きつめの女医ブログ

PR

×

プロフィール

きつめの女医

きつめの女医

カレンダー

バックナンバー

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04

カテゴリ

カテゴリ未分類

(14)

コスメ使い切り

(5)

仕事のぼやき

(5)

コスメ

(0)

旅行の工程表

(0)

ひとり抄読会

(2)

お出かけ

(2)

お料理

(2)

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2020.07.10
XML
カテゴリ: ひとり抄読会
前回Abstractを読んだから、本文を読んでいこうと思う。
原文はこれ
Arch Dermatol. 2001;137(7):885-889. ​​今回は実験の結果まで読んでいく。
まずは直訳していくね。

1995年以降、レーザー脱毛の臨床成績は目覚ましいものがあるが、基本的には条件付きの成功であった。
毛包の自己修復力と再生力の高さや、髪が様々な体の部位にあり、太さや深さ、メラニン濃度が違うことがレーザーでの永久脱毛を困難にしていた。さらに、毛包のどの部分が毛の成長に対して主な責任があるか、そして、全ての毛包上皮が損傷していないことが髪の成長にとって必須かどうかもまだわかっていないことがこのことを難しくしている。
これらの不確実性のため、現在のレーザー脱毛器は、できるだけ多くの毛包を照射するデザインされている。そのため、630~1100nmの範囲の波長でエネルギーを発せるレーザー装置だけが真皮の2~5mmの間に分布する成長期の毛包すべてを照射することが可能となっている。
しかし、それぞれの皮膚科用レーザーは選択的に毛胞を破壊するための波長基準を満たすが、毛包のメラニンがレーザーの対象となる発色団として用いられるため、スキンフォトタイプが暗い人の処置は特に問題が起きることがある。つまり、標的となる毛へのレーザーエネルギーの吸収が、表皮のメラニン濃度の高い患者においては完全ではなくなってしまう。
毛包でのレーザー吸収に対し表皮でのレーザー吸収を減らすため、より長い波長のレーザーが最も使われる。波長が1064nmのNd:YAGレーザーは、真皮の5~7mmの深さ(ほとんどの身体の部位で毛球に達するのに十分な深さ)に到達することができ、色素沈着した皮膚をもつ患者においても表皮のダメージを抑えつつも十分に毛包を破壊できる。
かなり確率は低いものの、皮がむけたり、小胞の形成、色素沈着やその他の表皮障害は、波長1064nmのNd:YAGレーザーでも起きることが予想される。
この研究の目的は、肌の色が暗い患者の脱毛において、パルス幅の長い(50ミリ秒)1064nmのNd:YAGレーザーの有効性と安全性を決定することである。

[Materials and methods]
インフォームドコンセントを行い、同意を得られた黒~こげ茶のムダ毛をもつスキンフォトタイプⅣ~Ⅵの20人の成人女性(21-39歳)が研究対象となった。
一人の施術者(Tina S. Alsterさん:この論文の著者のひとり)によって毎月1回対象の部位に、3連続のパルス幅の長い(50ミリ秒)1064nmのNd:YAGレーザー照射が行われた。毎回の処置直前に、1mmより長い毛に対しては安全剃刀による剃毛を行った。処置部には冷却ジェルや麻酔クリームを使用しなかった。
レーザー照射中の皮膚を保護するために、肌から5mm離れた偏菱形のレーザー発射口の上方に隣接させる形で、先端がサファイヤ製の接触式冷却装置が用いられた。
腋毛に対しては8人の患者に中央値50J/cm2、足の毛に対しては4人の患者に中央値45J/cm2の線量が使われた(下の表を参照)。

(Arch Dermatol.  2001 Jul;137(7):885-9.)
写真は毎回同じ照明、同じ位置、同じカメラで3回の施術直前と、最後の施術から1、3、6、12か月後に撮影した。
脱毛の全体的な評価や髪の再生範囲・脱毛の程度は、2人の独立した査定者が以下の脱毛グレード評価方式を使って、毎回の診察で写真を並べて比較することで行った。
0:25%未満
1:25%~50%;
2:51%~75%;
3:76%~90%;
4:90%より高い
患者の主観的な報告や、副作用も毎回の診察時に記録した。
3人の患者で、施術前、照射直後、最後の照射から1か月後、6ヵ月後に3mmのパンチ皮膚生検を3つの処置部位(顔、腋窩、足)それぞれで行った。組織学的な評価は、研究のプロトコルを知らない皮膚病理学者(Carmen M. Williamsさん。この論文の著者のひとり)によって行われた。

[Results]
それぞれの部位で、毎回の処置後に毛の再生の著しい減少を認め、最後に照射してから12ヵ月間効果が持続した。




(Arch Dermatol.  2001 Jul;137(7):885-9.)
〈顔はわかりにくいけれど、腋毛は明らかに減っている〉

顔の臨床脱毛スコアは、1回目の処置後の平均は1.8、2回目で2.3、3回目で2.9、3回目の処置から3か月後、6か月後、12か月後のスコアはそれぞれ3.1、2.5、2.3だった。
足の毛はより反応が良く、3回の処置それぞれの1ヵ月後のスコアは2.0、3.2、3.5で、3回目の処置の3か月後、6ヵ月後、12ヵ月後のスコアはそれぞれ3.3、3.0、2.9だった。
腋毛は最も高い脱毛スコアを記録し、1回目の処置後は2.8、2回目は3.6、3回目は4.0であり、最終処置から1か月後、3か月後は3.8、6ヵ月後は3.5、12ヵ月後は3.8であった。



(Arch Dermatol.  2001 Jul;137(7):885-9.)
〈腋が一番脱毛効果が高い〉

レーザー照射による線維化や瘢痕形成は1回も見られなかった。
組織学的な変化としては、表皮の傷害のない選択的な毛包傷害の所見で、臨床効果を反映する結果だった。3回目の処置後6ヵ月の組織で、かなり小さな炎症所見と、毛幹(毛の肌に出ている部分)の減少、皮脂腺が残っていることから硬毛の大きな毛包が破壊されていることがはっきりと分かった。



(Arch Dermatol.  2001 Jul;137(7):885-9.)
〈Aの図の左側の縦長の構造が毛と毛包。Bは皮脂腺のみ残っている。〉



以下私の感想。

レーザーは複数回当てるほど脱毛率も上がっていく、という結果がでてるね。6ヵ月後にまた毛が増えてきてしまうのが、新たに毛が作られだしてしまったのか、休止期に入っていた毛が元気になったのかはまだわからない。
でも、病理上もしっかり毛が消えてるのがわかったのは良かった。そして当たり前だけど皮脂腺が残ってるのも分かって良かった。
よく脱毛の宣伝ブログみたいなので「ワキがのにおいも軽減!」とか書いてあるのが真っ赤な嘘なのが良くわかるね。臭いに関してだけ言えば、アポクリン腺は残ってしまうので、脱毛したとしても毎日シェーバーで処理してるのと変わらないってことになる。
正しい情報を得るって大事だね。

次回は結果と結論を読んでいこうかな。おやすみなさい。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020.07.10 22:00:08
コメント(0) | コメントを書く
[ひとり抄読会] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: