ラジオと映画とちょっとジャジーな日々
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「てんこ盛り」とはこのとだね。これでもか、これでもか!と続くエピソードは、トンカツの後にから揚げが出てくるくらいの濃さだ。たっぷりとお金と手間をかけて作り上げてくれた海賊ワールドにギューンと入り込んだ後は、自分がヤワな日本人なーんてことは忘れて、気分は海賊と一緒に、雄大な海原へと冒険に出る。戦い、駆け引き、呪いを解き、窮地を脱し、アドベンチャーな時間を過ごして、我に返った時は、午前1時半をまわっていた。レイトショウだったので、ふぅ。正直言って、細かい設定はもうわからない。意味深だけれど、あれは何だったの?という登場人物や、ナウシカの巨神兵並にあっけない海の女神とか・・・でもそういうところは、もう吹っ切るしかないな、ここまで来ちゃったら。(DVD販売用にわざとややこしくしてあるのかもね)それにしても、このシリーズの人気の原点は、なんと言ってもジャック・スパロウのキャラだなぁ、と改めて思い知る。相変わらず正義の味方じゃないヒーロー振り、ちょっとクレイジーで、どこかかわいらしい独特の仕草、どんなに追い込まれても、とぼけた発想で抜け出してしまう飄々とした孤高のキャプテン。もちろん、ジョニー・ディップが演じているのだけれど、寅さんと一緒で、もうそういう人物として人々の心に存在している。そしてそれこそが、役者として力があるってことだろうと思う。自分に正直で、何ものにも縛られない生き方は、ストレス社会で生きる人間の憧れだ。ウィル・ターナーのオーランド・ブルームはたくましくなって、ますますステキだし、海賊の皆様も、大英帝国の皆様も、悪霊の皆様も、常に自分の欲望に徹底的に忠実でステキだった。キース・リチャードが出演していたのは後から知ったのだけれど…っていうか、元々顔をよく知らないんだけれど、それでも「誰?アレ」と思ってしまうほど、存在感とインパクトのある登場だ!ストーンズのファンなら、一目で歓喜するだろうな。あと、船の撮影が、本当に美しくて素晴らしい。ぐるっと回り込むカメラーワークで、ダイナミックに、ゆったりと波を切る姿や、静かに佇む様子が、雄大に映し出される。クライマックスの渦巻きの中で戦う2隻の船の姿は大迫力だ。でね、個人的にこのシリーズで一番印象に残ったのは、キーラ・ナイトレイ演じるエリザベス・スワンのものすごくしたたかで、たくましい生き方だったってところ。これは、ご飯の真ん中の特大梅干だね。あ、わかっているとは思いますが、エンドロールは最後までね!
2007.05.28
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