グランマの手料理レシピ

2023年01月28日
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カテゴリ: 簡単なお惣菜
みぞれ煮は、だし汁に具材を入れ、大根おろしを加えて煮た料理です。
大根おろしが、みぞれ雪に似ていることから名付けられたそうです。

ぶなしめじ、まいたけ、えりんぎを炒めてからみぞれ煮にしました。
きのこは食物繊維が豊富でカロリーも少なく、加熱時間が短くてすみます。

​​ ​きのこの炒めみぞれ煮​ ​​


ぶなしめじ   50g
まいたけ    50g
えりんぎ    50g

大根おろし   1/3カップ
ポン酢醤油   大さじ2
サラダ油    大さじ2
細ねぎ     少々


1.きのこは根元を落とし、食べやすい大きさに手で裂く。

2.大根おろしは軽く水気をきっておく。

3.鍋にサラダ油を中火で熱し、きのこがしんなりするまで炒める。

4.弱火にしてポン酢醤油を入れ、大根おろしを加えてひと煮立ちさせ、器に盛り、細ねぎを散らす。

※きのこは、いろいろな種類を入れても美味しいです。



ブログ連載 長編時代小説 ​​ 密かごと ​​
​第2章 御船手組​

​5.寿美行方知れず​

寿美が頼りにするのは、やはり、佐助だろうと、さちは思った。
佐助は江戸に女房と娘を残し、寿美が子どもの頃から梅乃井で板前として働いていた。
父親の作治が家に帰ってこない寿美を見て、自分の娘のことを思い出して不憫に思っていたのだろう。ひとり遊びをしている寿美の手を引いては、海に沈む夕陽をよく見に連れていった。寿美も佐助を父親のように慕っていた。
さちは取る物も取りあえず、江戸へ向かう木更津船に乗り、佐助が住む小舟町の長屋へ向かった。

案の定、寿美は佐助のもとを訪ねていた。
佐助の女房きくは、時を移さずに娘と母親が訪ねてきたことに驚いている。
「うちの人は小田原宿の料理屋へ仕事に行って留守で、江戸に戻ってくるのは半年後だと申し上げると、お嬢さんはひどくがっかりなさって」
「それで、寿美は?」
「お疲れのようだったので、泊まっていくようにと勧めたのですが、お嬢さんは行くところがあると言って帰ってしまいました」
「行くところがあると言ったんですね」
「ええ、どこかはおっしゃいませんでしたが・・・・お嬢さんに何があったのですか?」
佐助の女房きくは、ただならぬ気配を感じたようだった。
寿美が家出したことを話すと、
「ああ! お嬢さんを無理にでもお引き止めしておけばよかった」
佐助の女房は悔やんでいる。
「うちの人がお嬢さんのことを知ったら・・・」
佐助が寿美を娘のように可愛がっていたことを女房のきくも知っていた。
「そうだ、小田原宿の所書きをうちの人が置いていきましたから」
佐助が働いている小田原宿の料理屋花月の所書きを、さちに渡してくれた。

寿美が行くところがあるといえば、作治の実家がある霊岸島の浅野屋かもしれない。
作治の葬式に、さちは寿美を一度だけ連れて行ったことがある。
作治の死後は、酒も木更津の酒屋から仕入れるようになり、浅野屋とは付き合いがなくなっていた。寿美が行くとは思えなかったが、さちは浅野屋を訪ねてみることにした。

浅野屋は新川沿いにあり、上方の酒も扱う酒問屋だった。
作治の兄作左衛門が後を継いでいる。
さちが作治の実家を訪れるのは10年ぶりだった。
「ご無沙汰致しております」
「さちさん、作治の葬式以来だな」
義兄の作左衛門は思っていたより老けていた。作治と違って腰が低く、愛想の良い人だった。
「義姉(ねえ)さんは?」
義姉の姿が見えなかった。
「その辺まで、ちょっと用足しに行ってるよ」
義姉とは二度しか会っていないが、あまり体が丈夫な人ではなかった。
「立ち話もなんだから」
女房もすぐに帰ってくるからと、作左衛門は座敷に上がるようにとすすめた。
「近くまで来たので、ちょっと寄ってみただけですから」
さちは鄭重に断った。
「作治が亡くっても、親戚の縁が切れたわけではあるまい」
「ええ」
寿美のことをどう切り出そうかと、さちは思案をめぐらしていた。

「寿美ちゃんは、元気かい?」
作左衛門の方から寿美の名を口にした。
「実は、ひょっとして、寿美がこちらを訪ねたのではないかと」
「寿美ちゃんが?」
作左衛門が驚いて聞き返した。
「見えてはいないんですね」
「見えてはいないよ。寿美ちゃんが、どうかしたの?」
「いえ、べつに、もしやと思いまして」
 さちは取り繕うと、話題を変えた。
「そう言えば、兄(あに)さんのところの男のお子さん、たしか、寿美より五か六つ上でしたね」
「息子は病弱で二年前に亡くなったんだ」
「まあ、ちっとも知りませんで」
さちはお悔やみの言葉をかける。
「子に先立たれることほど、辛いことはないよ」
作左衛門が老けて見えたのは、ひとり息子を亡くしたせいだった。
「兄さん、まだ寄るところがありますので、義姉さんにはよろしくお伝えください」
作左衛門の話がまた寿美に及ぶのを恐れ、さちは早々に浅野屋を去った。

寿美は、やはり、作治の実家には来ていなかった。
夕陽を背に受け、さちは重い足を引きずるようにして永代橋を渡り、先日訪れたばかりの御船手の八丁堀組屋敷へと向かった。
この時刻だと御船蔵でのお役目を終えた坂上進之助が帰る頃かもしれないと、さちは組屋敷の前に立っていた。
しばらく待ってみたが、侍たちが組屋敷へ戻ってくる気配がなく、敷地内は静まり返っていた。
天秤棒を担いだ豆腐売りが、路地の方から出てきた。
「お侍さんがたの、お姿が見えませんが、ご帰宅はまだでしょうか?」
さちは、それとなく尋ねた。
「そりゃあ、そうだよ。お台場に、皆、お出掛けだ」
「お台場に?」
「ああ、そうだよ。三日ほど前から品川のお台場に、砲台の修築工事に行って、皆、留守らしいですぜ」
豆腐桶の中にはまだ売れ残っている豆腐があり、豆腐売りは下駄の音を響かせながら路地を出ていった。

寿美はここには来ていないのだ。さちはそう自分に言い聞かせると、小舟町界わいの船宿や旅人宿などを廻り、寿美らしき娘が泊まっていないかと聞きまわったが、寿美を見つけることはできなかった。
その夜、さちは小舟町の木更津河岸に近い上総屋に宿をとり、小田原宿の料理屋花月にいる佐助に文を書いた。(つづく)





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Last updated  2023年01月28日 08時50分07秒


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