侘助(わびすけ)



 ち-たん・・・、君は虎次郎(イメ-ジとしては白薔薇かな?)とメイちゃん(胡蝶蘭、てトコかな~?)という二つの大輪の花の狭間で、慎ましやかにたたずむ侘助の花・・・、と思っていたけどそれはとんでもない間違いだった!お転婆でいたずらっ子で破壊魔で・・・何なんだよおまいは~(T_T)
 今でも、よく解らないんだけど・・・、メイちゃんとサヨナラしてまでなんで君を守ろうと思ったのかな~?魔が差すってこういうこと?あ・・・ウソウソ!(〇o〇;)気ィ悪くした?


 2002年7月13日夜、安全なお産の場所を探して出奔したメイちゃんを探して裏庭に出て、偶然見つけた君の姿はとにかく「悲惨」の一言だったな~。目は腫れ上がって目ヤニだらけだし、骨と皮だけみたいな身体で、背中にシラミは湧いてるし、ミルクをあげても、猫缶をあげてもストックハウスの下から出てこないし・・・。やっと出てきたと思ったらよろけながら逃げるし・・・(‐_‐) 
 はぐれた母猫を探して、大雨の中をずっと彷徨って来たのか声も子猫に似合わぬ「んがっ!」みたいなダミ声で、ドブ臭くて・・・、でもほっとけなかったんだよな~。

未知との遭遇
           “未知との遭遇”



 7月14日の朝、気が付くと「んがっ!んがっ!んがっ!」のダミ声が家の周りで遠くなったり近くなったり、行ったり来たりしている。母猫を探しているんだろうか。キャットタワ-の上のトラが網戸越しに声の主を目で追っている。夕べのあのコだろう・・・、昼になっても、夜になっても奇妙なサイレンは鳴り止まない。気の毒に・・・胸が痛む。
 7月15日、また朝から奇妙なサイレンが始まる・・・お母さんが恋しいんだろうな・・・窓から覗いたらすぐ近くにいた!目が合った。あ、逃げた・・・(‐_‐)
 夜になって「なめくじ横丁」に、このサイレンがやって来た。トラと涼んでいてふと網戸を見上げると、中を覗き込んでいる君。
 ミルクを持って「なめくじ横丁」に行くと身体は逃げているが顔がこっちを見てる・・・、ミルクが美味しい物って覚えたんだろう。恐る恐る近づいてきた君の背中に、偶然指が触れた・・・その瞬間、電流が走ったみたいに尻尾を「ぴん!」と立てて硬直したと思ったら、すぐさま自分から立ち上がって人の手に頭を擦り付けて来た。撫でられる快感に目覚めちゃったのね(^_^)この時から君に安心して眠れる家が出来た。そして母親探しの旅も終わった。

ち-0
         “病み上がりの夜空に”

 7月16日未明、メイちゃんが帰って来た。一安心と思ったその時、君は人の布団の上で「ジョ-」・・・(〇ж〇;)そ・・・そうか!トイレトレ-ニングしてなかったっけ・・・(´ヘ`;)そう思った時、何を思ったかトラがトイレに行った。ち-たんの方を振り返りながら用を足し、オシッコの上に猫砂をかけて見せた。目を皿の様にして見ていた君は、この一回でトイレを覚えてしまった。
 結膜炎が治った君は、まん丸い目の可愛い顔をしていた。母親探しで声を張り上げる必要もなくなり、いつしか鈴を転がす様な可憐な声に変わっていた。


どきっ!
           “(〇o〇;)”


 ただ、君が来てからというもの、ダイニングのイスの合成皮革の座面はズタズタになり、私のセカンドバッグも、廊下の土壁もボロボロになってしまった。トラやメイちゃんはこんなイタズラしなかったのに(T_T)
 君は何て言うか、そう・・・可愛い悪魔だ!だから「ち-太」って呼ばれちゃうんだぞ、どう見たってオスにしか見えなかったもんね。

見返り美人
          “見返り美人?”

 1歳3ヶ月を過ぎて、ちょっとおしとやかになってきたけど、地味な外見に似合わぬ自己主張の強さと、ド厚かましいまでの人なつっこさが、一番の魅力かな?

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