ですが、円資産の駆け込み需要で、一段と円高基調になりそうで日本経済の先行きに注意灯が灯されつつあることを懸念せざるを得ません。
2018.12.09
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遂にニューヨーク商業取引所での原油価格は50ドル割れ目前となりました。米中による覇権争いに於ける貿易摩擦も先行きが見えず、NYダウ株価も2万6千ドル台から2万4千ドル台前半となり、場合によってはそれをも下回りそうで、中国もアメリカからの圧力から不況の様子も見えており、世界経済は低迷しつつある様です。「米国第一主義」を掲げるトランプ政権ですが、シェールオイルとシェールガスで世界一の産油国となる筈ですが、採掘コストは40~80ドル/バレルとされますので、採算悪化でシェールオイルの採掘施設が稼働を止めるとの見方もあり「50ドルを挟んで一進一退となる」との予測もされています。 11月23日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、世界的な供給過剰懸念やドル高に伴う割高感を背景に売り込まれ、大幅反落した。WTI(米国産標準油種)1月物の清算値は前日比4.21ドル(7.71%)安の50.42ドル/バレルと、2017年10月9日以来約1年1ヶ月ぶりの安値を付けた。2月物の清算値は4.21ドル安の50.59ドル。この日は、前日の米感謝祭と週末の谷間に当たったため、短縮取引だった。市場関係者は、12月6日にウィーンで開かれる石油輸出国機構(OPEC)総会の行方に注目。OPEC加盟・非加盟の主要産油国が協調減産を検討しているとの報が一時下支え材料となっていたが、減産に対する懐疑的な見方や世界的な供給過剰に対する不安が台頭。又、米中による貿易摩擦の緩和に向けた交渉が難航するとの警戒感が強まる中、両国の景気減速やエネルギー需要減退に対する不安も広がった。その上、外国為替市場では11月のユーロ圏総合購買担当者景況指数(PMI)が約4年ぶりの低水準を記録したことを受けてドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される商品に割高感が生じたことで原油売りに一段と拍車が掛かり、相場は一時50.15ドルまで降下、50ドルの大台割れが目前に迫った。
2018.11.25
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造船・重機械製造業は、1960~70年代の日本が確固たる工業国として確立した業界で、日本経済を牽引した由緒ある企業群が割拠して、優秀な人材は挙って応募したものです。しかしながら現在は、造造船業界の雄とされた三菱重工、川崎重工とIHIは、昔取った杵柄の応用で客船や作業船を受注したのですが、大幅な赤字工事となってしまっています。優秀な人材が払底して技術伝承が上手く行かず、製造中での問題解決や技術改良も出来なくなったと言うことの様です。加えて、造船各社が持つ技術を技術拡散の名目で、韓国と中国に全面公開したのも今思えば失態でした。その結果、中国の人件費に価格競争で敗れ、韓国も高付加価値船に日本と違って補助金提供で公的資金投入していて、日本はWTO提訴するしか難局を打開出来ない事態となりました。現在では、優秀な理科系人材は減り続け、その彼等も外資に流れて、それもサービス産業に就職することとなり、3K職場ともされる重工業企業に向かわなくなりましたので、技術伝承も技術改良も難しくなったのです。アメリカの90年代の後追いでしょうか?幸いにも地域の安全保障の観点から、多少防衛費が上向いて来て、艦船や潜水艦製造も増強されますが、業界を潤す程の需要はありません。又、防衛上の観点から各種迎撃機等の航空機も必要ですが、米国からは技術移転もない完成品購入を迫られて、重工業企業への供給寄与は見込めない苦しい状況なのです。日米同盟も、両刃の剣と思われ、自国産業を疲弊させる事態になるかも知れません。株式市場でも、アメリカと同様に、IT産業やサービス産業が主体的で、重工業は影が薄くなりました。「重工業、昭和は遠くなりにけり!」、寂しい限りです。
2018.11.13
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サウジアラビアの国家犯罪の影響を受けて、世界株安は加速しつつあり、その中でも、米中貿易戦争の最中にある中国の株式市場は暴落しつつある様です。ブルームバーグ(Bloomberg)によりますと、主要な株価水準を下回ったことで、更に一段落の下げがありそうだと懸念を示しています。政府による口先介入で一時的には持ち直しましたが、やはり先行き不透明、覇権争いを仕掛けた米国に、受けて立って反撃を試みている中国ですが、段々となす術が無い状況に晒されている様です。中国の上海総合指数は5.2%安の2583.46で取引終了、2016年2月以来の大幅な下げとなった。深圳総合指数も6.5%下落し、2014年9月以来の安値で、上海と深圳合わせ、上場銘柄の1/4強に相当する1000社以上がストップ安に沈んだ。通信やテクノロジー企業が下げを主導。中興通訊(ZTE)と三六零安全科技(360 Security Technology)の下落率は9%を超えた。香港ハンセン指数、中国大型株で構成するCSI300指数の出来高は30日平均を約7割上回る水準。香港と本土の株式相互取り次ぎを通じ、外国人投資家は36億元(約585億円)の本土株を売却した。投資関係者は「ポジティブな要素があっても、ネガティブ心理がそれを上回る状況だ。反発すれば投資家は売りのチャンスと捉えるだろう」と指摘、主要なサポート水準を割り込んだことで一段安となる可能性があるとコメントした。
2018.10.20
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2016年2月に、モルガンスタンレー証券扱いのトヨタ自動車ドル債権5000ドル分を購入、その際の為替は112円/ドルで、手数料込みで56万2000円余でした。その際には、5年満期で、半年毎に年率2%相当の配当があるとのことでしたので、為替リスクはあっても、満期時には損が無いと判断したのでした。丁度、中間となる2018年7月末時点での取引残高報告書によりますと、元本は111円/ドルにて53万円余、配当は年率1.52%で所得税と地方税を引かれた後にMMFに繰り込み額小計は1万3000円余で、合計54万4000円余とのことでした。今回の報告書では、2万円弱のキャピタルロスが発生していますが、残る2年半でキャピタルゲインとなるだろうと予断しています。アベノミクスで、日本の郵便局や銀行では、預金・貯金に対して利子がありませんので、年率1.5%に利息のあるドル債権は資産運用にも有力な手立てではないかと思われ、投資額をせめて1万ドルにしておけば良かったと思っています。ドル債権を仲介した同じ取り扱い銀行には、ドル預金で普通預金と定期預金をしてあるのですが、こちらにはアベノミクスの影響で無利子状態なのですから・・
2018.09.22
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先月下旬に損切りで、重機械株300株を4000円/株で売却したのですが、今日見てみますと3800円/株と下落しています。早速、200株を成り行きで、100株を3750円/株の指値で、証券会社Webサイトで発注しました。成り行きでは、直ぐに結果が出て3805円、勿論手数料は別途請求されることになりますが・・!先月の損切りで口座は一旦ご破算ですから、その時の30万円キャピタルロスは棚上げにして、又資産計画に影響の少ない程度の少数株を保有することにしました。亡くなった家内から五島列島に残された空き家の管理やその墓所清掃等の後ろ向きの生活だけでなく、世の中の動きに少しでも関わっていたいと思うのです。
2018.06.26
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世界の超優良企業とされて来た米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が低迷し、遂にNYダウ工業株平均構成30銘柄から除外されるとの報道に驚きました。GEの除外は、米産業界における製造業の地盤沈下を改めて示す動きで、トランプ大統領主導の日中貿易戦争でも回復は難しいのかも知れません。日本でも、重機械メーカーの雄である三菱重工に加えて、川崎重工、IHIも、日経ダウに対する影響は至って少なくなり、日本でも製造業の地盤低下は著しいものがあります。1960年代は国力の源泉とされた第2次産業の鉄鋼、重機械メーカーにこぞって就職を希望した時代でしたが、1980年代以降は第3次産業であるサービス産業に人気がシフトして、様変わりし、優秀な人材・後継者に恵まれない状況となりました。鉄鋼、重機械メーカーの復権は、日本でも難しくなりつつありますが、従来から未来にても「技術立国」を標榜して来た/する日本の行く末が懸念される情勢となりました。米国株式市場を代表する株価指数「ダウ工業株平均」を構成する30銘柄から、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が外れることになった。ダウ平均がつくられた1896年に構成銘柄となり、今も採用される唯一の銘柄だった。NYダウ平均を算出するS&Pダウ・ジョーンズは、構成銘柄を6月26日付で入れ替え、GEの代わりにドラッグストア大手のウォルグリーンスを加えると発表した。GEは老舗電機メーカーで、米国を代表する優良企業だった。1990年代にはウェルチCEOの下で金融やメディアにもビジネスを広げ、複合企業(コングロマリット)の成功例とされ、世界最大の時価総額を誇る時期もあった。しかし、2008年のリーマン・ショック後は家電や金融から相次ぎ撤退し、「選択と集中」を加速させて来たが、再生可能エネルギーの普及で主力の発電機部門が苦戦し、保険部門で巨額損失を計上するなど業績が低迷。最近は株価の下落に歯止めが掛からず、GE株はこの1年間で55%も急落。ダウ平均に与える影響が極めて小さくなっていた。ダウ平均の構成銘柄は優良企業の証しとされ、米産業界の栄枯盛衰を映し出してきた。2000年以降、写真フィルムのイーストマン・コダック、自動車のゼネラル・モーターズ(GM)、パソコンのヒューレット・パッカード(HP)などが除外された。代わりにナイキやアップル、ゴールドマン・サックスといった銘柄が加わった。GEの除外は、米産業界における製造業の地盤沈下を改めて示す動きと言えそうだ。
2018.06.22
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2014年6月に、三菱重工、川崎重工、IHIの重機械株を全て売却し少しキャピタルゲインを得たのですが、日本製造業の中核の行く末を占うのには、少し保有した方が良かろうとIHI株だけを560円/株で3000株を買い戻したのです。約35年在職していた企業でもありましたので・・それと言いますのも、製造業の中核である重機械の雄である三菱重工は800円/株、川崎重工とIHIは600円/株で、その価値は変わることが無いだろうと言うのが、当時の判断だったのです。しかし、その判断は夢を追った間違ったものであった様で、3重工共、得意であると思われた造船業で手痛い失態を犯して、株価は半値に低落しまい、特にIHIは海外発電事業にも失態を来たし、一時は200円/株以下の株価に低落、キャピタルロスは100万円を超えてしまって惨憺たる有様となりました。その後、3重工共、経営資源を得意分野に集中して、回復を図りつつあり、低迷したIHIの株価が400円/株(現在は10株を1株に変更したことで、4000円/株)となりましたので、損切りで保有の300株を全て売却致しました。途中、売買をしていて損害をカバーしましたので、実損は30万円で決着となりました。3重工には優秀な人材が集まらなくなって日本のラストベルトになりつつあり、残念ではありますが、もう昔日の繁栄は実現しそうにないと思わざるを得ません。現在は自動車産業とIT産業が日本の中核とされていますが、将来を考えますと航空宇宙産業の移行が不可欠と思いつつ、3重工の復権も期待する処は大きいのですが・・
2018.05.20
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アベノミクスの一丁目一番地は、金融緩和と低金利による豊富な市場資金供給による活発な株式投資に依る株価上昇基調を推進することにありますが、世界的な各国株式市場での株価上昇に較べて低迷している感は否めません。2018年1月の日経平均株価は2万4000円を超えて、26年ぶりの高値圏まで上昇していましたのに、その高揚感はすっかり失せてしまっていて、ファンダメンタルとなる企業業績よりもマネーゲームに明け暮れている様にも見えてなりません。2月2日日経平均株価は反落、終値は前日比211円58銭)安の2万3274円53銭、東証1部の売買代金は3兆2149億円だった。米利上げペース加速との観測を背景にした米長期金利の上昇を受け、株価の割高感や株式市場からの資金流出などを懸念した売りが優勢となり、午前の下げ幅は300円を超える場面があったが、午後は日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れ観測や株価指数先物の売り方による買い戻しなどが相場全体を下支えして下げ渋った。結局は、経済基調もアメリカに依存しなければならない状況の様で、そのNYダウ工業株30種平均も665ドル75セント安で、リーマン・ショック直後の2008年12月1日以来の9年2ヶ月ぶりの下げ幅となりました。2月2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に3営業日ぶりに反落、前日比665ドル75セント安の2万5520ドル96セントで終えた。下げ幅はリーマン・ショック直後の2008年12月1日以来、9年2ヶ月ぶりの大きさ。1月雇用統計が予想を上回ったのを受け、米長期金利の指標となる10年物国債利回りが4年ぶりの水準に上昇。株式の割高感が意識され幅広い銘柄が売り優勢となった。ダウ平均を構成する30銘柄がすべて下げ、アップルは4%安、エクソンは5%安となった。アメリカとは異なり、日本ではゼロ金利政策が継続していて、株式から債権への資金移転も不可能ですので、来週の動向が懸念される情勢となります。
2018.02.03
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今朝は26年ぶりの株価回復と言うことで、証券取引所が賑わっている様ですが、国力の源泉とも思われる重厚長大代表格の鉄鋼・重工メーカーの株価は冴えません。重機械工業3社、三菱重工、川崎重工、IHIの株価は4000円内外と低迷して浮揚する気配も見えません。現状、株価を引っ張るのは軽薄短小の商業・IT産業ですので、雇用拡大から生活安定と言う訳には行かず、米国と同じくマネーゲームに終始している様にも見えるのです。労働集約産業は労働市場分野では不可欠で、自動車工業に加えて、重厚長大の重機械工業3社の飛躍的活動で雇用拡大を図ることが、中国に対抗するための国力・国益上の必須条件となる筈です。私自身は、三菱重工は8000円、川崎重工、IHIは6000円が妥当な株価と思っているのですが、三菱重工は得意とされた客船事業と航空機開発で頓挫、IHIは海外向け作業船とボイラー事業で大幅赤字を計上、川崎重工もブラジルでの造船事業で赤字を計上しましたが損失が多少少ないことで、重機械工業3社の中でトップの株価となりました。それでも、株価は4300円程度ですから妥当な株価からは程遠い状況、インフラ整備を担う重機械企業として、又中国に対抗して安全保障を担うべき防衛産業として浮揚して頂きたいものです。今日の東京株式市場で日経平均株価は反発して始まり、始値は210円59銭高い2万4078円93銭だった。2万4000円を上回るのは、1991年11月以来約26年2ヶ月ぶり。前日に米ダウ工業株30種平均が初めて2万6000ドルを突破、主要株価指数が揃って上昇。投資家が運用リスクを取る姿勢を強めている。外国為替市場での円安・ドル高も支援材料だ。
2018.01.18
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証券会社から「お預かり明細変更のお知らせ」が来状、保有株数が1/10になったとの通知でした。私が在籍していた機械・重工業企業、日本の製造業の根幹と判断している三菱重工、川崎重工、IHIの3社は、何れも売買株式基数を1000株から100株単位に変更となりましたが、株価が10倍になったことで何の影響も無い様です。しかしながら、嘗て日本製造業の雄であった3重工の株価は低迷していて歯痒いものがあります。トップの三菱重工は8000円、2,3位の川重、IHIは6000~7000円が適切な株価と思っているのですが、ここ数年は半値程度で低迷しているので残念な限りです。3重工は早く、船舶事業の失態から脱して、労働集約産業の雄として日本の国力回復に貢献して欲しいものです。東京証券取引所を始めとする全国証券取引所は、2018年10月までに売買単位を100株に統一することとしています。この計画は2007年11月以降、全国証券取引所が「売買単位の集約に向けた行動計画」として進められてきました。ここで注目すべきは、株を買うときに投資する「必要最低投資金額」がどうなるかで、例えば、1株の株価が1,000円、売買単位が1000株の銘柄なら、必要最低投資金額は1,000円×1000株=100万円です。この銘柄が、1000株→100株の売買単位の統一を行うと、1,000円×100株=10万円となり、必要最低投資金額が10分の1に下がります。その結果として取引量や出来高が増えれば、短期で売買するトレーダーや機関投資家も参入し、より活発な売買が行われるようになり、流動性が向上することで、株価にはプラスに働きます。企業側にとっても、個人投資家のような中長期保有の株主が増えると株価が安定する、というメリットがあります。重工3社は、必要最低投資金額に変更を認めない様です!
2017.10.04
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日本の重電業界の雄、東芝は負債が資産を上回る債務超過が確実となり、東京証券取引所は6月23日、8月1日付けで東証1部から2部に降格にあると発表しました。キーとなる原発事業が、福島原発事故の影響で採算が悪化し且つ将来の受注も不安視され、採算事業の売却をすることで資産回復させ、難局を打破しようとしていますが、何か対策が後ろ向きで、将来の明るい展望が開けていない様に見えるのです。東芝は難局に際しては、関連系列会社からの外部社長招聘で、見事に復活した歴史がありますが、今回はそんな動きも見えず、自力再生で大丈夫なのか不安視される処です。東芝の歴史をひもとくと、新旧社長の対立を契機に見事に再生したことがある。石坂泰三氏は1957年、販売部門出身の岩下氏に社長の座を譲るが業績が悪化。石坂氏は、石川島播磨重工業(現IHI)会長だった土光敏夫氏の招聘に動いた。土光氏は1965年に東芝社長に就任、回想録で「与えられた責務は、減配続きの東芝の立て直しである」と語っている。2013年、西田氏は佐々木氏を副会長に“棚上げ”し、会長に室町志氏、社長には田中氏を抜擢、何れも西田氏に近い人物で、起用が社内抗争を激化させ、今回の問題に繋がって行ったとされ、対立を次代に持ち込まず、社内の一致をはかった土光改革とは対照的だ。土光氏は「仕事の上では社長も社員も同格、ディスカッションするのがいちばんいい」として、議論を通して信頼関係を深めたようだ。土光氏はその後、経団連会長を経て、行政改革に奔走。質素な生活が取り上げられ、「メザシの土光さん」と国民的な人気を博した。東芝は今回の問題を受け、9月の臨時株主総会で経営体制を刷新するが、会社を一丸にして再生に向かって進めた土光氏のような手腕が求められている。土光氏が「尊敬する石坂さんの頼みだからお引き受けした」と回想している石坂氏も、第一生命保険社長から東芝の立て直しのために招かれ、1949年に就任した。東芝の再生には、当時従業員数の2割に相当する約5000人削減が必要だったが、「大手術をする他ない」と全従業員に呼びかけ、経営陣を結束させ、労働組合も説得して大争議を収めたと言う。現在の東芝も、会社の立て直しにはリストラが不可避とみられ、「選択と集中」を進める為に不採算事業から撤退には、石坂氏の様な実行力が求められそうだ。
2017.06.24
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